もっと牛乳! で、嶺岡豆腐、いかが?
学校の休校で給食がなくなり、給食に使うはずだった食材が行き場を失い生産者さんたちが困っている、中でも、牛乳がだぶついて、酪農家さんが困りきっているというニュースは皆さんもお聞きになったことと思います。
工業製品なら生産調整も可能ですが、牛乳は、牛のお母さんが子牛を育てるためのもので、それを我々人間にわけてくれているものですから、急に、「今日から少なめでいいです」というわけにはいかないですよね。
しかも春は出産シーズンですから、余計に。
何度か訪問させてもらった北海道のチーズ工房、白糠酪恵舎さんからお取り寄せしたり、渋谷のCHEESE STANDさんが取りまとめをしている全国のチーズ生産者さんのセットを注文したり、と微々たるものですが我が家も応援しています。
いつもよりひとつ余分に牛乳やヨーグルトを買いましょう、というキャンペーンもやっていますね。
ですが、実は普段あまり牛乳を飲まない我が家、1リットル買うと、なかなか消費できず(汗)
スープにしたり、お菓子を作ったり、先日はレモンを加えてフレッシュチーズにしてみたり、といろいろ工夫しています。
そんな時、思い出したのが、このお料理「嶺岡豆腐」です。
嶺岡豆腐って?あまり聞かないですよね。
嶺岡(みねおか)というのは、千葉の地名です。
なんと江戸時代に白牛が飼われていて、牛乳は薬として珍重されたとか。
酪農発祥の地、嶺岡にちなんで、牛乳を使ったお料理は「嶺岡」と呼ばれるようになりました。
というわけで、嶺岡豆腐=牛乳豆腐です!
大豆で作るお豆腐ではなく、葛粉で固めたもの。
胡麻豆腐のミルクバージョンと思っていただけたら。
つるんとした口当たり、暑くなるこれからの季節におすすめです。
【嶺岡豆腐】
材料(作りやすい量・300mlの流し缶1個分)
牛乳 500ml
葛粉 50g
塩 小さじ1/2
かけだし
だし 100ml
みりん 大さじ1
濃口醤油 大さじ1
作り方
①葛粉と塩は塊を砕いておく。牛乳を少しずつ加え、よく溶かす。ざるを通し、鍋に入れる。
②火にかけ、木ベラやシリコンベラで底を焦げ付かせないように混ぜる。約10分練る。
③水で濡らした流し缶に入れ、粗熱が取れたら、冷蔵庫で冷やし固める。
④かけだしの材料は火にかけ、一煮立ちさせ、冷ます。
⑤固まったら切り分け、器に盛り、だしを張る。
このお料理は2018年6月のレッスンでご紹介しました。
葛粉は、植物のクズの根のデンプンで、日本料理では汁物にとろみをつける時によく使います。ご家庭では常備していないことが多いので、「葛粉がなければ片栗粉でいいですよ〜」と申し上げることが多いのですが、このお料理は、葛粉で!
流し缶がなければ、タッパーやバットでもいいですし、一人分ずつ器に入れて固めてもOK。
レッスンではウニを乗せて、ちょっと贅沢にしましたが、もちろんウニはなくても。
お好みで、わさびやおろし生姜などを添えても美味しく召し上がれます。
かけだしではなく、黒みつをかけるとデザートにも♪