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文明の十字路・バーミヤン大仏の太陽神と弥勒信仰-ガンダーラから日本へ- 予習メモ
注意書き
この記事は龍谷ミュージアムのバーミヤン・弥勒展に行くために見ておいたらいい動画とかまとめてます。
素人が出品される作品を集めたり、関連情報を探してまとめただけの記事です。
なので、間違いが多いことが予想されますし、動画の説明も適当だし、途中で力尽きて動画の感想書いてないとこもあります。
著者は博物館オタクですが、別に仏教ガチ勢なわけでもないです。
◎ 時間のない人向け、これだけは抑えておきたい動画
○ 今回の展示の予習に良い動画
△ 余裕あれば見ておいてもいいな的な動画
□ 今回の展示の関連動画
展示の大前提になる情報
◎玄奘とバーミヤン
バーミヤンや西大仏の弥勒について詳しく解説してるので、展示見に行く人はこれだけは見ておいて!
玄奘も出てくるし、壁画や仏像の復元も見れるよ!
玄奘が大唐西域記に記したバーミヤンの壁画について
死後天上世界に登りたい弥勒上生の考えによると西大仏の壁画は兜率天で、中央にいるのは弥勒菩薩、西大仏も弥勒
バーミヤンの壁画の復元など
○ガンダーラ
第1章でガンダーラ関係の展示が多いので、これを見てガンダーラの知識を深めておくと見やすいと思いますー!
仏教がガンダーラでギリシャ人と出会う「ミリンダ王の問い」
遊牧民族のクシャン人のクシャーナ朝を作る
いろんな宗教を許容したカニシカ王は統治に仏教を利用、自身も帰依
ガンダーラが大乗仏教発祥の地
あの世が不安なクシャン人に広まる
クシャン人がブッダに出会いたい気持ちで仏像を作る
クシャン人はもともとゾロアスター教なので仏像に火が描かれるなどの影響があった
○弥勒
意外と知らない「弥勒って何者」という話
釈迦の弟子で実在してたらしい
実在の弥勒は唯識論の原型作った人ぽい
56億7000万年後に悟りを開いて救世主になる
その計算も紹介してるけど、普通に計算すると5億7600万年なのが何故か56億7000万年になったそうな
古代インド
○インドの古代史 / GameLite
ゆるめのノリが好き
王朝時代は13分くらいから
これわかっておけば、だいぶ楽に展示が見れると思います
実は原始仏教関連の展示で頻出なので、しっかりマスターしておきたい
インダス文明→ヴェーダ時代→マウリヤ朝→クシャーナ朝→グプタ朝
生まれたばかりの娘のシャクンタラーを拒絶するクソ男のヴィシュマーミトラさん(聖者)w
なお、シャクンタラーの戯曲を作ったカーリダーサは、雪舟と同じ年に世界中大文化人に選出されたらしい
①マウリヤ朝(紀元前322年頃 - 紀元前185年頃)
・チャンドラグプタ王(紀元前340年頃 - 紀元前298年頃)
ジャイナ教の苦行で餓死
・アショーカ王(紀元前304年頃 - 紀元前232年頃)
兄弟99人、大臣500人殺した
最終的には仏教に帰依して仏教をめっちゃ広げる
84000もの寺院を建てて仏舎利を分納
仏典結集によって経典を三種に分類
[三蔵]経蔵、律蔵、論蔵
②クシャーナ朝(1世紀 - 3世紀頃)
カニシカ王の頃にガンダーラ美術
大乗仏教が生まれる
③グプタ朝(320年頃 - 550年頃)
マハーバーラタ、ラーマヤーナ、シャクンタラーとかヨガとか色々文学がすごい
④ヴァルダナ朝(7世紀)
戒日王ハルシャ・ヴァルダナの時に三蔵法師玄奘が来た
インド・グリーク朝の時代
○メナンドロス1世
ギリシア系の王朝・インド・グリーク朝の国王
ミリンダ王とも呼ばれナーガセーナとの問答「ミリンダ王の問い」はギリシアと仏教の出会いとして有名
![](https://assets.st-note.com/img/1714649825219-zOP8F8FgbJ.png)
□ミリンダ王の問い
主に縁起についての話
車はそれぞれの部品でなく、適切に構成された全体で車とか、そんなかんじ
ミリンダ王の問い自体は、他にもいろんな話がある
インド・スキタイ王国の時代
○マウエス
インド・グリーク朝を滅ぼして王国を作った北方民族
匈奴が冒頓単于の大活躍でモンゴルの覇権を握る
匈奴の西域攻略で月氏が追い出される
月氏が西のイシク湖に逃れてサカ人が追い出される
サカ人がインド・グリーク朝を滅ぼしてインド・スキタイ王国を作る
マウエスはその王国の王
なにこの「風が吹けば桶屋が儲かる」的な流れw
冒頓単于が大活躍したせいで、ギリシャ人のインド支配が終わったんですねー
![](https://assets.st-note.com/img/1714650412541-e8kdZIf2iy.png?width=1200)
貨幣はいっぱいあるみたいですー
クシャーナ朝の時代
月氏に支配されてたイラン人が作った王朝
なお月氏は漢の張騫に「同盟して匈奴倒して元いた土地取り返さない?」と誘われたけど、今いるとこでいい感じに定住できてたので断ったそうな
この時の張騫はまさに大冒険で面白い
○カニシカ王
クシャーナ朝全盛期の王
第4回の仏典結集が大乗仏教の誕生でめっちゃ重要らしい
交易で金貨もたくさん作った
子供にフヴィシュカ王がいてコインが展示されている
![](https://assets.st-note.com/img/1714649737541-JtXwsM1RMo.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1714649715386-iOgcwgTbKa.png)
○ブッダチャリタ(仏所行讃)
![](https://assets.st-note.com/img/1714651592992-kctnpRKxeG.png?width=1200)
・仏教僧である馬鳴(アシュヴァゴーシャ)の著作とされる仏教叙事詩
・釈迦の生涯が題材
・サンスクリットの美文体文学
・クシャーナ朝のときに作られた
・グプタ朝で仏典がサンスクリット語訳される先駆
ヴァルダナ朝の時代
△玄奘三蔵法師
一番上の玄奘とバーミヤンの動画を見ておけば、ある程度はわかるけど、さらに玄奘の解像度を高めたい方は、こちらもぜひ!
玄奘の大冒険っぷりがわかって、すごく面白いですよー
◎三蔵法師玄奘
20分×全9回とかなり長いけど、出来れば全部聞いてもらいたい内容
三蔵法師玄奘だけでなく、なぜ仏教だったのかという当時の時代背景、さらには唯識論まで、これを聞いておけば重要なことが大体わかりますー!
バーミヤン遺跡
△バーミヤン遺跡
バーミヤン遺跡の歴史を解説
アフガン戦争とかタリバンの爆破の話もあるよ!
□タリバン
遺跡を爆破したろくでもないやつら
何回勉強してもややこしいw
諸仏紹介
△釈迦八大菩薩
文殊・観音・弥勒・薬王(やくおう)・薬上(やくじょう)・得大勢(とくだいせい)・無盡意(むじんい)・宝壇華(ほうだんけ)
△十六善神
大般若経を守るとされる護法善神
般若十六善神、十六大薬叉将、十六夜叉神、十六神王とも呼ばれる
△スーリヤ
インドの太陽神
○日天
スーリヤと同一視される
△風神
△共命鳥(ぐみょうちょう)
体は一つ、頭が二つある鳥
迦陵頻伽とともに極楽浄土に住むとされる
仏教の教え
△スッタ・ニパータ
最初期に編纂された最古の仏典のひとつ
△法相宗
玄奘が持って帰ってきた宗派
唯識系の宗派
みんなが悟り開いて救われるわけではないのが日本には合わなかった
最澄が天台宗を持って帰ってきて、みんなが救われることになった
その他関連情報
○仏伝浮彫
展示に出てくるので紹介
□白蓮教
弥勒信仰の末にえらいことになったのが白蓮教
弥勒下生信仰
世紀末な状況で弥勒が下天してきて今の状況ぶっつぶして仏法によって治めるよという思想
その思想にしたがって、各地で権力に反乱起こしてヒャッハーする
元は結果的にそれで滅び、明を建国した朱元璋も元は白蓮教徒
国を治める側からしたらヤバすぎたので朱元璋から弾圧される
それでも弥勒を他に変えて生き延びるんだけど、すぐ見つかって弾圧
でもなかなか滅びない、しつこいw
途中で弥勒をも支配する創造神・無生老母の主催する天上世界に帰還することという話になる
あの世での救いも含まれて、処刑されるのも救いになってしまう
1796年には嘉慶白蓮教徒の乱が起こり、清朝は貯金全部使ってしまってグダグダに
辛亥革命とか義和団とかその辺にも影響
□張騫
もはやインド全然関係ないけど、張騫の大冒険は面白いのでw
□ムガル帝国
バーミヤンの遺跡を憂さ晴らしに砲撃したアウラングゼーブってどんな人だったっけなーということで
アウラングゼーブは、ムガル帝国の最大領土を築いた人
アクバル大帝が廃止した人頭税(ジズヤ)を再開しちゃう
そのせいで反乱が起きちゃう
シャー・ジャハーンが奥さんのためにタージ・マハルを作ってお金がなかったという事情もある