レイク・チューリッヒ | 真冬の青空、沈みかけていた飛行船
レイク・チューリッヒ 01
真冬の青空、沈みかけていた飛行船
ときおり、ふと、わたしはここスマランの自宅の、寝室の窓辺にあるデスクに座って、コンピューターの画面上にGoogle Mapを呼び出し、頬杖をついて世界地図をぼんやりと、飽かずに、陶然と眺め続けていることがある
それは何も今に始まった習慣ではなく、おそらくは十年以上前からふらり思い立っては眺め、取り留めのない考えをあてもなく、まるで冷たい|湖面のように揺蕩わせ、ほとんどの場合においては形象化されることがない