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「窓辺の猫」第七十回 猫の鳴き声②

 こんにちは。猫よりうるさい人間です。わが家の猫たちは本当に鳴きません。代わりによく走り回っているので、足音の方がうるさいです。猫を飼うまでは、猫は忍び足で歩いてよく爪とぎしてよく鳴いているものだと思っていました。

 爪とぎは、一頭飼いの時までは制御できていたのですが、頭数が増えるとなかなかままなりません。障子戸がボロボロになっています。
 タンスも猫の遊び道具です。猫はぴょんぴょん上下運動するので、特に高いところから低いところに降りるときにドスンと音がします。そんなに走り回らなかったとしても、猫は割と音を立てます。

 猫の鳴き真似をしてと言われたら、皆さんはどんな鳴き声をするでしょうか?「ニャオン」と鳴く人が多いのではないでしょうか。私の周りの猫は大体キュンキュン鳴いてます。三毛のセミ猫が遠くから呼ぶときに、遠吠えのように鳴く事はあります。

 けれども、特に外暮らしの猫たちは近づくと威嚇するかキュンキュン鳴いています。飼い猫の食いしん坊のトンボ猫が一番乱暴者です。ご飯の要求も激しいもので、その時にもキュンキュンキュンキュン鳴いています。

 実は甘えて要求するときの鳴き声は、猫も犬もそんなに変わらないんだなと思ったりします。

 猫の鳴き方は控えめです。
 先日、久々に姿を現したゴッドマザーの長毛のチョウ猫がわりと近いところでキュンキュン鳴いておりました。或いは、ニャオンというより、ナエナオ位の短い鳴き方を繰り返していました。もともと鳴き声がきれいな猫で以前ほどでは無いものの、歌っているようにも聞こえる声なのです。けれども、姿勢を低くして鳴く姿はいかにも悲しげです。

 そんなに痩せてもないし、餌場があるんじゃないかなと思いつつ、実はワクチンも2回終わっていないので、捕獲できたら捕獲しようとご飯で釣ってみました。ご飯をちょっと食べて逃げ出してしまいました。

 メス猫は縄張りが狭いといいます。実は子育てしていただけで、チョウ猫の縄張りはこの家では無いのでしょうか?それならそれで幸せに生きてほしいと思うものの、仲が良かったはずのカエルくんと一度喧嘩する姿を見てしまい、もしかして追い出されてしまったのだろうかと思うと胸が痛いです。もう仲直りはしないのでしょうか?

 カエルくんも去勢してしばらくしてから、私に威嚇するようになりました。それ以前はあまり気にも留めていないようでした。ただ、その声もかすれていて、目が合うとすぐに小さなキュンキュンとした鳴き声に変わってしまいます。

 猫は静かに暮らします。鳴き方によって要求がわかったりするので、コミュニケーションの手段でもあるとは思いますが、少なくとも猫は無駄口を叩かないのです。私も猫を見習って、猫のように寡黙に生きていきたいものです。一方では力強く駆け回ってもみたいです。

1番動かないけれど、1番鳴き、一番凶暴なトンボ猫。

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猫様とごはん
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