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鎌田優紀子/Yukiko Kamata
2021年10月8日 00:17
本当にこんなことが可能なのだろうか?と思うほど、10歳の少年には過酷で、そして希望がある。たった独りの引き揚げ隊の物語は、1945年の満洲から始まる。同じく引き揚げの本はいくつか読んでおり、藤原ていの「流れる星は生きている」も感動する内容ではあるが、かなり悲惨な現実が描かれており読後は気分が落ち込む。それは引き揚げの状況からして当然のことではあるのだが、この「たった独りの引き揚げ隊」は悲壮