#3 Vertical SaaSのセールス部門を立ち上げる(営業人員が増えると)
こんにちは。WealthParkの営業部部長の石村です。私がWealthParkに2019年2月入社しSaaS営業部門立上げを振返っていきたいと思います。今回は#3として、立上げ後の10ヶ月間を振返ります(#2はコチラから )
2019年営業部3名入社。分業から協業へ。
前回(#1)ご紹介しましたが、2019年は現在の事業部の中心となる仲間が入社したことにより、営業チームの役割が明確に。今回は3人の参画によりおきた「科学反応」をご紹介いたします。
営業とカスタマーサクセスを初兼務
SaaSチームを作る際、課題となるのは「分業の副作用」が取り上げられます。マーケティングがリードを作り、セールスが商談から受注。そしてカスタマーサクセスが顧客成功を。スタートアップ企業として、T2D3(サービススタートしてからの売上が、前年を基準に3倍・3倍・2倍・2倍・2倍)のように売上が急激に伸び、かつ人数が少ない間であれば、問題視されにくいが、増員し分業が進み、各部門に業績評価の指標を設定すると、チームのメンバーがその目標を達成することを優先し始めると出てくる副作用。
当初より、「CS(カスタマーサクセス)を会社の文化にする」事を意識し組織づくりをしていたが、人員数がCSも少なく当時はCS(カスタマーサポート)が中心となっていたのが実状だ。しかし、妥協せず「カスタマーエクスペリエンス(CX)と顧客満足度の向上」を意識し行動した。
”Vertical SaaS”は業界特化型市場の為、顧客間のつながりが太い。だからこそ、顧客一人ひとりを理解し、プロダクトやサービス全体での価値を上げ、顧客のエンゲージメントを高め「ファン」を生み出すことで、より事業はスケールする。その為にも、いち早く顧客の成功体験つくり、新規顧客にも伝えることが重要である。
当時、マーケティングの責任者が中心となり「顧客導入事例(2019年5月)」がリリースされる。CS(カスタマーサクセス)がお客様にインタビューを行うが、出来上がりを拝読するとCSが常日頃、お客様と向き合い伴走していることが、リアルな発言からわかる。
小林さん(*2)は、営業とCSを兼務し“お客様に向き合う”事を、実直に体現し、組織の潤滑油となり今でも副作用を起こすことなく、チームが動いていると感じる。
(*2) ”営業とカスタマーサクセスの兼務は前例がなく、会社としても初の試みでしたが、このタイミングに両方やらせてもらえた事で、私にとっては見えるものや得たものが非常に大きかったです。将来的に組織が拡大した時は各チームを完全に分ける必要が出るでしょうし、この様な兼務を社内で増やしていく事は現実的にはおそらく難しいので、ユニークな経験を積めている事に感謝しています”
出典:「業界の変化の節目に立ち会いたい。営業とカスタマーサクセスの兼務で見えてきた、自分なりの役割と貢献の在り方」
フィールドセールスのロールモデルを目指し
浮田さんが入社(2019年5月)に入社し、営業組織の基盤づくりがスタートしていく。#1で課題となっていた、CRM「HubSpot」社との面談を。まずとりかかったのが、”メールマーケティング強化”に向けてアップグレードです。当時のコンタクト数を整理後、月額数万円での利用を開始。そして、パイプライン管理方法の見直しも行い、失注(育成対象外)の新設や、各フェーズの定義やフェーズアップ要件の整理を行ってくれました。マーケティングや
IS(インサイドセールス)関連のセミナーにも積極的に参加し、レポート(*3)の抜粋が以下2点。尚、HubSpotのコンタクト数が急激に増加、利用コストも上がってきたため、数ヶ月後にはSalesforceに切替えました。
(*3)マーケティングモデルの転換(デジタライゼーション)によって、顧客との「常時接続」が当たり前になりつつある。つまり、顧客との接点が点から線になっていく。これにより、エンゲージメントを高める施策や施策の運営・管理が必須となる。とはいえ、下記3点が大きな課題でデータドリブンの事業を進められないことが多い。
1.データ入力の時間がない
2.情報の統合が困難
3.情報が最新に更新されない
WPが不動産会社に対して提供できるソリューションと通底する。
(*3)顧客は『送りつけられる』情報を無視する傾向が強い Ex)google検索の上位の広告顧客側の視点で欲しい情報が提供できるソリューション⇒インバウンド手法。インバウンド手法では情報の内容・入手方法・タイミングが重要。顧客が情報(プロダクト)を探しに来る導線に、顧客が欲しい情報(コンテンツ)を置くことが大切。これからの営業は、物売りではなく、顧客の意思決定に必要な情報を必要な時に提供する人になるだろう。⇒インサイドセールスインバンド手法で『売り込む』はNG。顧客が離れていくだけ。
私は、前職のつながりを最大限に活かし、全国行脚(九州→四国→北海道)の真っ最中で、浮田さんが営業企画的に事業整理を実施。また、面倒見がよく、小林さんの年上で、前職も不動産業界への営業経験もあり、3ヶ月暗黒期のサポートをしてくれてのは、浮田さんでした・・・www。感謝!!そして、入社後、Facebook SaaSページを開設。
「営業の科学」の基礎を作る
奥野さんの入社(2019年12月)の時、最終面接時点から、チームメンバー4人目を迎えるにあたり期待役割(*4)を明確にして面接に臨み、キャリアパスのイメージもその際に伝えるようになりました。また、入社後の短期/中期的な役割期待も考え、当時の一ヶ月後は新規獲得1社/セミナー講師として登壇すると、大きな目標を掲げてました。
(*4)(前略)経営者志向の強い奥野様には、様々な分野にチャレンジしていただきたい考えております。SaaS事業部の「顧客獲得(営業)」で、企画営業(ソリューション営業)を行うことにより、顧客の課題を認識し当社サービスとチームの能力を通じて、解決を図る。また、顧客属性(不動産会社)という点を理解し、サービス価値をわかりやすく顧客に伝えることが需要です。顧客やチームの声に耳を傾け(傾聴力)また、ご自身の思い(理念)しっかりと発言ください(後略)
そして、入社後は如何に効率的に全国の顧客商談し業界特性を踏まえ、ペア制を作り、往訪営業/WEB面談を積極的に活用開始しました。尚、この当時はインサイドセールスとしてのチームはありません。適宜個人的にアポやフォローで行う程度で「営業を科学」することはまだまだです。しかし。これから、奥野さんが頭角を現し、「化学変化」をもたらしてくれます。
#4では、コロナ禍の営業組織の変化について書いていきたいと思います。
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