秋の寄せ植えの準備をしよう 第二十九回「晴れの日は下手の横好き」
ヒューケラとは何か
ガーデニングをされる方はヒューケラをご存じでしょう。4年前に実家に帰り、少しだけ庭いじりをはじめた私は、すぐにヒューケラに手を出しました。しかし、枯ららしてしまいました。数百円以上した株を3つも枯らしたので、それから数年手を出さずにいました。
ヒューケラは耐寒性に優れ、リーフのカラーのバリエーションが豊富で秋冬の庭の彩りに欠かせない植物です。一方で耐暑性は普通?夏の猛暑にはへたってしまう可能性があり、はじめて買った時も日陰に植えて夏は乗り越えたのです。ところが、耐寒性があるはずなのに、冬に枯れてしまいました。いまだに何が悪かったかよくわかりません。
先日の猛暑の七夕前日の土曜日。ホームセンターのハンズマンに行きまして、値段もお手軽だったので、ヒューケラを二つ購入してしまいました。さらに、そのあと鉢植えにしようと土を購入しにいつも行くDCMに寄ったら、ヒューケラが100円以下で売っていました。種類が違うんですが、なんだか損した気分。悔しいので、そちらのヒューケラも1つ買って帰りました。
我が家の家庭菜園は自転車操業で、稼いだお金分だけ新しい植物を買おうと思っても、追い付かないほど父が植物を買って植えます。かといって、草むしりは私同様ほとんどせず、私以上に育った植物に興味がありません。親子なので、行動パターンが似ていて、私がDCMに行ったら、父もDCMに来ていたなんてこともたびたびあります。バラバラに行くって無駄ですよね。
ハンズマンは宮崎に本社があるホームセンターでなかなか大きい店舗で展開しています。私は初ハンズマンだったので、興奮して何か買わずにいられませんでした。今年の猛暑は地植えの難しい植物もケらだろうとヒューケラだけでなく、大きな鉢?も二つ買ってきました。とりあえず、一つは買ってきたヒューケラや枯れかけのハーブを寄せ植えして、もう一つは弱ってきた植物があったら、植えようと待機させています。元気なうちに植え替えてしまうと、父が見つけて地植えに戻してしまうかもしれないからです。
ヒューケラはユキノシタ科の植物です。ユキノシタは我が家で普通の雑草のごとく育っているので、ヒューケラもユキノシタが育つ場所では育つのではないかと思っています。ただ、その場所はかなり日当たりが悪いのが悩みどころです。晩秋に鉢植えをやめるかどうかは分かりません。冬を超えて、来年まで生き残ったら地植えに挑戦するのもいいかなと思っています。
半夏生
ハンズマンでヒューケラの他に、半夏生と桔梗も買いました。
半夏生には二つの意味があり、一つは植物の半夏生の名前です。もう一つは、夏至から十一日目を指します。半夏生は「太陽の黄経がちょうど100度になった日」で、2024年は7月1日でした。 農家にとって半夏生は重要で、半夏生までに田植えを終わらせるという農作業の目安になってきました。 そして、半夏生は農作業をせずに身体を休める日となっています。
なんだか土用の日に似ていませんか?土用については過去に記事にしています。
農作業の目安になる土用は、季節の変わり目を表す言葉で、土を動かす作業を忌む日です。夏土用は立秋前の18日間で、2024年は7月19日(金)~8月6日(火)です。土用の丑の日は鰻(うなぎ)を食べる習慣がありますよね。今年の夏土用の丑の日は2回あり、7月24日(水)、8月5日(月)となっています。
半夏生にも豊作を祈願する行事食があり、西日本ではタコを食べる風習が主となっています。また、九州では団子を食べる風習が残る地域があり、特に私が住む熊本で有名なのが「いきなり団子」です。サツマイモだから秋じゃないの?と不思議ですが、そのあたり、ネットで調べたので詳しい由来は分かりませんでした。
いきなり団子は、「いきなりお客さんが来てもすぐに作れてもてなせる」という意味で名づけられたと言われています。あんこを作り置きして、芋をふかしておかなければ作れないので、「そんなに手早く作れるか?」と思わないではないですが、米粉を使わず小麦粉のみを皮に使うので、その分お手軽という意味だったのかもしれませんね。※あくまで憶測です。
ハーブをケアしてハーブでケア
寄せ植えには、弱ってきたキャットミントの株とフェンネルも使いました。これは二つの植物が広い鉢と新しい土でもっと成長してくれればいいと思ったのと、ハーブを植えることで他の植物の虫よけをしたいという思惑もあります。スタンダードなミントだと地下茎が張ってほかの植物の成長を阻害しそうだったので、繁殖しているミントは使いませんでした。おまけに、ミントは蝸牛がつくんですよ。カタツムリの糞でヒューケラの葉が汚れるのが嫌なので、ほかのハーブを使いました。相性が悪ければ、どちらか抜こうと思います。
ムスクマロウがよく発芽していて、植え替える場所に迷っています。鉢が手狭で根が伸び切らず、暑さで密集して蒸してきたようで弱ってきました。早急にどうにかしなければなりませんが、下手なところに植えるとすぐ枯れたり、あるいは、大繁殖するかもしれないので、ある程度広さと日当たりを確保したいです。どこがいいかなあと優柔不断なまま悩んで枯らしてしまいそうで心配です。最終的には新しいもう一つの鉢に植えるのもありなのかもと思っています。しかし、それでも、芽生えの数からして手狭です。枯れるの覚悟でやはりどこかに地植えした方がいいでしょう。まだ小さい株たちですが、葉っぱだけでも香りが気に入っています。
寄せ植えには何年も失敗が続いています。うまく育たず、枯らしたり、一番は組み合わせの私のセンスが育ちません。イングリッシュラベンダーが瀕死の状態で、地植えから鉢植えに変えました。切り戻してやっと少しずつ芽が出だしたところです。ビオラやパンジーも同じ状態です。今はまだまばらな鉢ですが、植物たちが秋に復活してきたら、もっと見映えよくできたらいいなと願っています。