《読書》警察小説傑作選「相剋」 PHP文庫
横山秀夫さんが好きで、警察小説ですぐ名前が思いつく作家という感じです。刑事ものではないですが、内田康夫さんの浅見光彦シリーズも学生の頃からあらかた読んでいます。森村誠一さんも好きですね。
テレビドラマでは「相棒」が好きでしたが、私は昼出勤の仕事に長らくついていたので、なかなかゴールデンタイムの刑事ドラマを見る時間が採れませんでした。テレビで録画保存できても、結局そのまま見ないうちに別のドラマを録画してしまうんですよね。
ミステリーやサスペンスは他にもたくさん読んだことがある作家がいると思うのですが、なかなか思い出せません。やっぱりドラマも見て作品ほとんど全部読んでいる人といえば、横山秀夫さんではないかという気がします。
そろそろ新しい人も開拓したいですね。
懐かしい相棒シリーズの第1弾の映画の再放送をテレビで見たら、買っておいた本に手が伸びました。当時の社会的背景が思い出されたり、最初に相棒のドラマを見た時の感動が蘇って、ドラマって良いなと感じられました。
「相剋」は5作家5作品ありました。一番好きだったのは、#藤原審爾さんの「新宿心中」でした。
私は、ライトノベルもよく読むのですが、会話で進むときの許容できる分量というのがあるようで、会話文が全くないのは抵抗がないのですが、ポンポン話が進むと脳の処理が追いつきません。
その点で、「新宿心中」はわかりやすくて、ストーリーがしっかりしていて話の理解がしやすかったです。
東直己さんはハードボイルと小説で知られていますが、いわゆる映画化しているあの猫シリーズよりも、私が好きなのは「立ち向かう者たち」という社会問題を取り上げた小説なんです。もう本当に傑作で、胸を打ちます。
それに似た感想を抱きましたね。こちらの方がライトでしたけど。人間を美しく書かないという人と登場人物をある程度のヒーローとして作り上げる人と他にも登場人物の描き方にはいろいろな形の人がいると思うのですが、#小路幸也さん以外は全体に泥臭い感じの作品でした。そういう作品は好きなのですが、さすがに4つもいっぺんに読むと何かお腹いっぱいになりました。
一気に読まなくてもよかった気がします。
テレビドラマのように事件は週1でちょうどよいですね。