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2023年に訪れた美術館・アート展【後編】
タイトルの通りに書き始めたらあっという間に10ヶ所も紹介してしまったので、気分転換のために2つの記事に分けました。ここからは後編です。
☟前編はこちら
11) 「エルマーのぼうけん」展
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この展示のビジュアルを目にしたとき、子どもの頃「エルマーのぼうけん」の絵本、すごく好きだったな〜!と久しぶりに思い出してとても懐かしくなりました。少し遠かったのですが、行けてよかったです。
お子さんも楽しめる、どっぷり世界観に没入できるような大人も子どもも楽しい展覧会でした。
この絵本はお気に入りでおそらく何度も読んだはずだけど、特に2巻・3巻の内容はもうあまり覚えていないので、ミュージアムショップで3巻セットを買うかちょっと悩みました。でもおそらく実家にまだあるはず、今度帰ったときに探してみよう…と思い、勢いで購入するのは我慢しました(えらい)。
立川での開催はもう終わってしまったけど、2024年の春から全国を巡回するそうなので、お近くの方はぜひ。おすすめです。
12) 21_21 DESIGN SIGHT
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こちらはデザイントーストのオフ会が都内で行われた際に、大阪から参加された元同期で現役のデザイナーの友人が、この展示に行きかたかった、ということで一緒に行かせていただきました。
「もじ イメージ Graphic 展」という企画展が開催中で、文字に焦点を当てたグラフィックデザインや、タイポグラフィ作品が展示されていました。
展示を見ていく中で、確かに日本語は「漢字」「ひらがな」「カタカナ」という3種類の文字を巧妙に使い分ける独特の文化があり、それゆえに文字を扱う表現や見せ方など、本当に日本語ならではの面白さがあるよなと思いました。
特にこういう雰囲気が好きだな〜!と思ったのは、コミックスの装丁や、デジタル領域のデザインワークです。一目でかっこいいなって感じるビジュアルにはやっぱり惹きつけられますね。
あとは、携帯電話から普及した絵文字の文化についても面白いなと思いました。文章にイラストを合わせるって、確かに日本人っぽい感じがするかも。かわいくて好きです。
13)吉田ユニ展「PLAYING CARDS」
こちらも、21_21 DESIGN SIGHTの同日にそのまま一緒に行かせていただきました。
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著名なアーティストや商業施設、ブランドなどのビジュアルを手がけるアートディレクター・吉田ユニさんの新作展です。
この日ご一緒させていただいた元同期のデザイナーの方は、現在会社員として大阪の大きな商業施設の広告物をデザインするお仕事をされていて、本当に都内のいろいろな広告や展示の情報をよくご存知で、他愛のないおしゃべりをしながら一緒に周らせていただけて本当に楽しかったです。
こちらの吉田ユニさんの展示についても私は全く知らなかったので、誰かが行きたいところにご一緒させてもらうと、本当に視野が広がって、面白くてすごく好きです。会期も短めだったので、タイミングよく行けてよかったです。
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こちらの個展では、54枚全てのトランプカードを写真で表現した作品が展示されていました。製作中のムービーも上映されていて、花弁を1枚1枚ピンセットで並べたり、モデルさんの髪を微調整しながら撮影をされている様子がとても印象深かったです。
「アートディレクションとは一体何なのか」ということが、ちょっとだけ知れたような気がしました。規模は違えど、美大の卒業制作ってこんな感じなのかな、イメージを3次元に物理的に表現・制作するのって本当に脳の違う部分を使う作業だろうなぁなんて想像していました。
14)国立西洋美術館
いよいよ年内ラストは、上野の国立西洋美術館です。
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「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展—美の革命」という企画展が開催中でした。
こういう美術史に載ってくるような本格的な芸術鑑賞は、絶対に基礎知識があったほうが、鑑賞して得られるものが多いと個人的には思うのです。だから、私自身は特に知識もないのに2200円とか払って2時間以上かけて見て、で、結局すぐに何を見たかも忘れちゃうと、すごくもったいなとこれまでは思ったりしていました。いや、今も正直そういう気持ちはなきにしもあらずです。
でも、もういいかなって。笑
知識がある人と同じくらい吸収できなくても、自分なりに感じることがあったり、印象に残ることが1つでもあれば、きっとどこかで感性の栄養になっているに違いない。
それに、別に今日は急ぎでやるべき仕事もないし、何をやって過ごしてもいい日だから。
せっかく時間ができたから、美術館でも行こうかなと思う気持ちに正直に行動してみよう、と言い聞かせて行ったんですね。だいぶ大ごとですね…!
一人で行けば気が済むまでゆっくり見れるので、解説を全部読みながら鑑賞しました。時代の流れや当時の情勢などをイメージしながら見ていると、事前知識がなくてもその場で学べるので実際はあまり問題じゃなかったりしますよね。
今回は借りなかったけど、最近は音声ガイドも充実しているので気が向いたらそういうサービスも活用して知識を深めるのもいいですね。
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中盤くらいから展示されているキャンバスがどんどん大きくなってきて、「絵」の持つエネルギーに圧倒されました。
昔の偉大な芸術家たちは、それまでよしとされてきた写実的な表現から、より抽象的な描き方を試みたり、誰かの作風から大きく影響を受けたり、世の中の批判なども浴びながら試行錯誤して作品を生み出し、文化を作ってきたんですよね。
ピカソがこうやって活躍したのは今から110年くらい前で、私が生まれた頃からしたら100年も経っていないくらいだった、、などと考えると、今「よしとされていること」や「これが正解」「イケてる」という感覚や概念は、決して絶対的なものではなく、時代とともに当然移り変わっていくものなんだろうなと思ったりしました。
企画展のチケットで常設展も見れたので、少し休憩を挟んでからモネやゴッホ、ムンクなどの作品もある常設展まで頑張って見てきました。
ミュージアムショップも含めると6時間くらいは滞在してましたね。とても充実した休日を過ごすことができ、お腹いっぱいになりました。笑
さいごに
どうやら1年を通して、14 ヶ所のミュージアムや展示に行けたようです。
この記事を書くために今年の手帳とカメラロールを振り返ってみて、初めて自分でもどのくらいの展示に足を運んだのか知れたので、まとめてみてよかったです。
本当はどこか1ヶ所行くたびに、簡単にでもnoteに感想を書いておきたいなと毎回思うのですが、なかなか筆が進まず。。
どうしても、今!この気持ちが冷めないうちに!って書いた『岸辺露伴は動かない』展だけちゃんと記事にできましたね笑。よっぽど好きなんでしょうね。
毎年大小何かしらの展示には行っていると思いますが、こうして振り返ってみると、今年は特にたくさんの「行きたいな〜」を実際に行動に移すことができたように思います。
それは、今年の3月に思い切って転職して、働き方をガラッと変えたことが大きな要因になっていると思います。今までは、なかなかこんな風に「やってもやらなくてもいいこと」に贅沢に丸一日を費やせるほどの余裕はなく、あっという間に1週間、1ヶ月が過ぎていくような生活をしていました。
駅広告などで面白そうな企画展などを見つけても、「これ行ってみたいな」と思いつつ気づいたら会期が終わっている、ということばかりでした。
"美術館巡りが趣味です!"だなんて到底言えるほどではありませんが、ひとりで一日、何してもいいってなったらどこに行こうかなぁ、と考えると、そういえば気になってたあの企画展に行ってみようかな、ってとりあえず思うんですよね。
物理的に忙しいときは「なんとなくやりたいこと」なんて思いつく暇もなく、「今日やったほうがよさそうなこと」などのほうが先に頭に浮かんでしまうので、少しでも気持ちにゆとりができ、本心から興味があることを大事にする時間が取れるようになったことは、2023年のとてもよかったことの一つだなと、今回振り返ってみて改めて思いました。
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2024年も、アンテナを広げていろいろな機会をその時々で楽しめたらいいなと思います。
※今回の記事のヘッダー画像も、Adobe Expressの生成AIで作成しました。参考までに、プロンプトは「An asian girl holding a coffee cup in the museum cafe」です。人差し指の第2関節はどうなっている?ソーサーが小指だけで支えている?宙に浮いている?などという細部の違和感は否めませんが笑、なかなかいい感じではないでしょうか?