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「いきなりサビ」の曲が増えたワケ

友だちのミュージシャンが言っていたのですが、ここ数年「いきなりサビを持ってくる」曲が急増したらしいです。たしかに、YOASOBIの「夜に駆ける」とかBTSの「Dynamite」とか、始まってすぐに印象的なメロディが入ってくる曲は多くなってるかもしれない。

理由は「Spotify」などのストリーミングが増えたからといいます。

印象的なサビで冒頭から引き込まないと、すぐにスワイプされてしまう。せっかくのいい曲をつくっても、この事実を知っているのと知らないのでは「届き方」がぜんぜん違ってくるらしいと言っていて、なるほどーって思いました。

一方で「サビだけがめちゃ凝ってる」曲も増えていて、これは完全に「TikTok」を意識したもの。音楽のつくり方もどんどん変わっていってるんですね。

大切なのは「コンテンツ」✕「デリバリー」

ここからわかるのは、今の時代ちゃんと届けるためには「コンテンツ(中身)」だけでなく「デリバリー(届け方)」も大切ってことです。コンテンツ✕デリバリーの値を大きくする必要があるんです。

これはぼくらが動画のサービスをやっていても感じていることです。コンテンツとデリバリー、どちらかが欠けると埋もれてしまう。

たとえば「テレビCM」と「SNS」では、つくり方が逆だったりします。auの三太郎のCMを思い出してみてください。テレビでは最初に寸劇があって最後に「○○新登場」みたいな告知が流れます。本当に伝えたい情報はラストに入ってますよね。

ただ、これをスマホでやると一瞬でスクロールされてしまう。寸劇の途中で飛ばされちゃうことになります。だから、伝えたい情報を上部のバナーに置いておくなどの工夫が必要になってきます。

「いい動画」と「届く動画」は、かならずしもイコールではありません。コンテンツも重要だけど、届け方も重要。この「かけ算の値」を大きくするのが大切なんです。

動画をつくる人の中には、やたらコンテンツのクオリティにこだわる人もいます。一方で届け方にばかりこだわる人もいる。

だからいまは、いい意味でこだわりのない「個人のYouTuber」が強かったりします。コンテンツもデリバリーもどちらにも力を入れる。純粋に「どうやったらたくさん見てもらえるかな?」って考えられるから、たくさんの人に届くというわけです。

「いいもの」を上位表示させるようになったGoogle

「コンテンツをつくる」だけでなく、メディアに応じて「最適化をかける」のが重要な時代です。Facebook、Twitter、Instagram、Tictok……どんどん新しいメディアが出てきて、メディア内でもアルゴリズムは変わり続けます。

いろんな「島」が新しく現れては、その「島」の中で「デリバリーの最適化」をやらないといけない。

ただ、ひとつの「島」を深堀りしていって、最適化することだけでも大変です。「Twitterでフォロワーの多い人がいきなりYouTubeに参入してもうまくいかない」「インスタで有名な人がツイッターをやってもうまくいかない」ということが起きるのは、そういうことです。どうしても最適化には時間がかかる。

一方でGoogleは最近「本当にいいもの」をなるべく上位に表示させる仕様に変わってきています。プラットフォーム側も「ただハックがうまい人」が上位に出るよりも「本当にいいコンテンツを作っている人」を上位に出させたいんでしょう。

みんな最適化やSEO対策を繰り返し、いわばシステムを「ハック」することで、検索の上位に行くようにしてきましたが、これからはやはり「いいもの」をつくった人が勝つようになりそうです。

ようするに「いいコンテンツ」だけあってもダメで、「デリバリー」をちゃんと考えなきゃいけないんだけど、本当に注力すべきは「いいコンテンツづくり」のほうだ、というのがぼくの考えです。

結局は「コンテンツ・イズ・キング」

YouTubeには「なるべく見てもらう」ために、規約すれすれで作られた広告があったりします。これは「デリバリーの最適化」を極めた結果でしょう。ただ、これだと短期成長にしかならないんじゃないかな、と思うんです。

デリバリーを極めても、結局コンテンツが弱ければ見られなくなる。メディアが変わったり、アルゴリズムが変わっただけで、見られなくなってしまう。メディア側とのいたちごっこになってしまいます。

ぼくはやっぱり「いいコンテンツ」をつくれる人が、デリバリーの最適化ができたときが最強だと思っています。逆はなかなか難しい。これまでデリバリーばかり考えていた人が「さあ、いいコンテンツをつくろう」と思ってもすぐにつくれるようなものではないからです。

「いいコンテンツづくり」はコストがかかります。

多くの会社は短期で成長することを追い求めるので、どうしてもすぐに結果が出やすいデリバリーのほうに注力しがちなのです。だからこそ、地道にいいコンテンツをつくろうとしてきた人が今後は強いんじゃないかと思っています。

最強の「最適化集団」でありたい

インターネットでの届け方は、今後もより高度になっていくでしょう。これまでは「受け手」よりも「発信側」が強かったかもしれませんが、これからは「受け手」のほうが強い時代です。だからいいコンテンツをつくった上で、最適化をかけないと見てもらえません。

ぼくらが提供している動画生成スマートエンジン「リチカ」は、この「最適化」を極めたエンジンです。

動画は、メディアだけでなく、業種やユーザーによっても見せ方を変えなくてはいけません。見せ方によって反応はまったく違ってきます。サムネイルひとつとっても、たくさんのコツがあります。そもそもクリックされないと、アルゴリズムで弾かれてしまう。「見たくなる中身」を一枚の画像で説明できているかが重要です。

これまでいろんなお客さんと接してきて「これがよかった」「これは悪かった」といった事例が膨大にたまっています。リチカでは、日々さまざまな数字を分析し、いかに「見られる動画」にするかという「最適化」を行っています。

みなさんが「いいコンテンツづくり」に専念できるように。リチカは「届け方の最適化」を考え続ける集団であり続けたいと思っています。

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