何が私を駆り立てたのか [赤編]
元気のない石田祐規2015年。ぼくはどうやら調子が悪かったらしい。2015年。どうやら遠くで鐘が鳴っているらしい。僕は渋家に住んでいた。26歳だった。テレビでは「オリンピックの建築家が白紙」になったり「エンブレムが変更になる」だので騒いでいた。自分ではあまり自覚がなかったが、としくにさんいわく同じ場所に居続けることで「自家中毒」になっているのではないかという分析だった。当時はその単語にピンとこなかったが、たしかに言われてみれば2012年の「イケハピ」での挫折から、いまいちバッ