見出し画像

人生の大半を○○として過ごすなんて耐えられない~星の王子さまを読み終わったあとの人たちへ~ ㉓

小さなお姫さまが私のひざの上にきた。ネットショッピングの最中だった。
「こんにちは」小さなお姫さまの代わりに書き込んだ。
「こんにちは」物売りのロボットが言った。
わたしはマスクを探していた。口と鼻をおおうだけの四角い小さなマスクだ。その店の物売りロボットは、のどのかわきをいやすのに、とてもよくく薬を売っていた。一週間に一粒飲めば、もう何もかもよくなって飲み物は最低限、お茶の時間がいらなくなる。
「どうしてそんなものを売ってるの?」
「すばらしく時間が節約できるようになるからさ」
物売りのロボットが答えた。「専門家が計算したところ、おうち時間のおやつ時間、ごはんを食べる時間のそれぞれ30分は節約できる。1週間で420分の節約ができる」
「それでその420分をどうするの?」
「好きなことに使うのさ・・・・・」
〈わたしなら〉とお姫さまは思った。〈420分も日向ぼっこしてお昼寝できるようになったら、夜に寝られなくて、そっと目を開けて冒険の扉を下がるだろう・・・・・・・〉

ここから先は

0字

マガジンが増えて収拾がつかず、普段の日記と区別するために有料にすることにしました。 素人短編を書いていこうと思います。内容の保証はできませ…

この記事が参加している募集

よろしければサポートお願いします。いただいたものはクリエーター活動の費用にさせていただきます。