ナメクジ対策にトカゲは効果があるか? 第五十三回「雨の日は下手の横好き」
代表的な益虫
害虫対策の代表の虫といえば、カマキリです。私はカマキリの見た目が苦手です。けれどもカマキリは益虫で、畑の守り神なんですよね。
カマキリは肉食性の昆虫です。幼虫期にはアブラムシやダニ、成虫になるとバッタやカメムシを食べてくれます。受粉に必要不可欠な虫も食べてしまったりしますが、蝶などは幼虫が畑の作物や庭の花の葉っぱを食べてしまい、大量に糞もするのでカマキリに数を減らしてもらうのは必要なことかもしれません。いや、捕食がありがたいという考えが人間に戦争を正当化させるので、自然の摂理と言った方がいいでしょうか。
カマキリの産卵期は、10月です。つまり、卵で冬を越します。カマキリの茶色いあのなんとも言えないふわふわの卵を包む外側の部分に触ったことはありませんか。木の枝だけでなく、家の外壁に卵を産みつけたりするので厄介ですよね。モンシロチョウなどもたまに家の外壁で蛹になっています。
人間に除去されずに生き残った卵が孵化するのは初夏。つまり5月頃になれば、カマキリにアブラムシやダニを食べてもらえるわけです。
では、アブラムシやダニはそれまで活動しないのでしょうか。ダニは年中います。アブラムシやダニは湿度を好み、梅雨に大繁殖します。春先の雨も好物なのではないでしょうか。アブラムシは3月から10月と棲息期が長いです。カマキリが生まれるまでアブラムシやダニ対策を待っていられません。どうすれば良いでしょうか。アブラムシやダニには死滅温度があります。アブラムシや代表的なダニには50度以上のお湯で死滅できたりするようです。かといって庭中に毎日お湯を撒いたら育てた植物も死滅しそうですよね。
ナメクジは害虫か
上記の虫の他、ガーデニングや家庭菜園の大敵なのがナメクジです。ナメクジはほぼ一年中見られますが、特に4月〜6月と9月〜10月の湿度が高い時期に多く発生します。 日中は陽の当たらない湿った場所に隠れており、夜間に活動します。(マイナビ農業より)
ナメクジも初夏に入る前に対策をしたいものです。しかし、ナメクジの天敵って塩以外にあるでしょうか。コーヒー殻や酢も寄せ付けない効果があると言われています。椿油粕では死滅できるようですが、どこで手に入るかわかりません。
ナメクジの天敵はなんでしょう。ヒヨドリやカラスやスズメなどの鳥類やコウガイビルやヒキガエルがナメクジを捕食するようです。しかし、それらの生物を庭で頻繁に見かける事はあっても、ナメクジの数がそれほど減るような気がしません。もっと効果的な方法がないでしょうか。
これらの生き物以外にナメクジを捕食する生物を調べてみました。トカゲの中にナメクジを食べるものがいるそうです。しかしそれは海外の場合で、日本のトカゲが好んでナメクジを食べるという事はあまり無いようです。カナヘビも我が家の庭でよく見かけますが、数が多いほどナメクジが少なくなるという気がしません。やっぱり3月ごろに積極的にナメクジを見つけて、箸でつまんで捕まえて、調味料などを使って死滅させるしかないでしょうか。自然に減ってくれないかなと思いつつ、そんな都合良くはいかないようです。
結論として、ナメクジ対策にトカゲは使えません。とは言え、カメムシ対策にカマキリは多少使えます。まずは欲張らずに今年もカメムシ対策を徹底します。カメムシにはハーブも効果がありますから、例年通りの対策を念入りに行います。そして気持ちが前向きになり、冬の間に虫と一緒に気持ちが眠ってしまわなければ、春に思い出してナメクジを地道に除去します。いや別に見つけたら冬でもいいんですけど、やっぱり冬はなかなか庭に出る気持ちになれなくて。。。