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春の万能薬草を料理してみた

・あなどれない野草キランソウの効果とは?


我が家の庭は今薬草畑である。
悪く言うと雑草だらけ。
しかし、その雑草も医者顔負けの薬になるようだ。
世に万能薬と言われる野草は多い。
こちらもその一つであるキランソウ

地面に這いつくばって広がって生えている。気づいてみれば特殊な生え方なので目立つ。

生薬名は筋骨草。何だか強そうな名前である。
我が家の庭の片隅になるべく頭を低くして生えている植物とは思えない。

本には日なたを好むとあるが、我が家では少し涼しい場所を好むようだ。
一部は干して煎茶用に、一部は料理してみた

キランソウは頼もしい。
全草が使える。
昔からよく効く民間薬として伝えられ、そのために「医者倒し」と称されていた。

【キランソウ(シソ科)】
採取期 開花期の4月頃と10月頃
薬効 収斂、解熱、高血圧症などに効く
保存方法 水洗いして日干し
利用方法 胃腸、咳、高血圧には10~15gを1日量(3回分)に水500mlを煎じて飲む。
虫刺され、うるしかぶれ、切り傷腫れ物の患部には生の茎葉汁あるいは煎じたものを塗布する。

薬用植物辞典より
ネットで調べたところ、てんぷらやパスタにしても良いということだった。虫など心配なので、水洗いして少しゆがいた上で、オリーブオイル、塩コショウ、ニンニクで炒めた。
このパスタ麺は硬すぎた。麺がそもそも好みではなかった。

パスタにしてみたところ、キランソウは香りはそこまで気にならないものの、結構苦いということがわかった。ドクダミのようなつんとくる青臭さはないものの、こちらの方が少量でもだいぶ苦いのではないかというほどだった。
お茶も似たような味である。決して飲めないほどまずいというわけではないが、美味しさを求めるならキランソウの味は微妙だ。
塩味を聞かせたらこの味が癖になる人もいるのかもしれない。
秋に見つけたら天ぷらにしてみようと思う。
しかし、てんぷらの難点は体に良いという野草や野菜やハーブを片っ端かっら揚げて毎日食べていたら、胃腸の弱い人間にはそれはそれで負担だということだ。年に何度かは良いかもしれないが、基本的には煎じて使いたい。

びっしり生えているカキドオシなどの雑草、もとい、薬草庭。

・医者顔負けの我が家の薬草畑を見てみよう!

そもそもキランソウは我が家の庭に生えると知っていて探したわけではなかった。カキドオシが毎年庭に群生していて子供の頃かっら名前を知っていたので、薬草辞典で糖尿病に良いと知ってカキドオシを庭に採取しにいったら、たまたま外水道のそばでキランソウを見つけたのである。
カキドオシもキランソウも”か行”で薬草辞典の近い場所に載っていたので、これも薬草じゃないかと気づいて採取したわけなのである。

キランソウはとにかく体に良いらしいのでたくさんほしかったが、探してもそんなに生えていなかった。見つけたのは3株ほどだ。来年も生えてほしいので、根こそぎ取り尽くすわけにはいかない。
一方、カキドオシはとってもとっても終わらない。根っこから簡単に抜けるが、抜いても毎日そこに新たに生えてくる。

朝洗濯物を干す時にはまだ閉じていて、午前中に水まきに出ると綿毛になっていて、夕方みると綿毛はすべて散ってしまっている。

カキドオシの採取に飽きると、庭をぐるりを一周するのがここ数日の日課だ。

無農薬でここまで花が開いたので、エディブルフラワーとして食べてみようと思いながらまだ手が出ないビオラ。

野草のように群生しているのが綺麗なのだが、まだ我が家の庭のどこに何を植えたらよく育つかわからないので、あれこれ植えて試している。
昨年はビオラもパンジーもよく育たず、冬越ししたのは一株だったが、その一株がたくましく、よく花を咲かせている。
シクラメンも枯れかけたかなと思っていたところから、花壇に地植えしてみたら、またたくさん花を咲かせ始めた。

意味もなく一株だけ買って庭の畑のそばに植えたネモフィラ。
たくさん花芽がつきそうだったので、奮発して買ったマックスマムというらしい花。
今年やっとホームセンターで見つけたセージ。去年もその前の年もセージが欲しかったが、株を見つけられなくて買えなかった。売り切れたのか、たった一株だけ売ってあった。フランス料理にかかせないハーブだ。
某アニメで聞いたような名前だなと思って買ってきたハーブ。何に使うのかよくわかっていない。
隣の80円台のトマト苗と間違えて買った苗。連作障害の対策を何もしていないので、とりあえず鉢に植えてみた。

庭を歩き回っていたら、スギナの群生を見つけた。厄介なことに庭の畑を好むのだ。カキドオシを採り疲れていたはずなのに、そのままスギナ採りに精を出すことになった。欧州ではハーブとしてよく使われると聞くが、実際どう使うべきかは採取したもののわからない。
葉が落ちやすいので、機械に挟まるのが怖くてフードドライヤーにはかけられない。天日干しにしたら、保存してあとはどうしたらよいだろうか。
我が家が薬草茶だらけになってしまう。

つくしのそばによく生える印象。

カキドオシはカキドオシでシャガが群生しているところに生えている。おまけにカキドオシは他の草と共生するので、同じシソ科とマメ科の草がシャガを埋もれさせるようにびっしりと生えている。
なるべくシャガの周りから野草を採取しているが、ここで草取りをすると手袋をしていても草まけする。薬草が生える場所と思わなければ、どうしようもない雑草畑だ。

ずいぶん昔に中国から伝来して気化したというシャガ(シャゲ)の花。名前を知らなくて、昨年か一昨年noteで別の方に名前を教えてもらった。
昨年種を撒いて今年芽を出したジャーマンカモミール。昨年は地植えした苗が育たなかったので、そのまま鉢から鉢に植え替えて育てることにした。今年買ったローマンカモミールの苗は地植えしているが、やはり微妙で、草丈が伸びない。

・思いがけない薬草採取の節約生活


春は毎日野草採取しておけば、野菜は買わずに済むかもしれない。
庭の野菜もハーブも初夏にはすっかり育つだろうから、やっぱり野菜を買う必要はない。それでなくとも、近所や知り合いから野菜はもらうことが多い。

今年の1月から自分で家計簿をつけている。
出費の多いはずの年始から3か月食費が全然減らない。もともとそれほど食費がかかっていない可能性もあるが、やはり物価高騰の影響を感じる。
何を買っても以前よりちょっと高い。
電気光熱費も食費も生活雑貨の出費も一向に減らない。
ただ、増えてはないだけ、ましなのかもしれないとも思っている。
牛乳や卵が値上がりしても、他で補えている。
薬草やハーブがあれば、調味料も塩コショウと油があればいい。
和食は醤油や出汁がいるが、そういうものはまとめ買いするので毎月の出費にはならない。

食べてみると、この野草美味しいかな?このハーブはどれとブレンドしたら美味しいお茶になるんだ?と疑問が湧き、幸せな気持ちになるばかりではないが、そうやって悩むのが彩りのある暮らしというものかもしれない。
そもそも農薬も肥料もほとんど買わず、生ごみ処理機でリサイクルして堆肥にしているんだから、我が家の庭の食べ物はかなりの低コストである。
面倒くさいだけだった雑草取りも、野草の採取と思えばストレス解消になる。
おまけに食べて健康に良いなんてすばらしいことだ。
健康によくて、お金がかからず、生活を充実させている。
さらに美味しさまで最高のものを求めるなんてあまりに贅沢ではないか。

それを求めるなら、プロのお店に食べに行くか自分の料理の腕を磨くしかない。

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