夫の料理#12 ナポリの日曜日のお昼はポルペッテ・アル・ポモドーロ
南イタリアでは家族親族が集まって食べる日曜日の昼食はとても大切で特別なもの。
たっぷりと時間をかけてわいわいおしゃべりしながらゆっくり食事を楽しむのです。
今回紹介する「ポルペッテ・アル・ポモドーロ」は南イタリアとりわけナポリ名物といえる挽肉料理。皆が集まる日曜日のお昼にいただく料理のなかでも特に人気です。
イタリア版の肉団子=ポルペッテを軽く揚げた後トマトソースでじっくり煮込んで作ります。
夫R曰く「これは一度で二度楽しむ料理。ポルペッテを煮込んだトマトソースでプリモ。ポルペッテでセコンド。肉の旨味が溶け込んだトマトソースが最高だよ♪」
※プリモピアットは第一の皿、セコンドピアットは第二の皿の意。
レストランだけでなく一般家庭の日常の食事でも、まずプリモでパスタ(あるいはリゾットなど)を、その後セコンドでメインの魚もしくは肉料理をいただきます。日曜日の昼食ならさらに前菜、食後にはドルチェと豪華になります。ドルチェの他チーズやナッツを楽しむことも。
とは言っても日々の食事で必ずプリモとセコンド両方いただくとは限りませんね。家庭によって、日によって、、どちらかを省略することも。
材料
5人分
・合い挽き肉 500g
・パン粉 50g
・卵 2個
・水 50㏄
・にんにく 1かけ
・オレガノ ひとつまみ
・塩 5g
・こしょう 少々
・揚げ油 適量
トマトソース
・トマト缶 内容量400g2缶
・ニンニク 2かけ
・オリーブオイル 大さじ2
・塩 小さじ1
※トマト缶はホールトマトを推奨。
※オリーブオイルはエキストラバージンを使います。
1.トマトソースを作る。
トマト缶の中身をボウルに移し、バーミックスなどのハンドブレンダーで滑らかにする。あるいはミキサーを使っても。ニンニクはみじん切りにする。小さめの鍋にオリーブオイルとニンニクを入れ火にかける。オイルがふつふつとしてきたら滑らかにしたトマトを加える。強火で1分経ったところで塩を加え、弱火にして9分煮たら出来上がり。
↓ 詳しくはこちら
2.ニンニクはみじん切りにしておく。大きめのボウルに卵を割り入れほぐし、パン粉と水を加えよく混ぜ合わせる。ここに合い挽き肉、ニンニク、オレガノ、塩ひとつまみ、こしょうを加える。全体がまんべんなく混ざり合うようしっかり手で捏ねていく。
↑ しっかり粘り気が出るまで混ぜ合わせる。
3.2をピンポン玉よりやや大きいくらいのまん丸に丸める。15個作るとちょうど1人3個になる。
↑ ちょうどいい大きさで15個。
4.3を180℃に熱した油で揚げていく。火の通りは5割ほど。外側は色が変わるが中はまだ生の状態を保つ。
↑ 180℃の油で、
↑ 火の通りは5割方。外はいい色だが中はまだ生の状態。
5.大きめの鍋に1のトマトソースを入れて火にかける。4のポルペッテを1つずつ並べ入れる。トマトソースがふつふつしてきたら塩をひとつまみ加えて、弱火にしてじっくり1時間煮込む。蓋を少しずらしてかぶせる。
↑ トマトソースの中に1つずつ並べ入れる。
6.5のポルペッテを皿に取り出し、鍋のトマトソースの味をみて足りなければ塩を加える。
↑ ポルペッテとトマトソースを別々に取り出す。
↑盛り付けて。
↑ プリモとして。
茹でたパスタとトマトソースを合わせ、
ポルペッテとバジルペーストをのせて。
↑ セコンドとして。
ポルペッテにトマトソースとバジルペーストを適宜のせて
揚げたポテトを添えて。
バジルペーストの作り方はこちら
ポイント
・肉だねを作る時しっかりと混ぜ合わせること。
・油で揚げる時の火の通りは5割方。
最初に揚げることで、肉団子がくずれることなくトマトソースで煮込むことができ、また弱火でじっくり煮込むことで肉団子の中はふんわりジューシーに仕上がり、トマトソースに肉の旨味が染み込む。
・塩加減。
煮込みはじめの段階では塩を少なめに加えます。煮込み終えて肉を取り出して、トマトソースに味を確認して必要なら塩を足す。
トマトソース
お肉の旨味が溶けこんだトマトソースがたっぷりできます。
パスタソースとして活用します。
1人分80gのパスタを茹でトマトソースと合わせる。
お皿に盛り付けて、ポルペッテとあればバジルの葉もしくはバジルペーストをのせて、パルミッジャーノ・レッジャーノをかけて召し上がれ。
もちろんパスタ以外にもピッツァのソースとして、お手軽にピザトースト、ブルスケッタにのせて、等々お好みの召し上がり方で。
ポルペッテ、トマトソースともに冷蔵庫で3日ほど保存できます。
南イタリアのあたたかな家庭の味。
まさにマンマの味と言えるポルペッテ・アル・ポモドーロ。
旅に出かけるのはしばらくおあずけでも、彼の地のお料理に舌鼓をうって思いを馳せるのはいかがでしょうか。
夫の料理シリーズ。前回はこちら。
最後までお読みいただきありがとうございます。
それではまた。