冬支度#61
9年前に家を建てて、8年前に薪ストーブを設置した。
家を建てたのは、当時支払っていたマンションの家賃が高かったからだ。
共働きとはいえ、夫婦2人には広すぎる部屋を借りてしまい、これなら家を買ってローンを支払ったほうがいいんじゃないかという結論に至った。
さっさと結婚してさっさと家を建てる。
わたしも夫もわりとせっかちな人間なのだ。
薪ストーブは家を建てる段階で検討していたが、諸々の事情でやめた。
でも実際に熊本市内に住んでみると、思いのほか寒かった。寒すぎ。底冷えする感じ。
そもそも薪ストーブなどを採用する施主が多い住宅会社だったので、薪ストーブが自宅にも合うだろうなと思ったし、キッチンやお風呂など標準設備で特にお金をかけたところもなかったので薪ストーブを設置することにした。
詳しくは扶桑社さんの日刊住まいに記事を書いています。
自宅へ人が来たときには「これ、本当に使ってるの?」と言われることが多い。
ヨツールのF3というクラシックなデザインにしたので、確かにインテリア重視だと思うかもしれないが、毎年大事に使っている。
薪の調達がお金をかけずにできれば言うことなしなのだが、毎年甲佐町から運んでいただいている。お金はかかるが、この運んでくださる業者さんの人柄がよく、1年に1回会うのが楽しみだ。
「今年は寒くなるのが早かったですね」「薪を届けに来ているのは熊本市内は鎌田さんちだけですよ」「あと10年こうして運ぶことができるかなぁ」なんて会話をしながら、2人で300キロの薪を運んだ。
300キロというと結構な量。
わたしは運ばれた薪を薪棚に並べるだけなのだが、それだけでも腕も痛くなるし息もあがる。業者さんは運んでいるわけなので、相当疲れると思う、大変ありがたい。
寒いとはいえまだ日中は暖かい日が多いので、実際に薪ストーブを使うのは11月末か12月になるだろう。
エアコンのボタンを押すだけの方が簡単ですぐにあたたまるがあるけれど、ゆっくり火をおこしてじんわりあたたかくかる薪ストーブのほうが、心までホッとしてリラックスできている。
早く本格的に寒くなってほしい、とまで思うほど薪ストーブの虜になっている。