義母に教えてもらったニラの卵とじ
私は今、3年前のことを思い出している。
その日の夕食は、
息子はバイト先の賄い。娘も外食とのこと。
体育館でエアロバイクをこぎながら、自分の夕食はどうしよう…と考えていた。
脳裏に浮かんだのはスープカレー。
いつものお店のスープカレーが食べたい!
…う〜ん、でも今日はやめとこう。家にあるもので済ませよう。旦那は単身赴任中だし、1人ならなんでもいいや。
時刻は、すでにPM8:00を過ぎていた。
冷蔵庫の中にあるもので簡単にできるもの…と考えたら、納豆ごはんと焼き魚(ホッケ)、ニラの卵とじという、まるで朝食のようなメニューになった。
ニラの卵とじを作ったのは、一体何年振りだろう。何しろ子供たちが食べないので、いつしか我が家の食卓にはのぼらなくなっていた。
27年前の結婚当初、私達夫婦は 2か月ほど主人の実家で義父母と同居していた。1/19が結婚記念日だから、同居していたのは まさに27年前の今頃。
その時、よく朝食に作っていたのが、このニラの卵とじだった。
結婚前、ほとんど料理などしたことがなかった私は、もちろんニラの卵とじも作ったことがなく、義母に教えてもらいながら作ったものだった。
フライパンの上で、ぐるぐると菜箸で卵をかき混ぜながら、義母と一緒に台所に立っていた あの当時のことを懐かしく思い出していた。
当時の義母は、ひょっとして今の私より若かった?
時は流れ、義父母も歳をとり、2人ともすっかり小さくなってしまった。
いつまでも元気でいてね。
義母に教えてもらった甘塩っぱいニラの卵とじを作りながら、思いがけず新婚当初を思い出した私であった。