比叡山ドライブウェイの通行料は高いがヒーリング効果は抜群
テレビをつければ「記録的猛暑」
ラジオを聞くと「暑いですね~、いかがお過ごしですか」
いかがも何も暑いに決まってるがな~とラジオに向かってぶー垂れてしまうし、画面越しの暑さももうおなかいっぱい。
海にいっても大混雑、川にいきたくても駐車スペースがあって、人がいない穴場スポットなんて知らない。気軽にいけるところないかな~と思っていたところに、アナウンサーが中継先から
「今日の比叡山、涼しいとはいえませんが、快適です!」
というではないか!涼しいとはいえないなんて正直でよろしい。
「しかも、琵琶湖一望!車でらくらくアクセスですよ」
あら、いいじゃない。暑さで登山をする気力もないから車でいけるのはありがたい。
日帰りだし、少しでも暑さから逃れたいがためにいくだけだからと特に調べることもせずに出かけることにした。
さて、ナビをセットするかと、いつものけちけち根性で一般優先を選択しているのに通行料金がでてくる。ナビはどうしても有料道路をいかせたがるが、今日はいつにもましていじわるすぎる。
なぜだ~とスマホで検索すると、なんと比叡山ドライブウェイというものを通らないといけないらしい。しかも、京都大津方面からいく比叡山ドライブウェイと琵琶湖大橋、おごと温泉方面からいく奥比叡ドライブウェイと別れていて、いやらしいことに比叡山の東塔だけなら1700円、その先の西塔までいくとすると3270円って倍じゃないか。
行くのやめちゃおうかな~とも思ったがもうエンジンもかけたし、ほかに候補地もないのでとりあえずアクセルをふむ。
幸先は悪かったものの、朝早く出発したから道路はすいててスムーズ。なかなかの快適ドライブに気分上々。
京都大津方面の田の谷峠料金所を通過しほどなくいくと琵琶湖一望スポット。
琵琶湖大橋がくっきり
広い駐車スペースもあり、こころゆくまで堪能といきたいところだったが、直射日光が強すぎて、長時間いれず、次のスポットへ。
ロテルド比叡を過ぎたあたりにまたしても駐車場。
琵琶湖も見えるし、大阪市内のちょっとしたビル群も見えるし、京都市内も一望!
真ん中の巨大な緑スペースはなんじゃろなと看板をみると京都御所。
広いのは知ってたけど、これほどとは。
京都方面をみていたらやっぱり暑い。
比叡山、ほんとに涼しいのかね?といささか疑問に思いながら、延暦寺の東塔駐車場へ。この先にいくと倍の料金がかかるから本日のドライブはここまで。
お目当ての根本中堂は大改修中で外観は白い布に覆われているものの、改修中の屋根の葺き替えが近くで見られるのは貴重。千二百年間灯り続けている「不滅の法灯」も見られた。
堂内は冷房がついていないにもかかわらず、ほどよい温度感。そういえば紅葉時はひんやりしていたことを思い出す。標高800mというだけでなく、緑の木々も日をさえぎり、暑さをやわらげてくれているのだろう。
うん、確かに比叡山いい。
ドライブウェイの値段が高すぎるため、今回は東塔エリアだけうろうろして帰ろうと考えていたため、阿弥陀堂や東塔もひとまずゆるゆるといきますかと歩いていると、
西塔へ徒歩10分の看板発見。
な、なに?車でいくと2倍の値段がとられる西塔に歩けば10分と。
それならいくでしょと西塔方面の道をみるとだいぶ下っている。こりゃ、行きはよいよい帰りは怖いパターンかと思いつつも、東塔しかいかないのに、西塔、横川まで含めた延暦寺諸堂巡拝料1000円とられていたため、行くしかないでしょと歩き始めた。
これ、巡拝料じゃなく、別々に300円とかしてもらえないもんだろうか。ドライブウェイが高額だからと言いたい。どこまでもケチ。
文句垂れながら歩いていたものの、歩くたびに風の気持ちよさに気づく。
歩いているのに、汗がでない。
緑の木々をゆらす風の音も気持ちいい。
なにより道がとてもよく整備されている。
東塔はまあまあ人がいたものの、西塔へいく道すがら行きかったのは2組のカップルのみ。
なんて静かなんだ。
空気を思いっきりすったり、はいたりしながら自然大満喫で歩いていると、法華堂に差し掛かったあたりで、小鳥の鳴き声が響いてきた。
ヒフヒヒー、ヒフヒヒー
文字で書くと、はぁ?という感じだが、静まり返る森の中で、こだまする小鳥の鳴き声がとにかく美しい。
ヒフヒヒーが気になる人はツイッターでどうぞ。
これぞヒーリングミュージック。
西塔は外国人観光客はおろか、日本人観光客もまばら。
森と赤いお堂、美しい鳥の声を独り占め!
あ~これが今はやりの「リトリート」というやつか。
よく本来の自分に戻る時間といったりするけれど、いまだに本来がよくわからない。本来の自分ってどんな自分なんだろといやらしくけちをつけているが、心と身体をリラックスさせる時間というなら「リトリート」は理解できる。
まさにわたし、今、リトリート中ですというボードを首からぶら下げて歩きたいくらい、リトリートしてた。あれ、なんか日本語おかしい(笑)
釈迦堂にたどりつくと手水舎の水の音がこれまたヒーリングミュージック。
お寺や神社でいつも聞いている気がするんだけど、何かが違う。
ということで、気になる人はツイッターでどうぞ。(←YouTubeのアカウントとるほど動画はめったにとらないからお許しを)
釈迦堂の中に入ると、根本中堂よりひんやりしていた。
人もほとんどいなかったため、柔らかい表情の釈迦如来をあきることなく眺められた。
ろうそくに火がともっている場合は半眼で火を見続けてしまうくせがある。何も考えずにぼ~っとゆれる炎をみていると、その先の釈迦如来像のお顔だけがぼんやりと浮かび上がってくるのが幻想的かつ神々しく、なにかご利益を得たような気がするのだ。
帰りは予想通り上り坂だったが、この清々しい空気と人気のなさ、何より都会の灼熱地獄を抜けられた解放感。
比叡山ドライブウェイの値段が高くてブーブー文句いっていたが自分を戒めたい。
通行料金の削減もできるが、東塔→西塔は最高のヒーリングロード。
実は通行料金の値段みて、行く前は「もう比叡山いくことないな」と思っていたのだが、夏中にもう一度くるべしと思っている自分がいた。
どこの誰さんだか忘れたが、比叡山をおススメしてくれたアナウンサーさんありがとう!