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三週間のヘルニア入院を経て想うこと(1)

※下記は、2023年11月23日に私のインスタグラムアカウントに投稿した文章を改編して転記したものです。

10月の満月の夜、事もあろうかヘルニアを発症して、三週間の入院ののち今週頭、退院しました。
しばらくは自分の体に起こっていることを感じとって向き合うことなんて到底できず、私自身が「痛み」という存在になって、自己は消えてしまったと感じるほどでした。

発症したその日はちょうど部分月食の日でした。その二日前に、次の満月では部分月食を見れることを知り、見たいなぁとぼんやり考えていました。ただ、どんなに月食を見たくとも明け方五時に空を見上げるための早起きはさすがにできない私が(早起きが苦手すぎる)、痛すぎて眠れないせいで、とんでもない夜更かしを果たした結果、思いがけず部分月食とご対面。

ただでさえ何もせず寝てても痛いのに、動いたらもっと痛いのは承知の上で、どうにかベランダまで体を運び月を眺めながら、思ったよりも欠けてないその月食に多少がっかりしつつ、「神様!」とすがる思いでこの痛みとの別れを懇願してました。

大してかけていないよね?



結局うとうとする瞬間も一切ないまま、言葉の通り一睡もせず、無理のない早起きの時間である朝6時ちょうど、夫を起こし、救急に駆け込みました。
翌日、八年前に膝の靭帯を切った時診てもらってた主治医がいる大きな病院に再度かかり、検査の結果、「教科書通りの立派なヘルニア」と診断されました。

明日はオンラインでのトークイベントに出るし、11月も12月も東京に出張があるし、何より夫は10月から東京での単身赴任を始めたばかりやのにどうやりくりしよう、と頭の中を占領してた痛みをどうにか押しのけて、あれやこれやと考えられる選択肢を探っていたら、先生に「色々家のことや仕事のことも気になるだろうけど、今のあなたはあなたの子供より手がかかる状態なので即入院!」と、一瞬にして、選択の余地なし!を突きつけられました。

歳を重ねて自分のことも、身に起こることの理りも、ある程度わかってきた私は、ここはあっさり降参。
8年前に膝の怪我で2ヶ月入院した時は、一刻も早く退院したいとそれはもう毎日願ってたけど、今回はいつ退院できるかも含めてもう風任せとこの事態をすんなり受け入れてる自分がいました。

この10年ほどで、世の中にも自分にもバイオリズムがあるのだから、今はたまたまそういう時期なのだと素直に思え、リズムを汲み取ることで快方にも向かうかな、と、以前友人に頂いた「月の癒し」という本を入院中に再度開きました。

「月の癒し」と「MOON MAGICK」というカード

この本は、人の生活に影響を及ぼしている月のリズムを理解することは、自分を癒し健康で幸福な暮らしに繋がるということが綴られていて、28日ごとの体や心の調子、それに基づいた食事やハーブ取り入れ方など、日常で実践できる智慧が詰まってます。
痛みを抑えるために大量の薬を飲みながら、こんな本を開いている自分が、
笑えるほど自分らしくて、この入院期間そんな自分を再確認しました。

私は、目に見えることも見えないことも、科学も哲学も、論理も直感も、そして今回の置かれている状況においては西洋医学も東洋医学も、どちらも自分を取り巻く環境の要素として、片方を排除することなく受け入れてる。
どちらも手を繋いでいるときに、私は自分が自分でいれている感じがする。その状態が矛盾でないことを、なんだかすっぽり体験できた気がします。

入院中に、ストーリーでおすすめの映画を募りました。その中で複数名から勧めてもらってた、「coda あいのうた」という作品を昨日観ました。
一番最後の方のシーンで、主人公が歌う歌の歌詞が私の今回の入院を
象徴しているような気がして、染み入りました。(すぐこれは私のための作品!運命!と思う私はなんて単純なんでしょう)

その一部を。

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「both sides now」

I've looked at love from both sides now
From give and take and still somehow
It's love's illusions I recall
I really don't know love at all

今となっては、愛を両側から見ている
与える側も貰う側も。それでもどういうわけか
それらは愛が見せた幻だったのかもしれない。
愛のことなんて、本当は何一つわからない。

I've looked at life from both sides now
From up and down and still somehow
It's life's illusions I recall
I really don't know life at all

今となっては、人生を両側から捉えている
上からも下からも。それでも何故か
思い出すすべては人生の夢幻だったと気がついた。
少しはわかっていたつもりになってたけれど、
未だに人生の何もわかってはいないのだと。

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お見舞いで、友人が月の満ち欠けごとのメッセージが記されてる素敵なカードを贈ってくれました。(ありがとう!)

今日、11/23の月からのメッセージは、
「私は自分を大切にすることで、周囲の人々に大切にされます。」


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