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ベビーイコンタが気になる① ローライフレックスとアーサー・ランサムを繋ぐカメラ

子どもの頃から親しんできた、イギリスの作家アーサー・ランサムによる冒険物語『ツバメ号とアマゾン号」シリーズ。「ランサム・サーガ」と呼ばれる12冊の最後の一冊では、物語が書かれた1930-40年代のフォールディングカメラ(蛇腹カメラ)が大きな役割を果たします。以前にそのことを書きました。

私は昔のフィルムカメラが好きですが、使っているのはローライ35 と二眼レフのローライフレックス。フォールディングカメラは、レトロな雰囲気に魅力を感じつつ、自分が使う対象とは考えていませんでした。

でも、ランサムの作品に出てくるのがこのタイプのカメラだと知り、グッと関心が湧きました。調べてみると、戦前の時代には各国でさまざまなフォールディングカメラが作られていたようです。アメリカ、イギリス、ドイツ、ロシア、そして日本でも。

ランサムの本に出てくる自筆のイラストからは、私は機種やメーカーを特定することができません。ランサムがイギリス人であること、新聞の特派員としてロシアに赴任していたことを考えると、イギリスかロシアのカメラあたりの可能性が高いのかもしれません。

「まさにその機種」を探すのは無理そうですが、フォールディングカメラ自体は今でも中古のものが豊富に出回っています。中でも代表的なものが、テッサーのレンズを搭載したツァイス・イコンのイコンタでしょう。

このシリーズの中にも色々な大きさのモデルがあります。ランニングやハイキングに持っていけそうなのはないかと探してみました。まずは、120フィルムで6cm x 4.5cmの写真が撮れるセミイコンタ。noteでも、このカメラのことを書かれている方がいます。

セミイコンタにもモデルが幾つもありますが、大体重量500g台ぐらいのようで、120フイルムを使う中判カメラとしてはかなり軽量です。

そして、さらに調べているときに「こんなのあるんだ!」と思ったのが、ベスト判とも言われる127フィルムで3cm x 4cm の写真を撮るベビーイコンタです。

正式にはIkonta 520/18というモデルですが、愛称がベビーイコンタ。呼ばれ方がベビーローライのようですね(こちらも、正式な呼称はローライフレックス4x4です)。私はローライフレックスをふた回りぐらい小さくしたベビーローライにとても興味があり、良さそうなものがないかと探しています。

ベビーイコンタも同様に、他のイコンタよりもグッとサイズを小さくした「ミニバージョン」です。セミイコンタよりもさらに小型なら、きっとランニングにも持ち出しやすいはずです。

ローライフレックスが好きで、ランニングやハイキングが好きで、そこから使ってみたいと思うようになった(今でも良さそうなものがないか探している)ベビーローライ。かたや、子供の頃から親しんできたアーサー・ランサムの本をきっかけに興味を持ったフォールディングカメラ。その中にもあると知った「ベビー」の機種。まったく違うところの関心が、ベビーイコンタというカメラでつながりました。そして、ベビーイコンタを使ってみよう、と決めました。

それで探して手に入れたのが、この記事冒頭の写真に載せた一台です。

(続く)








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Sampo(山帆)
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