
神話解体新書 古事記 国生み3
原文
然後、還坐之時、生吉備兒嶋、亦名謂建日方別。次生小豆嶋、亦名謂大野手上比賣。次生大嶋、亦名謂大多麻上流別。自多至流以音。次生女嶋、亦名謂天一根。訓天如天。次生知訶嶋、亦名謂天之忍男。次生兩兒嶋、亦名謂天兩屋。自吉備兒嶋至天兩屋嶋、幷六嶋。
然る後に還ります時、吉備児島を生みたまいき。
またの名は建日方別。
次に小豆島を生みたまいき。またの名は大野手比売。
次に大島を生みたまいき。またの名は大多麻上流別(多から流まで音読み。おおたまじょうりゅう)
次に女島を生みたまいき。またの名は天一根。
次に知訶島を生みたまいき。またの名は天之忍男。
次に両兒島を生みたまいき。またの名は天両屋。
吉備児島より天両屋まで併せて六島。
夏の南の空の星図をもう少し詳しく完成させた。
東南東、南南東、南南西、西南西、南中心に星を配置した。
東南東に獅子座のデネボラ。
吉備児島は九尾の狐島。長野県の地理も関係してくる。
これはいずれ説明。
建日方別は、筑紫国の建日別がこぐま座αに伸びるが、その反対に伸びるとデネボラに導かれる。
南南東に蟹座。
小豆島の名は、散開星団プレセペの事だろうか。
大野手比売は、王の手、斧手。
蟹の大きな爪のモチーフになったのではないだろうか。
BC12000年頃なら、梅雨明けを示す場所にでもなるだろうか。
南南西に牡牛座。大島(牡牛の間)
大多麻上流はぎょしゃ座のカペラを示し、スバルへと導く事を意味しているのではないか。
スバルの伝説とカペラの存在には、深い関わりを感じる。
さらに南南西に黄道星アルデバランを配置。
女島は目島で、牡牛の真っ赤な片目が天一根となる。
知訶島は子犬座プロキオン。
近し魔。シリウスは凶星として畏れられた。
プロキオンは「シリウスに先立つもの」を意味する。
シリウスはまだ姿を見せてはいない。
天之忍男は、忍たるシリウスの前に座した。
両兒島は双子座のカストル・ポルックス。
天両屋である。
こうして黄道上の星と南の星を強化して新年の星の配置図が完成した。