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Side storiesⅦ:Blue bird
あなたの隣にいる人へ,
最大級の感謝をいたしましょう。
あなたの隣にいる人の,
ひとつでもたくさんの良いところを見つけましょう。
あなたの隣にいる人が,
あなたの隣に来る前は,
あなたは今より空っぽだったのだから。
ついつい,隣の芝をみてしまいます。
不思議なことに,隣の芝は青いんです。
とても溌溂として,きらめいて見えるのです。
あなたの芝が枯れた時,あなたは気づくのです。
どれほどあなたの芝が青かったのか。
無駄遣いをする時,
他人からしたら無駄なものでも,
その人にとっては気に入ったものがあるのです。
欲しいと思った時,
どんなにたくさんの悪いところがあっても,
たったひとつの良いところが,
たまらなくたまらなく愛おしい。
でも,
手元にあるものは,
どんなにたくさんの良いところがあっても,
たったひとつの悪いところが,
たまらなくたまらなく憎らしい。
失った時に気づくのです。
それがどれほど美しかったか。
それがどれほど綺麗だったか。
それがどれほど素敵だったか。
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郵便屋さんをみると,
手紙が届かないことを思いしって。
宅急便をみると,
プレゼントが届かないことに気づいて。
LINEをみると,
メッセージすら届かない。
一緒にいる時には,煩わしささえ感じることがあっても,
一緒にいる時には,面倒くささを感じることがあっても,
一緒にいる時には,うるささをを感じることがあっても,
本当は,それが
どれほど幸せなことだったのか,
気づくのはなくしてからなんて,悲しいでしょう?
無駄遣いする時は,良いところばかりみるんです。
欲しい時には,良いところばかりみるんです。
なのに,
手にある時には,悪いところが気になってしまうのです。
大好きだから,完璧を求めてしまうのです。
ほんの些細な汚れに惑わされてしまうのです。
だから,
あなたの隣にいる人へ,
最大級の感謝をいたしましょう。
あなたの隣にいる人の,
ひとつでもたくさんの良いところを見つけましょう。
そして,
思い出してください,
愛しいと思ったあの頃を。
旅をした時の,幸せを。