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ウイルスは生物か無生物か?🦠

昨年7月頃「生物と無生物のあいだ」という本を読んでいて考えてたことを、ふと思い出しました。

「いったい、どこまでが生物で、どこからが無生物なのか?」

ちょうど今世間を騒がせている「ウイルス」は生物なのでしょうか?無生物なのでしょうか?


そもそも生命の定義は?

これは1953年のネイチャー誌に掲載された論文からきているとのこと。
「自己複製を行うシステム」ということ。すごくシンプルですよね。

細胞分裂みたいなことか・・・となんとなく納得w

生命とは何か?それは自己複製を行うシステムである。
1953年、ネイチャーにわずか1000語の論文。
ジェームス・ワトソン、フランシス・クリック
分子生物学時代


細菌・ウイルスなどが「見える」ようになり分子生物学が開化

電子顕微鏡が1930年代から開発されるようになり、バイ菌やウイルスを見れるようになり発展してきました。
人間の目で見えないものは存在さえ確認できないので、想像するしかな買った時代。

この手の本に事例にあがるペスト流行などの時代は、まさに見えない敵との戦いだったんだと思うとゾッとします。

ちなみに人間が肉眼で捉えることができる最小粒子は直径0.2ミリメートルということです。

人間が肉眼で捉えることができる最小粒子の大きさはおよそ直径0.2ミリメートル(200マイクロメートル)


では、病気などを引き起こす細菌はというと、直径1マイクロメートルほどです。

さっきの肉眼で捉えることができる粒子が0.2ミリメートル=200マイクロメートルということなので、それの200分の1ということになります。

絶対見えないっすね・・・w

病気を引き起こす病原微生物、黴菌ばいきん
普通球状をしていて、直径1マイクロメートル程度。


ウイルスとなると更に小さくなります。
インフルエンザウイルスで80〜120ナノメートルだそうです。

ここまでくるとイメージしにくいですが、マイクロメートルの1000分の1がナノメートルなので、バイ菌の更に10分の1ってことになりますね。

ウイルス
1930年代から電子顕微鏡が開発されるようになってから「見る」ことができるようになった。
幾何学的な形。
限りなく物質に近い存在。


ウイルスが自己を複製する様相は、まさしくエイリアンさながら!


面白くて本の表現をそのまま引用してしまいましたが、ウイルスはまさに映画のエイリアンのような存在と言えるようです。

「ウイルスは自己複製する」という意味では『生物』ということになるようですが、そのプロセスが他と異なり、異様なエイリアンチックなものだということ。

細胞に寄生することによってのみ複製するというのが最大の特徴。
見た目も幾何学的な形で限りなく物質に近い存在。

まず、そのメカニカルな粒子を、細胞の表面に付着させ、その接着点から自身のDNAを注入。

そうすると宿主の細胞は何も知らずに、そのDNAを自分の一部だと勘違いして複製を行う。

更にそのDNA情報には、ウイルスを構築する必要にな情報が書き込まれているため、どんどんウイルスの部品を作り出してしまい増殖。

最後には細胞膜を破壊して、外に飛び出す!

おおこわいw

まさに映画のエイリアンが人間の身体を破って飛び出してくるのを想像してしまいました・・・。


ウイルスは生物ではない説

筆者もいうように、ウイルスは寄生虫のように細胞に取り付いて、システムを乗っ取って増殖しているだけです。

ウイルス粒子だけをみれば無機的で機械の回路のような動きしかしていないので、生物ではないと私も思いました。

ウイルスは生物と無生物のあいだをたゆたう何者か。
筆者はウイルスを生物であると定義しない。
そこには生命の律動はない。


しかしウイルスという奴は、自己増殖するためのDNAを持っていたり、繁殖力が上がったり・・・と本当に恐ろしい・・・。
生物に寄生する無生物的な寄生生物としては、正に「未知の生物 エイリアン」そのものだなぁとつくづく思いました。

今の時代、正に人間とウイルスの戦いの最中ですが、まずは敵を知る!ということで思い出したので書いてみました。



本のご紹介 「生物と無生物のあいだ」 福岡伸一さん

コロナな話題が多い中で、何かの記事が参照していたので、面白そうだなとAmazonでポチッと買っていた一冊。

文庫本だったので軽く読めるかなぁと思ったら、結構本格的な書籍で読み応えありました。文章も高度で文学小説のようだし、内容も学者だけあって超専門的なのですが、物語も多くて凄く面白かったです。


それにしても、2007年に第一刷で2020年に第五四刷って、すごいですね。
文庫本サイズでこの読み応えはお買い得だと思います。
私クラスだと一度では理解しきれませんでした(笑)
また読み返してみたいと思いました。


©️Mahalopine

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Yukihiro🧸
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