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心配するな!が信じられない~パロツェチュその1~
前回までのブータン旅行記はこちら。
NHKスペシャルのブータンのスノーマンレースをみて、ブータン旅行記を書かねばと追い立てられる。
というのも、行ったのは昨年の3月末。もうすぐ1年たとうとしている。それだけではない。なぜ3月末に行ったかといえば、ブータン最大の祭り「パロツェチュ」に参加したいがために過ごしやすい初夏や秋にいかずに、春先にいったのだ。次の年にパロツェチュに参加したい人のために見どころを伝えよう!と思い旅行記を書いていたのにも関わらずもう1月末。ブータン旅の半分も終わっていない体たらくだ。
ちなみに2025年のパロツェチュは4月5日~9日(大体このあたり)らしいので、まだ間に合うかもと急いで筆をとった次第である。
と前置きが長くなったが、無事に乗り合いタクシーでゲレプからティンプーに戻った夜。いつものごとく、なかなか噛み切れない干し牛肉を唐辛子で煮込んだ、決しておいしいとは思えない料理をいただきながら、いよいよ待ちに待ったパロツェチュの日程相談か!とウキウキしていた。
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ウキウキしていると、おいしい気がしてくるから不思議だ。明日は早起きせねばと、気分が高まってくる。
というのも、パロツェチュの最大の見どころ、最終日にご開帳される「トンドル(大掛仏)」は、朝日が昇るか昇らないかの暗いうちにご開帳(法要)が始まり、完全に日が昇るとトンドルは下ろされ、翌年まで大切に保管されると聞いている。となると、パロの宿泊かと思いきや、車でいくという。空港があるパロとティンプーは車で1時間半ほどと思えば・・・余裕をみて2時半~3時には出発となる。と勝手に逆算していた。ゲレプに行く前に、詳細に話はしていなかったものの、早起きは必須だと思っていた・・・が。
「5時半出発ね」
え?!どおいうことですか?いくら日の出が遅いとはいえ、そんな時間にティンプーを出発したら、御開帳が始まっているし、もしかしたら大混雑で中に入ることができず、見過ごしてしまうこともあるんじゃないか。パロツェチュのためにきたのに、トンドルが見れないのは悲しすぎる!だから、もっと早く行きたいと珍しくわがままを言った。
すると、デチェン夫が心配するなという笑顔でこちらを見る。
「朝の御開帳から見なくてもいいよ」
いや、よくない。君たちはいつでも見られるから見なくていいかもしれないが、こちとら、次回いつブータンにこれるか、パロツェチュにあわせてこられるかわからない。だから、祭りを隅から隅までずいずい~っと堪能したいのだ。朝日が昇ってしまったらおしまいだ、頼むから早く行こうとこちらも引き下がらない。
「トンドルは朝日が昇ってもしばらくはご開帳されているから問題ない」
なぬ?それは本当なのか。わたしの調べ(2018~2019版の地球の歩き方)によると・・・とかくかくしかじかと説明する。
「最近、観光客が多くなったから、長くなったんだよ。見やすくなったもんだよな」
わっはっは~と笑う。パロツェチュはブータン人が一生に一度、それどころか毎年行きたいお祭りと聞いていたが、デチェン夫妻はもう10年以上いってないという。
「だって、混んでるんだもん」
チベット仏教を伝えたとされるグルリンポチェは、ブータンではお釈迦様に次いで「第二の仏」と拝められている存在で、グルリンポチェを中央に描いたトンドルを拝めるのは敬虔なチベット仏教徒であれば、毎年でもくるんじゃないかと思っていたが、混雑が原因で行かないとは・・・そのあたりは現代人感覚なんだなと感じた。
そんなこんなで、朝3時出発は却下され、予定通り5時半出発となったパロツェチュ最終日。果たして間に合うか?!
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