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晩秋 隙間風が吹くような
晴れた昼間は暖かい。
朝夕が寒いんです。
昼に開けた二重窓を、私を含め誰かがめんどくさがって内窓だけ閉めて、取り繕ったことは陽が落ちるとわかります。
すきま風とともに、誰かのずぼらな心が肌にひんやりと伝ってくるような…そんな秋の暮れに、
10月初頭から暮らしを共にしてきた、うちの花瓶のコスモスは、いよいよ最後の時を迎えようとしています。
天高しと空を仰ぎ、ぱんっと張った帆のような花びらと強くしなる茎で、放った窓から来る向かい風に誇らしく顔を上げた日々はどこへやらで、
今は頭をもたげて茎も固く、花が痩せて、まばらになった花びらの間を、ただただ隙間風が通り抜けていくような…そんなどこか弱々しい造形に。
地植だと、もう少ししゃんとしてたと思う、ごめんね。でもそれがまた、何ともいえない魅力があるような気がして、どうしても気になってしまうのです…、と
食後は全てをほったらかして、
その辺の紙、その辺の紙と、何かの紙を引っ張り出してきて、2号大の小さな覚え書きスケッチをしました。
これを元に構成を直して、新しい紙に描き直すことが今年あるのかもしれないし、来年トライするかもしれないし、これはこれとして置いておくのかもわからないけれど、
私にとっては大切な、小さな秋の記録として。
絵の具が褪せないうちに、ここに。
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