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ブータンズへの大恩返し

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同じ平たい顔族のブータン人は日本と似ているところが盛りだくさん、うけた恩を返す旅日記
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#タクシー

いつかさりげなく

前回までのブータン旅行記はこちら。 ドライバーの話を聞くのにも疲れ、ぐねぐね山道が永遠に続き、ほどよい揺れでうとうとしかけたころまた起こされた。 今度はなんだ! 「ランチタイムだ!40分くらい休憩するぞ」 車に乗っているだけ、かつ朝ごはんを大量に食べてしまったので、おなかがすくはずもなく・・・ではあるが食べなければならない弁当がある。 おもてなし満載朝ごはんはこちら。 ポテトフライは油がしみしみになり、しっとりを通り過ぎてべちゃべちゃ、フライドヌードルも冷たく、ゴ

焼きトウモロコシとブロッコリーがおいしいブータン

前回までのブータン旅行記はこちら。 電話がかかってきたり、わたしにブータンいろいろ情報を話したりとなにかと忙しいドライバー。毎日のようにティンプーとゲレプを往復しているだけあって、ドライビングもなかなかのものだ。 花々が美しく咲き誇るダンプという街を通過したときは、ブータンにしては珍しいスペインのような明るい雰囲気で時間があれば立ち寄りたかったほどだ。だいぶ登ってきた割には、日差しがあるせいか心地いい。 ところどころ寄り道をしている間に乗客が増えていく。最初は、後部座席

幸せの国からトンネルがない国へ

前回までのブータン旅行記はこちら。 助手席でウトウトしているのに半永久的にしゃべり続けるドライバー。軽快な音楽とともにアクセルを勢いよく踏み、スピードをどんどんあげていく。 険しい山岳と急峻な渓谷に分断されているブータンではハイウェイと呼ばれていても、舗装されているだけで細いぐねぐねと曲がりくねった山道を走ることになる。しかも、首都ティンプーと空港があるパロを結ぶハイウェイでさえぐねぐね道なのだ。 男女問わず、そんな山道に慣れているのか華麗なハンドルさばきで車を走らせる

寝かせないタクシー

前回までのブータン旅行記はこちら。 象の看板だの、インド国境の謎の白い石だの、ホワイトマンキーだので前半から鼻穴をふくらませて興奮しまくっていたせいか、激しい睡魔がやってきた。 道中、サルや羊、毛並みがいい野良犬もちらほら見られるが、山道くねくねドライブが永遠と続き、ほどよい揺れと日差しの温かさがあいまって、ウトウトしてきちゃうのだ。 もう落ちちゃったよ、一番気持ちいいよというときに、ドライバーが腕をちょんちょんと突っついて来た。 薄目をあけてなんだい?という顔を向け

象も出稼ぎにくる

前回までのブータン旅行記はこちら。 世話好きブータン人の友人連携のおかげで一人になる時間がないブータン旅。一人ウロウロ散歩意外で唯一、一人旅を満喫できたのがゲレプからティンプーに帰る乗り合いタクシーの旅だった。 チュキのオーダーが通っており、助手席に乗せてもらう。後部座席にはすでに2名座っていた。これからティンプーまでの8時間ほどを一緒に旅するメンバーに「ハロー」とご挨拶。 60歳残後と思わしきブータン人のおじさんはやあ!といってにっこりと会釈。スマホをいじりながらもほ

乗り合いタクシーで帰りたい理由

前回までのブータン旅行記はこちら。 アカホシカメムシを踏んづけてはいないとは思うが、万が一のためにウェットティッシュで念入りにふきふきして靴を履く。 「日本人ってキレイ好きよね。裸足でちょっと歩いただけでもちゃんとふくのね」 いや、違う。旅行時にそんなにいいスニーカーは履いてないし、潔癖症でもないし、普段だったら靴下はいて終わりだ。カメムシらしいものがあんなにうようよいて、もしかしたらヒンドゥー教徒の皆さんが朝早くきてお祈りにきたときに踏みつぶし、その液体が足についてた