マガジンのカバー画像

ブータンズへの大恩返し

88
同じ平たい顔族のブータン人は日本と似ているところが盛りだくさん、うけた恩を返す旅日記
運営しているクリエイター

記事一覧

ブータンの香り

昨日までのブータン旅行記はこちら。 ゾンとは政府出張所や僧院などなど役所と寺の機能が1つになったところで、パロツェチュが行われているパロゾンもそのひとつ。 ということでゾン全体が寺ではなく、本尊があるひとつひとつの部屋が寺ということなのだ。これがわからなくて、なぜひとつひとつの部屋でそれぞれお布施せにゃならんのだ?と思っていたわたし。 理解はしても部屋それぞれでせっせとお布施をしていくと結構な額になる。 そんなわけで、この3階建ての建物の中にたくさん小部屋があるのだが

+16

パロツェチュ・ファッションショー

喜ばせ組の仲間~パロツェチュその5~

前回までのブータン旅行記はこちら。 トンドルの裾をつかむための列に戻ってからは、ひたすら人物ウキウキウォッチング! よく見ると屋根の上でホルンをふいている人々がいたり。 大量のキッズ僧侶が山に登っていたり。 ちなみに、なぜ衣が赤かったり、黄色かったりするかというと、お釈迦さまがお経のなかで 「黄色か青か赤の衣を着るとよい」といってるからだそう。と以前チベットで聞いた。 あんまり青はみたことないんだけども、あるのか? おしゃれなバッグを持っているかと思えば、ビニール袋に

やさしさに包まれて~パロツェチュその4~

前回までのブータン旅行記はこちら。 果たして間に合うか?で引っ張りに引っ張ったトンドル。しかし、友人に突っ込まれた。 「初めにトンドルの写真のせてるんだから間に合ってるに決まってるでしょ。さっさと先に進んでよ」 noteは自由に書いていいはずだが・・・ 結論からいうと、間に合った。間に合っただけでなく、これいつまで掛けて置くの?と心配になるくらいずっといつまでもかけられていた。 さて、話は戻り、伝統橋を渡り、ひたすら上り続ける。 こんな芝生の上や 城壁沿いの石畳な

若者専用の橋~パロツェチュその3~

「日の出とともにトンドルが下ろされる」 と地球の歩き方2018年版はいっている。6年前の情報だから古いといえば古いが、こういう伝統行事は基本的に変わらないのではないか。 「キラ似合うね~」 なんて、のんきにドマをかみまくっているデチェン。日本人には決して受け入れられないドマの話はこちら。 出発したときは真っ暗だった空が、青、水色と明るくなり、ほんのりピンク色が混じってきた。 あ~もうご開帳されているよな。間に合うかな・・・という不安が完璧に顔に現れていたようで、それを

ゾン内の掟~パロツェチュその2~

前回までのブータン旅行記はこちら。 朝5時半出発、だから早めに寝よう!と思っても、楽しみにすれば楽しみにするほど興奮してきて眠れないのが人間というもの。早く起きなければいけないプレッシャーもあって、なかなか寝付けず、1時間おきくらいに起きて、スマホの時計をチェックする。 やっとうとうとしかけた4時半、セットしたアラームがブーブーと鳴った。デチェンがいる2階に目を向けると、まだ灯りはついていない。とはいえ、これ以上寝ても仕方ないと顔を洗い、日焼け止めを塗り、ものの5分で準備

心配するな!が信じられない~パロツェチュその1~

前回までのブータン旅行記はこちら。 NHKスペシャルのブータンのスノーマンレースをみて、ブータン旅行記を書かねばと追い立てられる。 というのも、行ったのは昨年の3月末。もうすぐ1年たとうとしている。それだけではない。なぜ3月末に行ったかといえば、ブータン最大の祭り「パロツェチュ」に参加したいがために過ごしやすい初夏や秋にいかずに、春先にいったのだ。次の年にパロツェチュに参加したい人のために見どころを伝えよう!と思い旅行記を書いていたのにも関わらずもう1月末。ブータン旅の半

ブータンがスノーマンレースをする本当の理由~地球を大切にしよう!~

昨日のNHKスペシャルは「秘境ブータン 天空を駆ける」。 のろのろ書いているせいで、いまだに旅の半分も書き終えていないが、昨年の3月末にブータンに行ったばかり。 「ブータン」と聞けばおのずとビットが立ち、見たくなるというもの。一度、足を踏み入れ、さらに地元の人と仲良くなると、そこが自分の第二第三の故郷になっていく。なので、今は故郷が100以上に増えてしまった。 冒頭はティンプー市内にあるメモリアルチョルテン。3階建ての真っ白い仏塔が青空に映える美しい建物。その周りにある

いつかさりげなく

前回までのブータン旅行記はこちら。 ドライバーの話を聞くのにも疲れ、ぐねぐね山道が永遠に続き、ほどよい揺れでうとうとしかけたころまた起こされた。 今度はなんだ! 「ランチタイムだ!40分くらい休憩するぞ」 車に乗っているだけ、かつ朝ごはんを大量に食べてしまったので、おなかがすくはずもなく・・・ではあるが食べなければならない弁当がある。 おもてなし満載朝ごはんはこちら。 ポテトフライは油がしみしみになり、しっとりを通り過ぎてべちゃべちゃ、フライドヌードルも冷たく、ゴ

焼きトウモロコシとブロッコリーがおいしいブータン

前回までのブータン旅行記はこちら。 電話がかかってきたり、わたしにブータンいろいろ情報を話したりとなにかと忙しいドライバー。毎日のようにティンプーとゲレプを往復しているだけあって、ドライビングもなかなかのものだ。 花々が美しく咲き誇るダンプという街を通過したときは、ブータンにしては珍しいスペインのような明るい雰囲気で時間があれば立ち寄りたかったほどだ。だいぶ登ってきた割には、日差しがあるせいか心地いい。 ところどころ寄り道をしている間に乗客が増えていく。最初は、後部座席

落石、土砂崩れは日常茶飯事

前回までのブータン旅行記はこちら。 トンネルはないものの、かなりキレイに舗装されていいるブータンの道路。タクシーの乗り心地はさほど悪くない。もし谷底に突っ込んだらもうそのときはそのときだ!と腹をくくると、シートベルトなしの状態でも慣れてくる。 慣れとは恐ろしいものである。 しかし、油断しているといきなりガタンと車体が揺れる。何事だ!ときょろきょろすると、隣でハンドルを握るドライバーが、気にするなとウィンクしてくる。 ウィンクされても、シートベルトをしていないから天井に

幸せの国からトンネルがない国へ

前回までのブータン旅行記はこちら。 助手席でウトウトしているのに半永久的にしゃべり続けるドライバー。軽快な音楽とともにアクセルを勢いよく踏み、スピードをどんどんあげていく。 険しい山岳と急峻な渓谷に分断されているブータンではハイウェイと呼ばれていても、舗装されているだけで細いぐねぐねと曲がりくねった山道を走ることになる。しかも、首都ティンプーと空港があるパロを結ぶハイウェイでさえぐねぐね道なのだ。 男女問わず、そんな山道に慣れているのか華麗なハンドルさばきで車を走らせる

寝かせないタクシー

前回までのブータン旅行記はこちら。 象の看板だの、インド国境の謎の白い石だの、ホワイトマンキーだので前半から鼻穴をふくらませて興奮しまくっていたせいか、激しい睡魔がやってきた。 道中、サルや羊、毛並みがいい野良犬もちらほら見られるが、山道くねくねドライブが永遠と続き、ほどよい揺れと日差しの温かさがあいまって、ウトウトしてきちゃうのだ。 もう落ちちゃったよ、一番気持ちいいよというときに、ドライバーが腕をちょんちょんと突っついて来た。 薄目をあけてなんだい?という顔を向け

ホワイトマンキーうようよ

前回までのブータン旅行記はこちら。 ティンプーに向けていよいよ山登り。右に左にくねくねと華麗なハンドルさばきで山を登っていくタクシードライバー。 スピードは出ている感じはするが気持ち悪くならないところをみるとかなりのドライビングテクニックとみた。 野良犬やら羊やらが道端を歩いている。殺生ができない経験なチベット仏教徒が多いブータンだからこそ動物たちものびのびと、堂々と道を歩いているのだろう。さすが幸せの国。 とほんわか気分に浸っていると突然急ブレーキ。 ど、どうした?