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落石、土砂崩れは日常茶飯事
前回までのブータン旅行記はこちら。
トンネルはないものの、かなりキレイに舗装されていいるブータンの道路。タクシーの乗り心地はさほど悪くない。もし谷底に突っ込んだらもうそのときはそのときだ!と腹をくくると、シートベルトなしの状態でも慣れてくる。
慣れとは恐ろしいものである。
しかし、油断しているといきなりガタンと車体が揺れる。何事だ!ときょろきょろすると、隣でハンドルを握るドライバーが、気にするなとウィンクしてくる。
ウィンクされても、シートベルトをしていないから天井に頭はぶつけるわ、ダッシュボードに激突するわで、生傷がたえない。
すると今度は急ブレーキ。思いっきり頭をぶつけ、おいおいおいと思っているとドライバーが外に出て行ってしまった。
すると前方で人がわらわらと集まっている。
![](https://assets.st-note.com/img/1732257908-r98u23YOSBaARynJZi1sXKmN.jpg?width=1200)
ドライバーに車にいろといわれたので、おとなしく車で待機。どうやら前方の車はがけ崩れに巻き込まれたようなのだ。
車がぺしゃんこになっているわけではないが、後部座席部分がうまっているようにも見える。もし、時間差でわがタクシーが巻き込まれてたとしたら・・・ぶるっと身震いした。
すると後部座席のおじさんがにこにこしながら話かけてきた。
「崖崩れ、落石、路肩の欠損・・・まあ、日常茶飯事だな」
あれ、おじさん英語しゃべれるの?今までのにこにこジェスチャーはなんだったのという突っ込みとともに、崖崩れや落石に慣れている感じの余裕な発言。隣りの女の子も、まあいつものことね的な感じでスマホをいじくりたおしている。
山を切り崩してトンネルは作ってなくても、急な斜面に車道は通してある。
ただ、必要最小限にとどめている。それはいいことだけれども、時には危険を伴う。道路を作ることで一部でも自然にメスをいれている。日本だったらがけ崩れ発生!となればこれでもかとコンクリート固めに入る。そして、こっちもか!となるとさらなるコンクリートの上塗りをする。結果、さらなる土砂崩れが起きるかもだが、食い止めることもできている。
しかし、ブータンではがけ崩れがあっても、コンクリートで固めることはしない。それなりにぺたぺたと土を固めたり、植樹をしたりして古き良き森を維持しようとはしているが、気候変動においついていない。
ブータンの道路はティンプーパロ間のメイン道路でさえ、地層がむき出しのままの箇所もある。
どの国でも地球変動との戦いは火ぶたを切っているのだ。
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