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IMAXで『ライオン・キング-ムファサ-』を観たら、まるでディズニーランドだった
水曜日だったので、映画を観に行くことにした。
特に観たい映画があるわけではなかったので、近隣の映画館の上映スケジュールをざっと眺めて、『ライオン・キング-ムファサ-』を観ることに決めた。
確か、以前やっていた実写版の『ライオン・キング』もなんとなく映画館で観た記憶がある。
最近自宅のテレビをめっちゃ大きくていいやつ(※当社比)に買い替えたため、我が家の"おうち映画"の満足度が爆上がりしていることもあり、
行きやすいシアターはいくつもあるけど、せっかくわざわざ映画館に行って映画を観るんだし!と特別感を味わいたくて、IMAXのスクリーンで上映しているところに行くことにした。
私は、洋画であればまずはオリジナルの俳優さんの演技を感じたいので、基本的には字幕を選ぶ。
今回も当然そのつもりだったけど、チケットを買ってから自分が日本語吹き替え版を観ようとしていることに気がついた…。
チケットに「(吹」って書いてあって、え!やば!間違って吹き替え版買っちゃった!😰って三度見した。
一瞬買い直そうかなと思ったけど、もう時間も迫ってるし、そもそも私が観たい時間の上映が吹き替え版しかなかった可能性が高い。
しかもこの作品の出演者ってライオンとか動物だけだから笑、字幕版でも「俳優さんの演技」っていうよりは、どっちみち「声を当てている」ことには変わりない。そう思うと、海外の声優さんが当ててるいい声を聞くか、日本の声優さんが当ててるいい声を聞くかの違いだから、もはやどっちも「オリジナル」だよね???
ということで、不本意だけど、まぁいっか。と気を取り直して、意図せずディズニー映画を日本語吹き替えで観ることに。
スクリーンの中はかなり空いていた。
私は前方ブロックの中で一番後ろの列の、ちょうど真ん中くらいの席を選んだ。
IMAXで映画を観たのは『鬼滅の刃 無限列車編』以来。あのときは同じ作品を普通の劇場でも観たけど、違いがどうだったかは、正直よく覚えていない。
久しぶりに通常よりお高め料金のIMAXの映画ということでわくわくしつつ、予告編が流れ始めると、スクリーンに近めな席なせいか音声があまりにも爆音すぎて、ちょっと困惑。
え、音デカすぎん?
大丈夫これ???
これから100分以上、この爆音に包まれて座っていることになっているのかと思うと、少し不安になる。
いや、でも前ここでIMAXを観たときも、本編が始まる前に全く同じことを思った気がする。
で、結局大丈夫だった気がする(もうなんでもいいやw)。
予告編のあと、IMAXがいかにすごい映画体験かというプロモーション映像も流れる。
WATCH A MOVIE, OR BE A PART OF ONE.
(映画を観るのか、それとも、その一部となるか)
いや、かっこよすぎやろ。
IMAXの没入感、半端ないよ?覚悟してね?というメッセージを全身で受け止めた。
ディズニー映画お決まりのシンデレラ城のオープニングも、IMAXなら3倍増しくらいで美しく感じた。
ここからは、映画の感想を箇条書きで書いていく。
おそらくみんな大体の話を知ってると思うのでネタバレっていうほどでもないかもしれないけど、一応ネタバレありです。
全員セリフはいかにも人間っぽいのに、キャラクターの動きはライオンそのものでも、全く違和感がなくてすごい。
『ライオン・キング』はミュージカル要素がバリバリにあるので、物語の重要なシーンではみんなが歌い出す。実写のリアルな動物たちが、人間のように表情豊かにしゃべって、歌い出す。でも、まっったく違和感がない!いや、そういう作品なのでそりゃそうなのかもしれないけど、この現実世界とかけ離れた概念を、当たり前に受け入れさせるディズニー映画ってやっぱりすごいと思う。
『ライオン・キング』といえばシンバの物語というイメージだったけど、今回はシンバの父である偉大な王様「ムファサ」が子どもの頃のお話。それをそのままシンプルに見せるのではなく、嵐の日に両親と離れて留守番をすることになって不安で泣きそうになっている幼いシンバの娘「キアラ」に、マンドリルの「ラフィキ(シンバが誕生したときに王座の上で掲げてみんなに見せてた、あのお猿さん)」が、キアラの偉大な祖父のお話を聞かせて勇気と希望の心を伝える、という構成になってるのが良い。
映像、景色、めっっちゃきれい。
音楽、歌、すごい。シアター内で音響がサラウンドしてくるので(語彙力)、まるでディズニーランドで壮大なアトラクションに乗ってるような没入感。
もうほんと音響がすごすぎて(何回目?)、岩が崩壊したり、ライオン同士が激しく乱闘するシーンなどでは、シアター内が共鳴して全身にびりびりと振動を感じるほど。4Dなの?(違う
ヒロインのメスライオンの名前、私ずっと「サラミ」だと思って聞いてた。エンドロールで「SARABI」って書いてあって、「サラビ」だったって知った。加工肉みたいな名前だな…って思っててごめん。
「タカ」って、原作表記でも「TAKA」なんだね。ポケモンみたいに、サトシ→アッシュにした的な、日本語版に合わせた現地ネームってわけじゃなくて。他の子みんなそのままだから、そりゃそうなんだけど。和名みたい。日本を意識したのかな?名前の由来気になる。
これ観てから、前作の実写版『ライオン・キング』をもう一回観たくなった。ムファサとスカーの因縁の対決。ジョースター家とディオみたいな。ダンブルドアとグリンデルバルドみたいな(いいテレビを買ってから、最近『ファンタビ』を全話観たところ)。血と因縁の物語って感じ。
これで、結局将来、スカーはムファサを殺すんやで?タカ、「ぼく、きみみたいなきょうだいがずっと欲しかったんだ!」って、あんなに無邪気に喜んでたのに…。タカがいたから、ムファサも立派な大人ライオンに成長できたのに…。殺したいほど憎いところ、あったかな??いやいや、それは本人にしかわからないか。やっぱり、不安や劣等感、孤独な心は、熟成すると抑えきれないほど大きな憎しみに変わるのかな。
全体を通して、いい言葉がいっぱいあった。“王に生まれるのではない。王になるのだ”。重要なのは生まれや血統などではなく、"自分自身がどうあるか"なのだ。
個人的に感銘を受けたのは「ラフィキ」。たとえ社会的に"弱者"の状況に置かれていても、自分への確固たる信頼が揺らがず、どんな状況にも動じず、ありのままを貫くことで、自分をとって食うほどの立場にある相手からも一目を置かれる存在となる。吉田松陰のようだと思った。
エンドロールのキャスト紹介で、渡辺謙さんが出てたことに驚いた!!敵の白いボスライオン「キロス」役だった。いや〜〜帝王の"スゴみ"を感じさせる、迫力のあるいい声だと思ったわ。
賀来賢人さんの名前も。父になった大人シンバの声なんだね。まだ青年味を残した「若い王様」って感じで、爽やかで良かった。王様時代のムファサほどまだ成熟しきってない感じ。
タカ役の松田元太さん、今回が声優初挑戦だそう。めっちゃ「タカ」っぽくてよかった。キャラにあった声と歌!タカの性格をうまく表現されていて、とてもよかった!
こうやって書いてみると、「日本語吹き替え版ならでは」の楽しみも味わえてすごくよかった。でもやっぱり、字幕版オリジナルも観てみたい。ディズニー映画が観れるサブスクじゃないと配信はないかなと思うので、またいい機会を探したい。
この作品は、どんな気分のときでも最後まで楽しく観れる映画だと思う。
気が向いたときにパッとチケットを買って、パッと観に行けばいい。
予習も特に必要ない。
きっとそういうところが、ディズニー映画全般に言える「よさ」で、世界中で大人にも子どもにも広く愛される理由なのだろう。
普通の劇場で見た場合と比較したわけではないが、ちょっと追加料金を払って、IMAXで観る価値は十分にあると思う。
ただ、音響がまじでやばいので、すごく体調が悪いときなどはもしかしたら刺激が強すぎて疲れちゃうかもしれないので気をつけて。おそらく気のせいだけど、本当に音がよく響きすぎて座席がびりびり揺れますw
でも、予告編を見ているときに感じた「え、これ爆音すぎない?大丈夫??」という懸念については、心配無用です。本編が始まれば、「音がデカすぎる」と感じることは全くない。むしろ、ちょうどいい。
12月20日に公開されたばかりで、まだまだいろんな時間帯で上映されているはずなので、もし「今日ちょっと映画でも観に行こうかな」という気分になったときは、ぜひ『ライオン・キング-ムファサ-』も選択肢に入れてみてください!
※追記:最近、金曜ロードショーで前作が放送されてたみたい。見逃した〜!
「金ローで初めて実写版の『ライオン・キング』を見た」という方も、ぜひこの機会に劇場へ!