正解にするための就活を【23卒就活体験記】
面接開始まであと30分。
パソコンの前で一人、時間を確認する度ため息が出る。
想定してない質問来たらどうしよう。
答えづらいところ突っ込まれたらどうしよう。
焦って全部飛んだらどうしよう。
不安は尽きないまま、言うことをまとめたノートとにらめっこ。
正直怖い。すごく怖い。
でも、乗り越えなくては。
内定をもらうためではない。自分が未来を描いていくために。
描ける未来が、明るくて楽しくて、振り返って「あの時頑張ってよかった」って笑えるものになるように――。
どうも、湯倉と申します。
先日3月1日、ついに就活情報解禁の日でしたね!
皆がスタートダッシュを頑張ろうとして、イベント主催側のサーバーがダウンしてしまう…なんてことも起きたようで。
私も今就活を頑張っている皆さんと同じく、就活生です。
これから大変なこともあるでしょうが、悔いの残らないよう、ともに頑張っていきましょう!
…と、下書きの時点では、この記事を読んでくれているかもしれない就活生の皆様と、就活頑張ろうの意を込めて記事を書く予定でした。
しかし、ありがたいことに先日内定を頂くことができ、私自身もその企業でチャレンジしていきたいという意思もあり、無事就活を終えることができました。
ということで、名前を変更し「就活体験記」として、この一年間私が頑張ってきたことの集大成、かつ、思いや学んだことのまとめの備忘録にしようと思います。
ここに私が書けるのは、選考に通過できる方法でもなく、内定がバンバンとれるコツでもなく、ましてや就活をさっさと終わらせる素敵な方法でもありません。
あくまで私湯倉の場合の体験記です。
ただ、今就活を頑張っている方・これから頑張ろうと思っている方の参考になればいいなという思いは確かです!ほんの少し前の私と同じ状況の方に向け、ひとつの参考にしていただけると幸いです。
最後の方に私が感じた就活が楽になったコツをまとめておきますので、こちらも参考にしてみてください。
それでは、とある大学生の就活と格闘した一年。振り返っていきましょう。
【補足:対面とオンラインの話】
私が経験した23卒の就活において、
説明会やインターン・選考など様々なイベントが対面で行われたのは、地元のたった1社だけでした。
地方に住んでおり、基本的に県外に出ることを前提にして就活をしていたこともありますが、最終面接も含めほぼすべてオンラインで行われていました。
以下、そのつもりで読んでいただければと思います。
よくわからず飛び出した春(5~7月)
大学3年生に進級し間もなく、就活支援団体に所属している先輩から「参加しない?」と声をかけられました。
その団体は決して怪しいものではなく、企業の就活生向けイベントを紹介してくれたり、その団体限定の選考会があったり、就活を経験した大学の先輩メンターが面談してくれたり、というものでした。
周りの子たちも結構参加しているようで、それなら、と支援を受けることにしました。それが私の就活の始まりでした。
そこからは、自分の興味関心に基づき様々な業界のイベントに参加しました。
自分がどの業界に進みたいのか、何に適性があるのかなど、若干の希望はあったものの可能性を絞ってしまうのはもったいないという考えのもと、週1くらいのペースでいろんなイベントに顔を出していました。
食品、IT、広告、人材、教育、インフラ、小売etc…
本当に何も決めずに参加していました。
このころ、バイト先の1つ上の先輩がある企業に内定をもらったことから体験談やアドバイスを聞き、様々な刺激をもらっていたことで、かなりモチベーションが上がっていました。
私自身、理系で4年生では研究で忙しくなることも分かっていたため、
先輩の話を聞いて、年度内に内定が出るような早期選考を狙っていこう、という風に決めていました。
この駆け出しのときに決めていたのは、「早期選考で早めに就活を終えたい」ということだけでした。
業界問わず1dayインターンに参加しまくり
就活支援団体の先輩に面談などをしてもらう中で、様々な1dayインターンシップを紹介されました。
このご時世の影響もあり、オンラインで開催されるイベントがほとんど。
地方に住んでいる私にとって、これ好都合と興味があるものは片っ端から参加していました。
就活が本格化する前のこの時期のイベントやインターンシップは、これから就活をしていく人のための情報のインプットの場でもあったので、参考になる話をいろいろ聞くことができたと感じています。
しかもこの時期のイベントやインターンシップは選考なしで参加できるものも多い!
選考があってもそんなに厳しくないため、サクッと通過する印象があり、この時点ではまだ就活ってこんなもんなのか…と完全に拍子抜けしていましたね…。
やりたいことを見つけた夏(8~9月)
バイトや授業も忙しい中、合間を縫ってかなりの時間を就活イベントに費やしていました。
私自身「できることはとりあえずやろう」の精神で動いていたこともあり、
忙殺されていた私を見かねた母親に「本当に進みたい業界や職種を絞って参加しなさい!」と叱られてしまいました。
いや、まだそれぞれの業界や業種を完全に理解できたわけじゃないし…。
絞ってしまうのもなぁ、と業界を絞ることを渋っていました。
業界を絞る決意
母親に叱られてから、私が一番心配だったのは「可能性が絞られてしまう」ことでした。
まだどの業界に対しても掘り下げられていない中、今まで見てきたものや興味関心だけで決めてしまっていいのだろうか、という不安。
でももう一方で、やらなくてはいけない、という自分を追い込む気持ちから少しでも楽になれるのでは、という期待もありました。
あとは「どんなに就活を頑張ったって最後に入社するのはたった1社だけ」という現実。
これまで頑張ってきたことは決して無駄ではなく、業界を選ばず見てきたことから少なからず自分なりの考えが浮かんでいました。
それをもとに、進みたい業界を絞ることにしました。
私の場合は、
学部の知識を生かせる食品
興味や得意なこと、バイトの経験を生かせるIT
社会課題を感じている教育
に絞り、これ以降のイベントやインターンシップ・選考に挑むことに決めました。
とあるインターンでの出会い
一緒に就活を頑張っていた友人が、こんなのがあるらしいよ、と教えてくれたインターンが私のこれ以降の就活を大きく変えました。
そのインターンは『エンジニアになることを目指してプログラミングを学べる』というものでした。
「IT分野に興味があるなら、やっておいて損はないよな」という考えのもと、無料で参加できるということもあり、参加を即決しました。
私自身のプログラミングスキルは、独学でhttpやcssに少しだけ触れたことがある程度でほとんど皆無。
しかし周りもほとんど同じような人たちで、ともに教えあい学びあいながら合計で3か月間ほどプログラミングを学びました。
もともとモノづくりやパソコン作業が好きだった私にとってこのインターンは、真剣にエンジニアという職種を考えるきっかけをくれたものでした。
最終的に「私がやりたいことはこれだ!」と決心することができ、情報系学部卒ではない、いわゆる未経験エンジニアを目指すことを決めたのです。
インターンの後、インターンの参加者でエンジニアを目指す新卒生のために、就活エージェントのメンターさんが付いてくれたことも大きかったですね。
就活したての頃は「どうやって中小企業やベンチャー企業を知ればいいんだろう?」と疑問に思っていたのですが、
もし同じように悩んでいる方がいたら、ぜひ就活エージェントを活用することをお勧めします。
自己分析や面接対策を行ってくれることはもちろん、様々な企業を紹介して選考対策をしてくれるため、自分の知らない企業を知るという観点からも非常に役に立ったと感じています。
実際私も、ここで紹介されたベンチャー企業に内定を頂きました。
さて、そんなこんなでやりたいことを見つけることができましたが、
実際には、これ以降完全にエンジニアだけに絞って就活したわけではありません。
ITのその他の職種、食品、教育など、自分の興味のある範囲のインターンや説明会などを受けながら、本当にエンジニアとして働くことが私のやりたい事なのかどうかを慎重に判断していきました。
Webテスト対策の開始
選考を受けるにあたって欠かせないのが、Webテストの受験です。
SPIや玉手箱、CAB、GABなど、その会社に適性があるかどうかを判断されるテストですね。
正直、めちゃくちゃ苦手でした。
割合や利益の計算など、じっくり時間をかけて解くタイプだったため、いつも焦って結局全て解けないまま制限時間が来てしまう…というのがいつものパターンでした。
その反面、IT業界などでよく使われる印象があるCABは、暗号など直感的なものが多かったためこちらの方が得意でしたね…。
また、簡単な計算や記憶力など、短時間で正確性を測られる3E-iというテストがあるのですが、これがものすごく得意でした。
(一問も間違えずに解ける自信があるくらいです。あまり使われていないので、お目にかける機会も少ないかもしれませんが)
本当に様々な種類がありますが、とりあえずSPIや玉手箱の問題集を一冊買って何度か解けば対策としては問題ないと思います。
私はそれでも苦手でしたが、Webテストの結果のみで落とされた経験はなかったように感じています。
ちなみに、私が使っていたシリーズはこれです。
解説もわかりやすいのでオススメ↓
正直、Webテストにおいて重視されているのではないかと感じているのが、性格検査の方です。
当然企業によっても異なるでしょうし、人事の方に尋ねたわけでもないので完全に私の想像ですが、
その企業が求めている人材像とマッチしているかどうか、求めている人材に寄せようとして虚偽の結果を送信していないか、ということの方が重視されているのではないでしょうか…?
自己PRや強みにしてもそうですが、その企業に受かりたいからと言って嘘をつくのは、断言します。やめた方がいいです。
なぜなら、誰も得をしないから。
万が一企業がそういう人だと思って採用した場合、入社した後あなたに対するギャップを感じるでしょうし(面接で見抜かれるとは思いますが)、
あなた自身も入社してから、企業から求められるものと自分の求めるものが合致せず苦しむことになるのではないでしょうか。
後ほども書きますが、就活は選ばれるだけではなく自分自身が働く環境を選ぶ機会でもあります。
肩書きや名誉だけを求めて、自分に合わない場所に自ら飛び込んでいくのはお勧めしません。
自己分析に挫折しかけた秋(10~12月)
就活エージェントを通した企業の紹介もあり、自分の希望に近い企業の本選考にいよいよ挑むことになりました。
エージェントからの紹介だけでなく、OfferBoxなども活用していたため、そちらからの案内も多かった記憶があります。
振り返ればこの時期は説明会やES締め切りラッシュで、本当に毎日忙しかったです。
説明会に出ては、この企業のビジョンや雰囲気にワクワクするかどうか、働いて自分のやりたいことができそうかどうか、ということを判断していましたが、
もし少しでも違和感やモヤモヤした部分を感じたら、その企業は選考を受けない判断をしていました。
説明会で感じたことがESの内容や今後の選考に直結するため、
その企業をなぜ受けたいと思ったのか、どこに共感したのか、自分のどんなところが企業の求める人物像と合致しているのか、ということはその都度掘り下げることをオススメします。
ここをしっかりやっていると、自分の中にフワフワしている企業選びの軸が、自然と言語化できるようになります。
結果的に後々苦しまなくて済みます。これは私の反省ポイントですね…。
初めての本選考面接と挫折
エージェントやOfferBoxだけでなく、当然自分が受けたい・興味があると思った企業にもエントリーしていました。
そのうちのひとつに、かなりグローバルなIT業界大企業がありました。
ESが見事通過し、メンターに頼る暇もなく本選考のGDと面接へ。
私にとって初めての本選考でしたが、その時にはなぜか謎の自信がありました。
…お察しの通り、ボロボロに打ち砕かれたわけですが。
今思えば、このときの敗因は、自己分析や掘り下げの圧倒的不足でした。
大抵一次面接では、過去の掘り下げやその人自身の経験を問われ、人間性や入社してからの再現性などをみられます。
よって、自分のことを他人に理解してもらうための場所で、自分のことを理解できていないまま話していたのです。
自分も理解できていない数学の問題を他人に解説しているようなもんです。
そりゃ通りませんよね。
ここで就活において一度目の挫折を経験しました。
自己分析は大事だよ、と再三言われてきたことを思い出して痛感した瞬間でしたね。
この後、メンターとの面談で自己分析について真剣に向き合うことに。
就活軸の決定
自己分析と言えば、過去にした経験から強み弱みを見つけ出したり、モチベーションを探ったり、ガクチカを書いたり、ということをしますよね。
その中でも特に優先度が高いなと感じていたのが「就活軸」です。
就活軸とは、自分が企業を選ぶ際に重要視していることで、
企業に求めるもの・環境であったり、自分のやりたいことを反映させたものであったりします。
ここで、自分の本当にやりたいことって何だろう?と悩む人も多いと思います。
先ほども記載した通り、説明会などに参加したとき、
「面白そうだな、選考受けたいな」と感じる企業もあれば、
「なんか違うな、選考受けないでおこう」と感じる企業もあります。
その無意識の判断が、言語化していない就活軸だと考えればよいです。
ポジティブに感じるなら、それがあなたの求めるものでありやりたいことであるはずです。
ある企業において、魅力的に感じるor感じない理由はどこにあるのか。
これを言語化できれば勝ちです。
あとはそれにあなたのエゴ=やりたいことを追加するだけ。
それがあなたの就活軸です。
実はこの作業が一番難しくて、一番重要。
私の場合だと、悩んでいた頃は、
自己成長
若手のときから積極的に発言できる環境
様々な職種や部署を経験できること
などを軸にしていました。
成長できますよ、若手から活躍できますよ、と言われれば魅力を感じていました。
でもそれはなぜなのか、自分と改めて向き合うまでは言語化できていませんでした。
そこで、いろんな企業の説明会を聞き、ワクワクするポイントを探したり、
仕事をしてどうなりたいのか、どういうキャリアを描いていきたいのか、ということを改めて考えてみました。
私個人の例ですが…。私はぼんやりと、
自らの手で物を作って提供できる人材になりたい
仕事を通していろいろな新しいことを学びたい
技術的にも人間的にも成長したい完全個人プレイではなく、チーム全員で同じ目標をもって働けるような場所で働きたい
ということを理想像にしていました。
まず、『自らの手で物を作って提供できる人材になりたい』というのは、
私は小学生の頃から小説を書くのが好きで、それを誰かに読んでもらうことがとても楽しく感じていました。
小説だけでなく、いろんな作品を見て感動するたび、「ああ自分も誰かの心を動かせる作品を作りたい」という思いで活動していました。
そこが原点となり、この思いが生まれたのです。
誰かの心を動かして、その人を前向きにしたい。その人からまた周りが前向きになってくれればなおいい。ただの理想だが、自分が中心となって前向きの好循環を生み出せれば最高だ、と。
作品というのは小説だけにとどまりませんでした。
家庭環境の影響で常にパソコンが身近にあった私は、小学生の頃から小説をパソコンで書くことにより、パソコンを触ることが大好きになりました。
そこから、さまざまなフリーソフトをダウンロードしては何かしら作っていました。(お絵描きとかMMDとか動画編集とかUTAUとか…)
当然何かを作るには学ぶことが第一に必要ですよね。
そこで私は、何かを作るという行為と同じくらい、作るためにスキルを学びできることを増やすという行為自体に楽しさとやりがいを感じると気が付いたのです。
よって『仕事を通していろいろな新しいことを学びたい』とは、自らの手で物を作るために必要な行為でもあり、自分自身の働くモチベーションを保つための行為でもありました。
最後の『チーム全員で同じ目標をもって働けるような場所で働きたい』というのは、完全にアルバイトの経験からのものです。
大学時代にしているバイトが、ちょっと特殊なもので、学生数十人のチームで1つの講座を作り上げたり、100人規模のセンターの運営をしたり、プレゼンや動画を作成したり、というものでした。
チームでなにかを作り上げるということは、自分一人では決して得られない視点や考え方を織り交ぜていくということです。当然意見のぶつかりあいもありますが、自分一人では成しえなかったより良いものを作ることができます。
チーム全員で同じ目標に向かって切磋琢磨するということが、私にとって非常にやりがいに感じていたのです。
特に、先輩としてチーム全体を俯瞰しながら指示を出しつつ動いていく、というのが性に合っていると感じています。
できれば、新しいことを学んでさらに良いものを作る、という観点からも、様々な人の考え方に触れ、いろんな視点をもって柔軟に考えられる人材になりたい。
…という風に、ざっくりと理想像について掘り下げてみました。
本当はもっとしっかりモチベーションについて考えていたり、「なんで?」を繰り返し自問したり、いろいろしています。
こんな感じで、自分のやりたいことや理想の環境が見えたら、
あとは人に聞かせられるように言語化するだけです。
私が最終的に就活軸にしていたのは、
まず働くことを通した目標として「社会に前向きの好循環を生み出したい」ということ。
それを叶えるために、
成長し続けられる環境、会社として社員の成長を重要視していること
将来的に全体を俯瞰してみることができる立場になれるキャリアを描ける
チーム全員で上を目指す環境・ベンチャーマインドがある
以上が就活軸となりました。
ここにたどり着くまで、人事の方にかなり詰められて就活史上2度目の挫折を経験することになりました。
が、これがはっきりしてからは、面接で何を聞かれても最終的にここに落ち着くようになってきたので、話に一貫性が生まれてきたと感じました。
そうしてから、面接の通過率がかなり高くなったような気がします。
自分に真剣に向き合うって面倒だし、怖い。
けど、就活軸マジで大事です。
人生の大先輩に言われましたが、
社会人になってからも自己分析の連続だそうです。
今後はずっと自分と向き合いながら働いていくことになります。
それなら今、後悔しないように、この先の練習としてもしっかり自己分析しておいて損はないです。
面接と格闘した冬(1~2月)
さて、随分長くなってしまいましたがようやく面接も数をこなしてきたころです。
多いときは3日連続で面接があったりして、用意するのも本当に大変でした。
先ほども書きましたが、面接は企業から選ばれる場だけでなく、自分が働く環境を選ぶ場でもあります。
就活軸や自己PR、強み、志望動機など、話すことが一通り決まり、余裕が出てきてからは、
面接で一番大変なのは事前に逆質問をしっかり用意しておくことでした。
多いところは、面接の時間の半分ほど逆質問に充てられます。
自分の会社に本当に興味があるのかという部分をみられているのもそうでしょうし、入社後のギャップを少しでも減らすため気になることは全部聞いてほしい、ということもあるでしょう。
当然、気になることがあれば全部聞きましょう。
少しでも違うと感じたら、それは入社後の後悔にもつながりかねません。
逆質問、何聞けばいいの?と悩んだら、就活軸です。
こういう軸をもって働きたいと考えているが、貴社ではそれができるのか?ということをもっと具体的に質問すればOK。
上の方の人であれば会社の今後の方針や考えについてなども聞いていました。
私が毎回聞いていたのは、
「将来市場価値の高い人材になりたいと考えているが、あなたの考える市場価値の高い人材とは何か?」
という質問ですね。
よければ参考にしてみてください。
選ばれない!選ばれる立場の格闘
面接の通過率が良くなってから、二次面接へと進む機会が多くなりました。
そのころにはもう面接にも慣れ、あまり緊張しなくなっており、きちんと自分の話したい事が話せているな、という実感も持てていました。
だがしかし。
そのころ二次・最終面接を受けていた企業3社くらいから、同じことを言われて落とされます。
「人間性やコミュニケーション力は高いけど、
今年の内定者と比較して技術力の不足が心配だ」
と。
これはもう、本当に仕方ないことなんですよね。
新卒エンジニアに少しでも即戦力を求めているのであれば、当然情報系出身の人を採用するほうがメリットがあるわけです。
2か月インターンを受けて、趣味でも少し触って、勉強して吸収していく意欲があったとしても、
それを専門的に学んできた人たちには勝てないのですから。
初めて最終選考に進んだ企業からもこれを告げられていたので、エンジニア志望でやっていけるのかなぁ、という漠然とした不安に駆られましたね。
ただ、どこの会社からも人間性を評価していただけていた、というのは非常に大きな自信となっていました。
選考を受けていく中で、
新卒に少しでも高い技術力や即戦力を求めている会社もあれば、
考え方・価値観の一致や人間性を重視している会社もある、
と気が付いていましたので、
技術力で勝てないのであれば、評価してもらいやすい人間性で勝負するしかない、と考えて、
後者のような会社の選考により力を入れて臨んでいました。
最終決定
それから1-2週間後の2月初旬。2つの企業の最終選考を受けました。
どちらもIT業界で、新卒エンジニアとしての募集でした。
どちらも人間性をより評価していただいていて、私から見ても就活軸とあっており、ぜひ入社して活躍したいと考えていました。
最終選考中も、最終選考で落ちてしまった他社の面接とは異なり、
確かな手ごたえを感じながら話をしてたことを覚えています。
結果は、2社とも合格!
有難いことに両方から内定を頂くことができたのです。
さて、ここからは私が選ぶ立場です。
どちらに進むのか。これで将来が大きく違ってきますから、慎重に選ばなければなりません。
もちろん、その2社を保留にして就活を続けることもできたのですが、
内定を頂けた企業が志望度が高かったことや、3月から研究室が忙しくなることもあり、
就活を今後続けていく気持ちはありませんでした。
余談ですが、いろんな企業からの内定を集めて、俗にいう『内定デッキ』を組む人がいます。
それが悪いとは思いませんし、しないほうがいいとも思いません。
たくさんの会社から評価されるのはいいことですし、選択肢が広がることもありがたいことです。
ただ、たとえ100社から内定を頂いても、入社できるのは1社だけなのです。
絶対に○社以上から内定をもらわなければいけない!という決まりもありません。
『内定デッキ』を組まずとも、あなたの志望度の高い企業を数社受け、その中の1社通れば良いのでは、と感じます。
さて、話を戻しますが、私が内定を頂いたのは、
IT業界では割と名の知れた企業のグループ会社(中小)
従業員のそれほど多くないベンチャー
の2つでした。
どちらもある程度就活軸とマッチしていて、どちらに入社しても後悔はないだろうな、と感じていました。
ですがここは慎重に。
売上や成長率、取引先や制度などももちろん大切。
でも一番大切なのは、自分のやりたいことができそうかどうか。
私はここを重視しました。
新しいことにどんどんチャレンジして生きたい、いろんな立場から経験を積みたい、等々。
就活軸の底にある願望(エゴ)がより叶えられるのはどちらだろう、と考え、
最終的に、ベンチャー企業の内定を承諾することにしました。
まあ、ここは人それぞれですので、
知名度が高いほうがいいと考える人はそちらを選んでもいいでしょうし、
給料の高さや、休みの多さなんかも大切でしょう。
最終決定をするときは、ぜひ「就活軸の底にある願望(エゴ)がより叶えられるのはどちらだろう」と考えてみてください。
経験から学んだ就活への心構え
それでは最後に、就活をするにあたって意識しておいたら楽になるコツをご紹介します。
これも私個人の主観ではありますが…。
1.自己分析は繰り返しするもの
ESから始まり、GD、面接…。
何をするにしても、自己分析をどれだけしっかりして納得できているか、というのが現れます。
就活最初の頃は「突然自己分析やれって言われても…」と、やり方もわからずなんとなくやっていました。
きっと何が正解かわからなくて迷走したまま就活本番を迎えている人も多いはず。私もそうでした。
いつか必ず「ESで落ちる」「面接で自分のことを聞かれて答えられなかった」「深堀されて微妙な顔をされた」「次回選考になかなか進めない」
という壁にぶち当たる時期がやってきます。
たとえ自分が完璧に自己分析できているつもりでもやってきます。
何かしら壁にぶつかるたび、自己分析を見直すこと。
特に就活軸。結構大事です。
なんたって自己分析は全ての根本になるものです。
数多の就活生を見てきた人事の方の目には、恐らく見抜かれてしまいます。
自己分析をして自分自身の軸を一本通しておかないと、ブレブレになってしまい、そのうち自分でもわけわからん状態になってきます。
「なんで駄目なんだろう」「私のどこが悪いんだろう」
そう悩む前に、とりあえず自己分析を見直す癖をつけてみてください。
少し考えたくらいで自分のことが完璧にわかる人間なんていません。
無意識にしていまっていることや、言語化できないものの方が多いのですから。
「自己分析は繰り返しするもの」
それが当たり前だと思ってしまえば、自分と向き合うことも少し楽になります。
2.面接は楽しめるようになったら勝ち
本選考の面接、マジで緊張しませんか?
なんなら面接がある日は朝からずっとそわそわして落ち着かないし、体調悪いし、「早く終わって~~!!」とずっと願っていました。
でも、面接楽しめるようになったら勝ちです。
面接と言えど会話のキャッチボールですから、面接官の質問に答えるだけでなく、会話を楽しめるようになれれば勝ちなのです。
とはいえ、質問に答えるだけで精一杯だったり、次何を質問されるか怖かったり、答えられなかったらどうしようという不安だったりで、
「そんな余裕ないよ!」と言われてしまいそうですが…。
この余裕を生むためには、とにかく自分の軸を一本持っておくこと。
つまり自己分析がしっかりできて納得していることが大事。
軸を持てていれば、どんなことを聞かれようと結論は同じになります。
まずは軸を持つことで余裕を生み、あとは会話を楽しむこと。
楽しめると自然と笑顔が増えますから、きっとガチガチに緊張して表情が硬くなっているより印象はいいはず。
余裕があれば、いろいろと冷静に判断することもできますし…。
楽しめるほどにならなくても、ある程度の緊張感を味方につけられれば面接は勝ちです。
3.“選んだ道が正解だ”という自信を持つこと
就活中は(就活中でなくとも)将来が決まってしまうような重要な選択をする機会がたくさんあります。
目の前に置かれた選択肢に、頭を悩ませることもきっとあるでしょう。
そんなときは“選んだ道が正解だ”という自信を持つこと。
選択における正解とは、
「正しい選択肢を選ぶこと」ではなく、
選んだ選択肢に自信と責任を持つことである。
これは私の一番好きな言葉。
面接で座右の銘を聞かれたらこれを答えようかと思っていました。
誰の言葉かって? 私、湯倉が考えました。
どれが正解かを悩んだって、選べる選択肢はひとつ。
つまり、選んだひとつの未来・結果しか知ることができないんです。
当たり前ですけどね。
選ばなかった選択肢に対して、ああだったかな、こうだったかな、と考えたって、どうなっていたかなんて誰にも分らないんです。
だったら、選んだ方を正解にすればいいじゃない、と。
たとえ間違いの選択肢であっても、あなたの力で正解にしてしまえばいいじゃない、と。
正しい(と思われる)方を選んでも、行動次第でいくらでも悪い方向に行ってしまいます。
つまりは、どんな選択をしたとしても、その後の行動次第でいくらでも変えられる、ということです。
選んだ未来にしか行けないなら、その選択を正解だと思いたいじゃないですか。
いつか今を振り返って、あのときああして良かったなって言いたいじゃないですか。
なら、選んだ選択肢に自信と責任をもって全力で進むべし。
このマインドさえ持てれば、あなたも最強のポジティブシンキングを手に入れることができます。
正解にするための就活を
気が付いたら1万字以上書いていました…。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございます!
いかがでしたでしょうか。
正直就活って大変だな、めんどくさいな、やりたくないな…って感じますよね。
でも就活って決して「やらなくてはいけないこと」ではないんです。
起業しろとか、そういうことを言っているわけではなく。
例えば「大学は単位を取らなきゃ卒業できない」みたいに、必ずやらなくてはならないことではないですよね。
就職したいなら就活をする必要がある、というだけで、
人生における必須イベントではない。
まあつまり何が言いたいかと言いますと、「就活をする」こと自体は、
例えば「どの大学に進学するか」「どの物件に引っ越すか」と同じく、
選択肢を広げるためにするものだと考えればいいのではないかと。
「どの物件に引っ越すか」だったら、引っ越す前に
自分の希望する条件で物件を探して内見に行ったり、
周辺の店や治安など、地域の環境についても下調べしたり、いろいろ勉強しますよね。
就活をすることも似たようなもので、
自分はこんな会社が理想なんだけど、どの企業が理想と近いかな、とか
今どの業界が伸びているんだろう、とか
この職種にはこんな側面もあるのか、とか。
選考も大事ですが、それ以前にいろいろ学ぶことがたくさんあります。
絶対にどこか内定をもらわなきゃ…!という焦りの気持ちではなく、
社会に出る前の準備や心構えなどを勉強するぞ!という気持ちで挑むことが大切で、
だんだん勉強していく中で、自分の希望や軸が見えてきたり、いろんな企業と出会ったりと、選択肢が広がっていくわけです。
その選択肢を広げ、自分と向き合う時間を多くとることこそが、
就活において一番大切なことなんじゃないかな、と私は感じています。
長くなってしまいましたが、
今就活を頑張っている皆さん、今後就活に挑もうと思っている皆さんの
参考になれば幸いです。
あなたにとって納得のいく選択ができる、正解にするための就活を。
応援しています!