
【ドイツ/ミュンヘン】ダッハウ強制収容所

ナチスの戦争犯罪には10代の頃から強い興味を持っていた、と書くと、あるいは大きな誤解を招いてしまうのかもしれない

正確には”ナチハンター”と呼ばれるオーストリア人のサイモン・ヴィーゼンタールという人物と彼の著作、彼の功績に興味があったのだ
彼の親族合計89名はホロコーストによってナチスに皆殺しにされ、マウトハウゼン強制収容所から解放されたときは、彼の体重はわずか41kgだった
戦後、身分を偽装して世界各地に逃亡を図った、”ナチの悪鬼たち”ーゲシュタポや強制/絶滅収容所の看守、”死の天使”と呼ばれ、アルゼンチンで隠れていたユダヤ人移送の幹部、アドルフ・アイヒマンをイスラエルの法廷に引き吊り出すことに成功している

2016年2月、東ヨーロッパを旅していたわたしは、ドイツのミュンヘンにいて、レンタカーを借りてダッハウ強制収容所を見に行ってみることに

ミュンヘンはナチスの生誕の地で、ダッハウ強制収容所はその後の強制収容所や絶滅収容所のモデルとされた地で、ホロコーストのプロセスとして、暗く陰惨な20世紀の戦争犯罪の歴史が、ここで産声をあげたともいえる
もちろん、現代においては、それら施設は観光名所ともいえる
しかし、異様な静けさに包まれたダッハウ強制収容所



