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【教材研究のお供に一冊】#7『明るい未来を築くための環境科学』
久々に教材研究に役立つ本の紹介の投稿をします。
まず、地球環境問題とは地球規模で起こっている環境汚染・環境破壊を指し、以下のように分類されます。
◆地球温暖化
◆オゾン層の破壊
◆酸性雨
◆砂漠化
◆森林の減少
◆野生生物の減少
◆海洋汚染
◆有害廃棄物の越境移動
これに対して、公害問題とは特定の地域で起こっている、人々の健康や生活環境を脅かす問題を指し、環境基本法において「典型7公害」として以下のように分類されます。
◆大気汚染
◆水質汚濁
◆土壌劣化
◆地盤沈下
◆騒音
◆振動
◆悪臭
地球環境問題や公害問題は、中学校では主に理科・社会・技術・家庭、高校では主に理科・地理歴史・公民・保健体育・家庭・工業・農業など様々な科目で扱われています。
また、総合的な探究の時間でも環境について扱っている学校もあるのではないでしょうか?
特に、エネルギーや環境をテーマにした探究学習を行いたい、あるいは普段の教えている内容と環境問題を絡めて深みのある授業をしたいと思われている先生にオススメの一冊をご紹介します。
それが『明るい未来を築くための環境科学』という本です。
出版社のサイトでの紹介はこちら↓
![](https://assets.st-note.com/img/1737272762-27tlnmru5p0sGeS8DcKNQLEW.jpg?width=1200)
この本は大学の教養科目の教科書としても使われていて、B5サイズで240ページある専門書です。
この本では14の章に分けて、環境に関する様々な問題について綴っています。
また、各章の最後に、読者自身で考える課題がいくつか示されています。
1章 人間活動と環境とのかかわり
2章 地球の温暖化とエネルギー問題
3章 人間活動により排出された化学物質による大気汚染
4章 よく知られていない土壌汚染
5章 河川や湖沼における汚染
6章 海域における汚染
7章 環境汚染化学物質の生体内での反応
8章 化学物質のリスク評価
9章 飲料水の安全性
10章 食料自給率の問題と食品の安全性
11章 廃棄物のゆくえと削減に向けて
12章 自然災害と環境問題
13章 環境保全のための各国の取組み
14章 現代社会が生み出したものが子孫にとって負の遺産とならないために
<私見>
この本は農学・工学がご専門の大学の先生が執筆されているからなのか、化学物質の性質や振る舞いをベースにして様々な環境問題について説明されています。
どちらかというと理系の学生を対象に綴っている本といったところでしょうか。
ある程度化学・生物の知識を身につけていて、環境問題にはどんなものがあるかを予め知っておくと、本の内容の理解が深まると思います。
ただ、文系と自称されている方が全く読めないというものではありません。
社会の教科書でも記されているような文章もあったり、最新の統計や図も多く載せられていて、読みやすいように工夫されています。
また、高校生の探究学習の中で、環境問題をテーマにする場合、先生のご指導・ご助言が必要になることがあるかと思います。
先生が指導される上でご不安に思われることがあるやもしれませんが、必要に応じて辞書代わりに使われてみてはいかがでしょうか?
私は今年度、生物基礎の授業を担当していますが、最近は生態系や環境問題をテーマに授業をしています。
生物基礎で記されている環境問題の内容は希薄に感じることがありますので、今回紹介した本も参考に深みのある授業づくりに役立てていきたいと思っています。
長くなりましたが、ここまでご覧いただきありがとうございました。
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