英語漫才本番の目標は「失敗を楽しむ」だよ!

とうとうやってきた、5年生の英語漫才の本番。
朝から私の顔を見ると「あー緊張する〜」「今日やんなぁ。なんかお腹痛い」と言う子もいれば、「めっちゃ楽しみ!先生も楽しみにしといてや」と言う子もおり、まあどちらにせよソワソワしていたよう。

「今日の、クラス全体の目標は『失敗を楽しもう』です。本番に失敗しちゃうこともある。でもその失敗も楽しんで、笑いに変えちゃおう」
「いったん舞台に立ったら”The show must go on.”です。何が起きても最後まで演じきる!」
という話をしてから、個人のめあてを決める時間に。

「みんなに聞こえる声で言う」「恥ずかしがらずに言う」「楽しくする」「はしゃぐ」「十人以上笑わせる」「自分が楽しむ、みんなが楽しむ」など、それぞれのめあてを決めていきます。

「一個覚えたら前の一個忘れる。どうしよう。英語覚えられへん」と直前まで焦っていた子のめあては「間違ってもいい。成功すればいい」

相方が欠席になり、急遽違う子とペアを組んだ子。合わせる時間がほとんどなく不安そうでしたが、めあては「失敗しても最後まで諦めない」

自分たちで順番を決め、カメラマン(記録用にiPadで録画する)、音響(出囃子を流す)の係も決め、その後5分だけ最後のネタ合わせです。最後の最後まで練っています。不安そうな相方に「ドンと来い!大丈夫や」と頼り甲斐あることばをかける子もいます。かっこいい。

最後に私からひとこと。「一番のみんなのためになることは笑うこと。思いっきり笑おう」

M-1グランプリのオープニング曲とともに飛び出してくる子どもたち。それぞれ工夫を凝らして笑わせようとしてきます。おもろー!

時々ネタが飛ぶコンビもいますが、サポーターのヘルプが入ったり、自力で持ち直したりしています。
どのコンビも全力を出し切りました。

「こんなに笑ったのは久しぶりでした」「本番までは不安だったけど、前に立つとすごく楽しくて、みんなも笑ってくれたから安心した」「みんな笑ってくれたので、漫才が終わった後すごく気持ちが良かった。漫才は楽しいなと思った」「◯◯さんのサポートがあったからこそ、最後まで諦めず止めずにできました。私が1番嬉しかったのは、みんなが笑ってくれたことです」

大阪の子と言えども、人前で、それも外国のことば(英語)でお笑いをするなんて、思春期の子たちにはかなりハードルの高いこと。それでもしんどいところを乗り越えて踏ん張り、クラス全員で大笑いしたことは、この子達にとって大きな階段を一歩上がったことになったと思っています。

最後に自己評価ルーブリックの記入とふりかえり、自分のめあての達成度を自分で採点しました。多くの子が90点〜100点。非常に自己肯定感が高くなっています。オーディエンスの「笑い」という即時評価で、自分たちの頑張りが認められたと感じられたからでしょう。

相方と徹底的に相談し、話し合い、練習し、時々ぶつかり、弱音を吐き、励まし、本番は演技が終わるまでなんとか二人で踏ん張り、頑張ったペアには惜しみない拍手を送り、笑い、たたえあう。それぞれのペアにそれぞれのドラマが生まれた英語漫才でした。


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