インド国境に点在する謎の白い物体
前回までのブータン旅行記はこちら。
乗り合いタクシー助手席の旅は想像以上に面白く、見るモノすべてが新鮮。目をキラキラさせながら車窓を食い入るようにみていた。
すると道路沿いに丸くて白い物体が置かれている。道路沿いのときもあれば、雑草の中にポツンと置かれているときもある。
なんでも答えるぜ!スタンスのドライバーに早速聞いてみた。
「あの白いものは何?」
やっと質問してくれたか!といわんばかりの笑顔。
「あれはインドボーダーだ」
ボーダー、ボーダー・・・・は!国境?!
「ボーダーってボーダー沿いを走っているのか?」
とすっとんきょうな声で聞くと、なにをそんなに驚いているだという。なんでも、我々はインド国境沿いの道をひた走り、サルパンという都市から北上するルートでティンプーに向かっているという。
「俺のWifi使うか?」
飛行機遅延の中でも助かったが、ブータン人たちはやたらとテザリングをさせてくれる。こちらの記事をどうぞ
テザリングさせていただきグーグルマップを確認できるのもありがたいが、あまり活躍する機会がないのにもってきた地球の歩き方があるので、かばんからごそごそと取り出し地図を確認。
なるほど。国境ギリギリを走っている。
それにしても丸い白い物体を点在させているだけの国境とは。島国日本に住んでいるから国境を意識したことがないが、大陸間の国境はみなこんな感じだったろうか。ヨーロッパではいつの間にか国境を超えていたし、アジアや南米では出入国審査がある場所めがけていっていたからそもそも国境線をどうひいているのか実は知らない。
トランプがメキシコとの国境に壁を作ったり、昔はベルリンの壁、北朝鮮と韓国には38度線(軍事境界線)なるものが存在し、壁や鉄線を連ねている国境らしいものもあるが、そんなことをしている国は少ないはずだ。
インドとブータンの衛生画像を見ると森や川に閉ざされているものの、密入国しようと思えばできそうなゆるい感じだ。白い丸い物体が永遠と点在しているか確認したくなったが無理なこと。ということで無理ではなさそうなことをやることにした。
国境というとやりたくなるのが国境またぎ。ボーダーの白い丸い物体が撮りたいといって、象に続き、ストップしてもらい一人国境またぎをして満面の笑みでタクシーに戻った。
このジャパニーズはほんとに幸せそうだな~というほのぼのとした空気が流れるタクシーはブータン国内の外国人チェックポイントに近づきつつあった。
つづく・・・