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第2の佐々木希がいる!竿燈のお囃子ガールズ

長雨の影響で生育不良の野菜たち、友人の圃場復旧のお手伝いで竿燈まつりにいく体力が残っていないと書いた前回のnote

とはいえ、毎日ニュースで夏の夜空にゆらゆらとゆれる稲穂にみたてた竿燈が美しく、見るほどに引き込まれる。

最前列で体育座りをして竿燈を楽しんでいた小学生のとき、いきなり竿燈が倒れて頭に直撃して以来、痛いイメージしかなく、高校時代は、普段は人気のない竿燈大通りに人がうじゃうじゃと集まり、

「あ~この混雑時期がやってきた」

と回避し、大人になっても、

「ただゆらゆらとゆれている提灯をみて何が面白いんだ」

と思っていた竿燈まつり。年を重ねるにつれ、竿燈まつりの由来を新聞で読み、どんな思いで受け継がれてきたかなど知識が増えていくと、どんどん興味がわいてきた。なによりテレビでみても美しい稲穂にみたてたゆらゆらゆれる光。

見たい・・・と思っていたそのとき

「本日は竿燈まつり最終日。五穀豊穣を願い、竿燈まつりにでかけましょう」

なんてアナウンサーがあおってくるじゃないか。

竿燈の起源は江戸時代中期。「眠り流し」と呼ばれる睡魔払いのお盆行事が起源といわれている。
「夏になると暑さが増し、収穫などの労働作業が厳しく、つい眠くなる。睡魔に襲われる」
と考えられ、睡魔を退治するために眠り流し=竿燈を行ったとも伝えられているのだそうだ(ニュースより)

なんて聞いていたら、そうか、昔の人も夏の暑さでやられてたのか。疲れた~、しんどいとテレビの前でゴロゴロしてないで、睡魔を退治するためにいかねば。と考えているうちに行く気満々になった。

行くとなったら行動は早い。竿燈まつり会場まで徒歩10分ほどのところに実家がある友達に連絡をし、車をとめていいか聞くと二つ返事でOK!持つべきものは友である。ちなみに友人は横浜にいて秋田にはいないので、おじさんおばさんに採れたてのオクラとツルムラサキ、ピーマン、トマト持参でご挨拶。

無事に車をとめて早速歩き始めると、竿燈に向かう町内会の人たちとでくわす。

竿燈を盛り上げるお囃子隊も太鼓や笛を響かせながら会場に向かっていく。祭りムードが盛り上がってきた。

最終日は相当混むんだろうなと覚悟をしていったものの、会場すぐ近くのセブンイレブンは驚くほどすいていた。


京都の祇園祭や大阪の天神祭のイメージしかないもんだから、こんなにすいてて逆に人気ないのか?と心配になってしまう。桟敷席もあったが、歩道沿いに余裕で座れるからか、「当日券ありますよ」としきりにアナウンスされている。DJポリス風にやりたいんだろうなと思われる警察官は

「右側通行でお願いします」

とスピーカーで呼びかけるも、普通に歩けるスペースがあるので、誰も右側通行をしていないほど、混雑していない。

しかも、もう秋?と感じられる涼しい風も吹き始めて、こんなに快適な夏祭りはないんじゃないかというほど心地いい。

懐かしい笛の合図とともに一斉にあがった竿燈は本当に美しい。

演技開始の19:15は日が落ちてすぐのブルーモーメントタイム。ディープブルーの夜空に竿燈の灯りがよくはえる。

暗くなるにつれ、竿燈の灯りが美しさを増していく。継ぎ竹がたされていくにつれ46個の提灯が頭を垂れる稲穂かな状態になってくる。

どこまで垂れるんだろうと驚くほどのしなりっぷりのときもある。このしなりっぷり状態で小学生のときは頭に直撃した(←トラウマ)

提灯には町内ごとの町紋が描かれ、馬や花など生活に深く結びつくものが多く、豊作や長寿を意味する縁起物もある。このひとつひとつの町紋を見るのも楽しい。

本物の火がともされ、少し傾いたら提灯が焼けて、炎に包まれるんじゃないかとひやひやするが、倒れるとうまい具合に火も消えて惨事にならず。
電柱ギリギリの演技にこれまたひやひや。たまにほんとに電柱にひっかかるときもあるのだが、火花を散らすこともなく、竹の棒でひょいっとひっかかった提灯をとるだけですんなりと救出。いろんな工夫をしているものである。

この町紋。人口減少が甚だしい秋田において担い手不足もあるからか最近はバスケチームや大学、ローソン、NTTなど会社のものも散見され少し残念。

完全にPRですよね?とつい思ってしまうが、竿燈を存続するために頑張ってくれている企業なので、アート引越センターも応援したい。

担い手不足といえば、お囃子隊。太鼓担当がほとんど女性なのだ。昔は、女人禁制だった気がするが、竿燈も多様性の時代だろうか。

うらやましい・・・高校生のときにねじり鉢巻きに、法被をきて、太鼓をたたきたかった。若さがまぶしい・・・

と女性お囃子隊をみていると、これがまあ若いからというのもあるが、みな、色白で美しいのなんの。秋田美人を選りすぐったかというほどだ。

細い腕で一心不乱に太鼓をたたき、たたくたびに首につたう汗。一所懸命練習したんだろうなというほど太鼓を鳴らし続ける。

ほどなくして、演技が終了し、お囃子隊もしばし休憩。すると、両親、もしくは親戚かのおばちゃんおじちゃんがお囃子ガールズに声をかけ、振りむいた。

か、かわいい・・・この作られてない、自然の充実感たっぷりの笑顔。心の底から今この瞬間を楽しんでいる自然の笑顔。

第2の佐々木希現る!と本気で思った。

竿燈まつりは重さ約50kgの竿燈を腕や腰、肩、額にのせ持ちあげる。その妙技をみるのも楽しみだが、今後はお囃子隊の秋田美人を見にくる人もいるんじゃないかと思われるほどの秋田美人ぞろいのお囃子隊だった。

目を休めるには遠くの緑をみるといいというが、キレイなものを見続けたときは視力があがったような気になる。

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ゆきんこ
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