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抱っこをした時、息子がいった言葉と世界。


それは、意外な言葉だった。ーーーーー



自分が幼い頃をふり返ると、
私は、親に、
抱っこをされた記憶がない。



一度もない。



我が家には、現在、
8歳の長男と、6歳の次男がいて。
ふたりとも抱っこが大好きな男の子だ。


今でも、次男は、
抱っこをせがむことがある。


毎週かよっている
幼児教室に向かう途中、外階段があって。


長い階段です。


この階段にくると、
次男は抱っこを要求してくることが多い。


なので、これまで
抱っこをすることは多かったけれど、
小学校入学に向けて、
⦅ 階段を歩く練習をしてほしい ⦆
そんな願いが、親の私の中にあって。




階段のてっぺんで、
この日も、次男は言ってきた。

「抱っこ! 抱っこして~」

「今日は、歩く練習をしてみよう?」


誘ってみたけれど・・・


「やだやだ!絶対!抱っこがいい~」


「どうして、そんなに
 抱っこしてほしいの?」


聞いてみた。すると、
意外な言葉が返ってきた。



「すごいからだよ。すごいから!」



⦅ ・・・すごい???⦆


な、なんだか、
わからなかったけれど、、

希望通り……

次男を抱っこしてみた。
すると、
次男が大きな声で、言ったのです。





「すごーい!

 天空だーーー!!!」







階段のてっぺんで、
大人に、抱っこしてもらうと、

そこには、広々とした空が・・・

天空が、現れる。



次男の目は、キラキラと輝いていた。



私は、親に、
抱っこをされた記憶がない。けれど、

ーーー こうなのかもしれない

そう思う景色を、この日、見た気がした。



ふしぎな体験だった。







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【 おまけの話 】---------------------------
『天空』があまりにも意外すぎて、
え?なに?『天狗?』と聞いたら、キレられた。
        ○| ̄|_ 
天空という言葉を知っていてびっくり。まだラピュタも見ていないのに…

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