UX/UIデザイナーが新卒1-2年目に読んで、お仕事に役立ったと思う本24冊
【記事の内容】
デザイン会社のUX/UIデザイナーが「新卒1-2年目に読んだ本」かつ「UX/UIデザイン基礎の本以外」でお仕事に役立った思う24冊を、ゆるいコメント付きで紹介しています。番外編として筆者がただただすきな本(おすすめしたい本)10冊も載せました。
【記事作成の意図】
学ぶべきことがあまりにも多く、何から手をつけたらよいのかわからないであろう社会人1-2年目。先輩からのおすすめ書籍は数あれど、近い時代、似た状況にあった自分が読んだ本と感じたことが、右も左もわからない不安を払拭するお役に立てるとよいな、という思いから作成しました。
【補足】
ここにあげた本は、すべての若手UX/UIデザイナーが読むべきものではありません。当たり前ですが、業務内容や環境、本人のスキルによって必要な情報は異なります。紹介している本の中には、必要に駆られて読んだ本もあれば、興味本位で読んで結果的に役立った本もあるように、筆者だからこそ役立った可能性のある本がたくさんあります。あくまでも、困った時のヒント程度にご利用ください。
参考までに、筆者の人物像を以下に記します。
また読む本の決め方や筆者の読書習慣を支える取り組みについては『学び続けるデザイン〜学びを支える読書会〜』という記事でも書かせていただいています。あわせてご覧ください。
【社会人としての考え方・振る舞いを学べる本】
コンサル一年目が学ぶこと
「社会人として必要なスキルとは?」で読んだ本。仕事をうまく進めたり、メンバーに信頼してもらうためのスキル30個がわかる。
イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」
「わたし、検討に時間を使いすぎているかも?」で読んだ本。限られた時間の中で意味のある検討をするための方法がわかる。
プロフェッショナルの条件 いかに成果をあげ、成長するか
「プロってなんだろう?」で読んだ本。時間の使い方、コミュニケーションの仕方、リーダーシップとは…などプロとしての心持ちがわかる。堅そうな本に見えて読みやすい。
【わかりやすい説明をするための段取りが学べる本】
「分かりやすい説明」の技術 最強のプレゼンテーション15のルール
「クライアントへの検討意図の説明がうまくできないな」で読んだ本。事前の準備、説明中に気を配るべきことなどがわかる。
【クライアントへの理解が深められる本】
[新版]グロービスMBA経営戦略
「クライアントが普段どんなことを考えているのか知りたいな」で読んだ本。経営戦略とは何かから、戦略に影響する要素、戦略の立て方がわかる。
[改訂4版]グロービスMBAマーケティング
「クライアントが普段どんなことを考えているのか知りたいな」で読んだ本。マーケティングのプロセス、影響する要素、戦略の立て方がわかる。
ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務
「社会人として最低限のお金の知識はもちたいな」で読んだ本。会社のお金が、どんな考え方で、どんなふうに動いているのかがわかる。
パーパス
「最近よく聞くパーパスってなんだろう?」で読んだ本。そもそもパーパスとは何かから、企業のパーパスや取り組みの事例などがわかる。
【ワークショップの設計・進行の仕方が学べる本】
問いのデザイン創造的対話のファシリテーション
「ワークショップはどのように設計・進行されるのか知りたいな」で読んだ本。ワークショップの目的から、設計方法、進め方がわかる。イントロや「問い」の設計の重要性はヒアリングや各種ミーティングのファシリテーションにも通じる。
【システム開発プロジェクトの流れが学べる本】
はじめよう!プロセス設計~要件定義のその前に
はじめよう! 要件定義~ビギナーからベテランまで
はじめよう!システム設計~要件定義のその後に
システムを作らせる技術 エンジニアではないあなたへ
「プロジェクトのリードをすることになった」で読んだ本、4冊。プロジェクトの流れから、どうしてその流れがよいのかまでわかる。『はじめよう!シリーズ』は薄い本なのでざっと概要を把握したいときに便利。『システムを作らせる技術』はプロジェクトの流れに加えて、クライアント目線の進行管理も知ることができる。
【仕事におけるコミュニケーションの方法が学べる本】
理解の秘密
「後輩への指示・フィードバックがうまくできなかったな」で読んだ本。「インストラクション(=指示)」のだし方と受け取り方がわかる。
みんなのフィードバック大全
「どうしたら後輩へのフィードバックを上手にできるのか?」で読んだ本。フィードバックの仕方から受け方までわかる。フィードバックの一方通行なイメージを払拭してくれる、すばらしい本。
【経営の観点から見た「デザイン」が学べる本】
デザインマネジメント論のビジョン デザインマネジメント論をより深く学びたい人のために
「デザインは経営にどう役立てられるのか?」で読んだ本。デザインと企業(社会)との関わり方がわかる。
【UXライティングが学べる本】
UXライティングの教科書 ユーザーの心をひきつけるマイクロコピーの書き方
戦略的UXライティング―言葉でユーザーと組織をゴールへ導く
「画面設計をするときに、わかりやすい言葉を選ぶにはどうしたらよいのか?」で読んだ本、2冊。『UXライティングの教科書』はプロダクトの構成要素ごとに考え方がわかるので、辞書的にも使いやすい。『戦略的UXライティング』はプロダクト全体のボイスの考え方がわかる。
【組織とは何かが学べる本】
はじめての経営組織論
「(自社含め)会社組織がどのようにつくられ、運営されているのかを知りたいな」で読んだ本。組織の定義や組織と取り巻く環境との関係など、組織論の基礎がわかる。学生向けなので、解説がとてもわかりやすい。
【なぜイノベーションが必要なのかが学べる本】
両利きの経営(増補改訂版)
「そもそもなぜ新規事業開発をがんばるのか?」で読んだ本。『はじめての経営組織論』でも紹介されていた。新規事業開発の意義・重要性がわかる。
【画面設計のセオリー・開発を学べる本】
Form Design Patterns─シンプルでインクルーシブな フォーム制作実践ガイド
DESIGNING CONNECTED CONTENT デジタルプロダクトの長期的な成長を支える構造化コンテンツ
Every Layout モジュラーなレスポンシブデザインを実現するCSS設計論
ウェブタイポグラフィ─美しく効果的でレスポンシブな欧文タイポグラフィの設計
ちいさくはじめるデザインシステム
「開発の知識をつけたいな」で読んだ本、5冊。
特に『Form Design Patterns』『ウェブタイポグラフィ』はすぐ実践に利用できる印象。学生の頃に一度読んでいたが、プロジェクトを経験した上で読むとよりイメージがつきやすく、理解が深まった。
『ちいさくはじめるデザインシステム』はデザインシステムの考え方から運用の仕方までがわかる。自身の取り組みをいかに組織に広げていくかという点でも参考になる。
『Every Layout』『DESIGNING CONNECTED CONTENT』は直接プロジェクトに役立ったわけではないが、エンジニアが考えていることやプロダクトの構成を考える際に大事なことがわかって、開発に対する漠然とした不安感が減った。
【番外編:筆者がただただすきな本】
ブランド戦略シナリオ コンテクスト・ブランディング
「自分はブランディングのことを何も知らなかった」と思えた本。
影響力の武器[第三版]
自分が日々受け、与えている「影響」に敏感になれた本。「ダークパターン」に興味を持つきっかけにもなった。
インタフェースデザインの心理学 第2版
『影響力の武器』のUI版な本。
悲劇的なデザイン あなたのデザインが誰かを傷つけたかもしれないと考えたことはありますか?
デザイナーとしての責任を感じられた本。
[新版]我々は人間なのか? デザインと人間をめぐる考古学的覚書き
スペキュラティヴ・デザイン 問題解決から、問題提起へ。—未来を思索するためにデザインができること
自分の中のデザインの定義を改めるきっかけになった本、2冊。
アムンセンとスコット
プロジェクトをリードする上で気を配るべきことが学べる本。読み物としてもおもしろい。
数理モデル思考で紐解くRULEDESIGN -組織と人の行動を科学する-
ルールのつくり方、運用の仕方を学べる本。
どもる体
弱いロボット
自身の身体やおかれる環境に敏感になれた本、2冊。