発達性協調運動障害…??
3月中旬頃から、新しい新人さんが入社してきた。初めお会いした時は、30は超えてるだろうな…との印象だったけど、話を聞いたら、二十歳、とのことで、ちょっとびっくりした。
最初は別々の作業をしていたが、途中から、一緒に仕事をすることになった。
私はパートだが、教える社員がいないので、毎回私がお仕事を教える担当になる。
そこで、色々教えながら一緒に仕事をしていた時、ふと気になる場面があった。
ダンボールに、ものを詰めて、ガムテープで梱包していく作業をしていた時である。
あれ…、、ガムテープの使い方が、少しおかしいな…。と気づいた。そこで彼に質問した。
あれ?左利きかな?
と聞くと、
いえ、右利きです。
と返ってきた。
右利きなはずなのに、右側からダンボールにガムテープを貼るのは、貼りにくくないか…
私は、そう思った。
続けて彼のガムテープでの梱包作業を見ていると、きちっとしっかりテープが貼れず、ふにゃふにゃーっと、テープが緩んでいて、歪んでいる。
私は、彼に教えた。
右利きなら、左側からテープを貼って、ここをこうやって手で押さえて、そこでガムテープをビーッと引っ張って、ここで一旦ガムテープでダンボールを抑えるようにしてキュッと締めて、最後にピッとテープを切った方がやりやすいと思うよ。◎
みたいな感じで、彼に伝えた。
すると、
あー、わかりました、やってみます。
と彼は言った。
しかし、次の作業でも、私の伝えたやり方ではないやり方で、作業していた。また右側から、テープを貼っていた。そしてまた、ガムテープはゆるゆるで、ふにゃふにゃになって、彼は困っていた。
私は、彼に言った。
右側から貼った方が、やりやすいかな??
彼は、
いやー、、右側からでも左側からでも、やりにくいです。。
と。
あー、そっかぁ。やりにくいかぁ。ガムテープ貼る作業苦手かなぁ?
と彼に聞くと、
はい、すごく苦手です。
と。
その前日に、ダンボールをひたすら作る作業をやったみたいだったが、すごく大変だったと言った。
まぁ、初めのうちは何でも難しいよね!そのうちに慣れてくるよ◎ゆっくり覚えていこう!
と伝えた。
しかし、その後も、どうしても、ガムテープの作業が、上手くいかないのをとなりで見ていた。
ダンボールをガムテープで梱包するだけなのに、こんなに苦手なんだぁ…、、
何かひっかかるものを感じた。
その他にも、気になることがあった。
文字である。その前に入社きてきた人もそうだったんだが、α←アルファ、という文字が、書けないのだ。
数学で、α、β、とか使ってきたと思うけど、仕事のメモ書きで、αと書くときに、どうしても、数字の6、みたいに、くしゃくしゃっとなってしまう。
前の人に、アルファの書き方について、
えっと、、アルファは、上から書き始めて、ここでくるっとまるを描いてから、下に下ろす感じですかね〜、
とやんわり伝えた。
彼もαが書けない人だ、と気づいて、やっぱり少し苦手なことが多いのかな…何かこの子も抱えているかもしれない、と思った。
そこで、先日、カウンセリングの時に、先生にこの話を少しした。
職場で、ダンボールのガムテープの貼り方が上手くできなかったり、数字のαがどうしても上手く書けない子がいるんですよねー。これは、ただ不器用なだけなんでしょうかね⁇
と聞くと、先生は、
あー、それは、おそらくですが、きっと、発達性協調運動障害を抱えているかもしれませんねー。不器用な人は、世の中にたくさんいるんですが、不器用すぎてしまうんですよね。色んな視点に一度に集中して、その作業をすることが、難しいんですよねー。例えば、ほうきで、教室の中を掃除するにしても、ほうきを持って、左右に動かすという作業が、ほうきに力が入りすぎてしまい、上手くほこりなどを集めることができなかったり、ぞうきんで机を拭く作業にしても、力が入りすぎてしまい、上手に机を拭くことができない子どもがいるんですよね。そういう子どもたちは、作業療法を通して、治療して、できるようにしていっていますよー。
と。そして、
ダンボールをガムテープで梱包する作業は、一見すると、単純な作業にみえますが、まずガムテープを片手で持ち、もう片方の手で、ダンボールを押さえてなければならない。そして、ガムテープをダンボールに貼りながら、片方の手はダンボールに力を入れそこに集中させ、片方の手は、ガムテープを引っ張って、ガムテープに力を加えながら、ダンボールに貼り付ける、という、よく考えると、複雑な作業をこなしているんですよね。なので、たくさんの視点に、神経を集中させなければれならないので、一度にたくさんの作業をこなすことが苦手なかたにとっては、すごく難しい作業になるんですよねー。
と教えてくれた。
なるほどー、、、発達性協調運動障害かぁ、、…初めて聞いたなぁ…。。。確かに、、先生が言う通り、単純にみえて、よく考えると、結構一度に、複雑な作業をこなしているんだなー。これが苦手な人もいるんだなー。と、すごく勉強になった。そして、私の予想も当たった。
この発達性協調運動障害というものは、発達障害の一つとされているみたいだ。
同じ「障がい」をもっているかもしれない、新しい新入社員の子に対して、温かく見守ってあげよう。私は、そう思った。
すでに、上司や他の同僚は、その子に対して、
また、おかしいやつが入ってきたぞ。やばいやつが入ったらきたから、気をつけて。
と、言っていたが、、
私は、そんな言葉に対して、すごく不快感を感じた。
世の中には、色んな人がいる。
だから、その人ができることを認めて、それをやらせてあげればいい。
私は、パートだから、気持ちに余裕があって、そう思える部分もあるかもしれないけれど、私自身も、障がいを抱えながら、社会で生きている人間の一人として、できないからといって、一方的にその人にばつをつけたり、頭ごなしに叱るということに対して疑問を持つ。そうではなて、どうやったら、その人ができるようになっていくか、ということや、その人ができることを認めて、得意としている分野で、いかに活躍させてあげるか、そんな社会になっていったらいいな、
と思った、そんな最近のお話でした。
この記事が最近書きたかった記事です。
書けてよかった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?