![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/154991934/rectangle_large_type_2_38687dd7b91f1e48ec285c6734e5f1d5.png?width=1200)
コーチのためのスポーツ心理学⑭アスリートがコーチに求めるもの
⇧前回のコーチのためのスポーツ心理学はこちら⇧
⇧これまでの「コーチのためのスポーツ心理学」はこちら⇧
アスリートがコーチに求めるもの
スポーツコーチに求められる役割は、単に技術や戦術を教えるだけではありません。
優れたコーチは、アスリートのメンタル面やチームの雰囲気を作り出す重要なリーダーシップスキルも持ち合わせています。
今回のnoteでは、コーチが日々の活動を通じてリーダーシップを発揮するためのポイントを整理し、アスリートがパフォーマンス向上に役立つと感じるコーチの行動、そして逆に支障をきたす行動についてまとめていきます。
コーチに求められるリーダーシップスキル
コーチングには「教え」「計画し」「管理し」「指導する」といった具体的な行動が求められますが、これらの行動の背後には、ここまででもまとめているように、「ビジョンの創造」・「人間関係の構築」・「効果的な意思決定」という3つの広範なリーダーシップスキルが必要です。
以下、再度簡単にまとめます。
ビジョンの創造
チームや選手が目指すべき目標を明確に示すことは、コーチの重要な役割です。長期的なビジョンを持ち、選手にその意義を理解させることで、チームの一体感を高め、選手のモチベーションを引き出すことができます。
人間関係の構築
コーチと選手の信頼関係が強いほど、選手はコーチからのフィードバックを積極的に受け入れます。選手一人ひとりの個性やニーズを理解し、適切なコミュニケーションをとることで、チーム全体のパフォーマンスを引き上げることができます。
効果的な意思決定
試合や練習における意思決定は、時に瞬時の判断を要します。冷静で客観的な判断力を持つことが、勝敗を分けることも少なくありません。また、選手にその決定の理由を伝え、納得させる能力も重要です。
アスリートが望むコーチの行動
優れたコーチは、アスリートの信頼と尊敬を勝ち得るため、彼らのパフォーマンスにプラスになる行動を取ります。
以下は、アスリートがパフォーマンス向上に役立つと感じるコーチの行動です。
メンタル面の準備
アスリートのメンタルコンディションを整えることは、競技での成功に直結します。コーチが冷静で落ち着いた態度を見せ、選手にリラックスできる環境を提供することで、選手も落ち着いて試合に臨むことができます。
技術とフィジカルのバランス
優れた技術トレーニングやフィジカルコンディショニングは、アスリートのパフォーマンスを支える基盤です。しかし、大会直前には過度な技術指導を避け、選手の自信を損なわないようにすることが重要です。
良好なコミュニケーション
コーチが選手と円滑なコミュニケーションをとることは、信頼関係を深める鍵となります。明確で一貫性のある指示を出し、選手が疑問や不安を抱かないよう配慮することが大切です。
自信を高めるフィードバック
アスリートが成長し、自信を持って競技に臨むためには、ポジティブなフィードバックが不可欠です。コーチが適切なタイミングで選手の良いプレーを認め、励ましの言葉をかけることで、選手の自己効力感を高めることができます。
チームケミストリーの構築
コーチは、チーム全体の雰囲気作りにも積極的に関わるべきです。個々の選手が互いをサポートし合い、目標に向かって一丸となる環境を作り出すことで、チーム全体のパフォーマンスが向上します。
アスリートが嫌うコーチの行動
一方で、コーチの行動がアスリートにとってプレッシャーとなり、パフォーマンスに悪影響を与えることもあります。
以下は、アスリートが避けてほしいと感じるコーチの行動です。
大会前の過度な緊張感
試合直前にコーチが過度に緊張し、選手にプレッシャーを与えることは、パフォーマンスにマイナスの影響を与えます。選手がリラックスして臨めるよう、コーチ自身も冷静さを保つ必要があります。
過剰な技術指導
大会直前に細かい技術的な修正を繰り返すことは、選手に不安を与え、自信を失わせる原因となります。選手がこれまでのトレーニングに自信を持てるような声かけを心がけましょう。
コミュニケーション不足
コーチが選手に十分な情報を与えない場合、選手は不安を感じ、競技に集中できなくなることがあります。選手が何を期待されているかを明確に伝え、疑問や不安を解消するための時間を確保することが重要です。
結論
スポーツコーチとして成功するためには、単に技術や戦術を教えるだけでなく、リーダーとしてのスキルを磨くことが重要です。
アスリートは、メンタル面でのサポートや的確なフィードバックを求めており、コーチが自信を持ってリードすることで、選手のパフォーマンスは大きく向上します。
これは自分自身も常に意識しながら行動に移せるようにしたいと思っていることですが、今回紹介したようなコーチに求められる/嫌われる行動は、特定の大会や合宿の際にだけ意識するのではなく、日常生活でも常に念頭におきながら行動に移していく必要があると思います。
特に可視化できない「メンタル」という事象において、即効薬のようなメンタルトレーニングはありませんが、日常から常に意識し、行動に移していくことによってメンタルトレーニングなどの効果を受けやすい身体の準備ができてくるのではないかと思います。
技術は細部に宿る
ではないですが、些細なことにも気を配りながら少しでもいいコーチになれるように学び、行動していきたいと思います。
↓参考文献はこちら↓
今回もご一読いただきありがとうございます!
いいねやコメントもよろしくお願いします!
各種SNSのフォローも良ければよろしくお願いします!
Xアカウントはこちら
Instagramアカウントはこちら(コーチのためのスポーツ心理学図解版を投稿予定)
Facebookアカウントはこちら
次回以降も、よろしくお願いします!