『街とその不確かな壁/村上春樹』を読んで浮かんできたこと。
人は喪失感とどう決着していくのか?を問われている気がした。
大事なものを無くしたある時期、私は自分が自分ではない感覚で生きていた。
もしかしたら、その時、私は影だったのかもしれない。
何かを喪失した時、失くしたものとの大事な思い出の中に生きたいと思う。
現実の自分が現実を生きていくのを直視したくない。
失くしたものとの大事な思い出と決着すること、それを心から望む事は、すごく難しい。
大事な存在を失う喪失感
この世界から求められていない孤独
ぽっかり穴が空いたままの心
自分が自分を生きられていない感覚
そんな心模様との決着を、10代、40代、70代の魅力的な登場人物の人生を通して覗かせてもらったような気持ちでした。
「思い出したくないことを忘れられないことの方が気になる」
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