葉っぱにも葉格があると考えてみた
人に人格があるように、葉っぱにも葉格があるのではないだろうか。
そう考えたのは、おかわかめのカプレーゼを作ったときだった。(作り方はレシピno.7)
お、おかわかめ、きみ、バジルの席に座っとるやないかーい!!!
赤いトマトと白いモッツァレラチーズの間に、大人しやかな濃い緑色のおかわかめがすまし顔で落ち着いている。オリーブと塩を身にまとい、まるで香水を付けて高級イタリアンレストランに出向いたかのようだ。
おかわかめのぬめりけが、トマトとチーズを包み込み、とろけるようなハーモニーを生み出す、新感覚カプレーゼ。
おかわかめは違和感なく、イタリアンリーフの王座に着いたのである。
人格…独立した個人としてのその人の人間性。その人固有の、人間としてのありかた。(デジタル大辞泉より)
ならば、
葉格…独立した葉っぱとしてのその葉っぱの葉っぱ性。その葉っぱ固有の、葉っぱとしてのありかた。
解釈を広げるなら、
葉格…その葉っぱの持つ特徴や価値。それを生かして料理の中で持つ役割や占める位置づけ。
こんな考えが浮かんだのだった。
(今、「はかく」が「葉格」と一発変換されるようになったよ、いぇぇい)
カプレーゼは、熱帯の痩せた土壌にはびこる野草という出自のおかわかめにとって、破格の葉格を得たと言える、そんな大事件。2020年8月2日のことであった。
思えば、
おかわかめがほかの葉の葉格を得た、という姿はほかにも見たことがある。
こちら、おかわかめのおひたし(レシピno.6)
とろっ、しゃきっとした食感が、まさにおかわかめのおか”わかめ”たる所以を証明する。陸の野草が堂々、海藻の王座に着いている。
そしてこちらは、
おかわかめとバナナのスムージー
おかわかめのカルボナーラ
…
緑黄色野菜の王様、ほうれん草の葉格である。
イタリアンリーフや海藻や緑黄色野菜の王座に、おかわかめがするりと着いてしまうことは、おわかりになってもらえたと思う。
では、おかわかめの葉格…おかわかめらしさや価値、役割…はなにかというと、
おかわかめの葉格:
熱を加えたときのぬめりけやとろみの食感が存在感を示すものの、
味や香りはクセがなく、どんな食材にもなじむ
だからこそ、ほかのさまざまな葉っぱの葉格をとり得るのである
というのが本日の結論。
少々熱くなってしまった。
ふう。
最近、毎日のように、いろんなところからおかわかめ情報をいただきます。会う人会う人におかわかめの話を引き出してくれて、夏ばて気味ですが、私はおかわかめを語り出すと元気が出るようです。
そんなふうに、栄養摂取面だけでなく、心から人を元気にするのも、おかわかめの葉格、と言えるのかもしれません。
と考えて、またちょっと元気になった日曜の朝でございました。
では、本日もごきげんよう!
(カルボナーラはおかわかめ通信の常連、“武農一致の修業者、百姓” 甲斐裕治様(宮崎県日向市)の提案です。後日レシピを公開します!)
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