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放射線治療・その後も含めて
乳がん手術後に放射線治療を受けた。
受けるまでの経緯は以下の記事にて。
本来なら外来で受けられる放射線治療だが、私の場合は家から遠い大学病院だったので入院することに。
放射線を当てるのは10分くらいで終わるのだが、平日毎日受けなければならないので、通うのは時間的にも交通費を考えてもなかなか大変だからだ。
昨年2024年6月の終わり頃に入院して、終わったのは8月の頭。
私は25回の照射。
そのひとによって回数は違っていて、私も実は16回にすることも可能だった。
放射線総線量をどうするか
16回の場合は、1回あたりの照射量が2.66Gyで、総量が42.56Gyになり、
25回の場合は、1回あたり2Gyで総量50Gyとなる。
先生の説明では、日本で昔から行われていたのは25回の方なのだが、海外では16回の方も行われていて、日本でもデータをとった結果、効果と副作用どちらもほぼ同じなので、好きな方でかまわないと言う。
そして、回数が少ない方が通う負担も少ないので16回を選ぶひとが増えているが、注意が必要なのが医療保険の条件なのだと。
実は医療保険の中には、放射線治療に対して保険金を給付する場合、総量が50Gy以上じゃないと支払わない保険会社もあるのだそうだ。
そういうことも説明してくれる先生でよかった。
私はいったん保留にして保険会社に確認させてもらった。
結果、私の契約している保険会社は、総量に関わらず給付してくれるということだったのだが、わりと最近まで50Gy以上という制限が確かにあったのだそう。
16回でも給付されるのに25回の方を選んだのは、夫に相談したら、1回の照射が少ない方がいいような気がするし、昔から日本で行われていた方ならデータも多くて不測の事態に対応しやすいだろうし、入院期間が長くなっても息子とふたりでなんとかできるから、という意見をもらったから。
副作用の説明
なるべく患部のみに放射線を当てるようにはするものの、当てるのが胸と脇なので、肺や食道に当たってしまう可能性もあり、稀に肺炎や食道炎、声のかすれが起きるそう。
神経に当たって神経障害が出る場合も。
血球減少で、血が止まらなくなったり、感染しやすくなることも。
それから、何年も経ってから、放射線を受けたために新たながんができる可能性もあると。
いろいろ怖い副作用もあるけれど、そういうリスクを考えたとき、乳がんの再発を予防できるメリットの方が勝ると説明された。
軽い副作用としては、倦怠感と、車酔いのような症状、食欲不振、皮膚炎、日焼けのように赤くなった後の色素沈着と皮膚の硬化があるらしい。
皮膚のトラブル予防には保湿が欠かせないそうで、放射線を当てる目安にマーキングしたインクが消えないように、マーキングを避けてお風呂上がりと寝る前に保湿剤を塗る。
洗うときはよく泡立ててなでるぐらいに優しく。
でもどうやら病院によって方針は違うようで、フォローさせていただいている美柚さんの病院は保湿はダメと言われたらしい。
ただ、後日改めて美柚さんが確認したら、結局保湿OKになったそうだ。
以下の記事が美柚さんの病院の場合。
実際に私に出た副作用
入院後、検査と準備をして放射線治療開始。
放射線自体は痛くもかゆくもなく、ただバンザイして寝た状態で、絶対に動いてはいけない。
ほかのところに放射線が当たってはいけないから。
マジックのようなものでバッチリ印を書かれる。
夏だったので、普通の夏の服装だと、首や腕の印が見えてしまう。
外来で通っているひとたちは、長袖で夏用の薄いショールで隠していた。
4日目、5日目
時々気持ち悪く、吐き気までではないが立ちくらみがありグラグラする感じ。
たぶん副作用の車酔いのようなものらしい。
その後落ち着く。
14日目
喉の違和感
17日目
皮膚に色がついてきた。
時々かゆい。
37日目
特に悪化することなく25回終了、無事退院。
放射線の影響で腕が腫れることがあり、半年経っても治らなかったらリンパ浮腫としての治療が必要になるとの説明。
また、2〜3ヶ月して熱が出たり咳が止まらないようなことがあれば肺炎の可能性があるので要連絡とも言われる。
退院後の経過
退院しても最低1ヶ月は保湿を続けるように言われて続けていた。
数日して脇に水ぶくれができる。
脇には放射線の影響が溜まりがちで、腕を動かすとどうしても擦れるので、弱った皮膚がやられやすいらしい。
色も、他の場所より黒くなってしまった。
水ぶくれがつぶれてはまた新たにでき、つぶれてまたできてを繰り返し、退院後2週間目の受診のときに先生に診せると、もうこれ以上は酷くならないだろうと言われて、実際それ以降はもう水ぶくれはできなかった。
水ぶくれに対しては、リンデロンを塗って保湿剤でさらにカバーしていた。
絆創膏などは、剥がすときに一緒に皮膚まで剥がれてしまう可能性があるので厳禁らしい。
少しずつ日焼けのような跡が薄くなって、水ぶくれで破けた皮も少しずつ回復。
でも放射線治療が終わってもうすぐ半年経つが、完全に元の肌の色には戻っていない。
脇の下少し背中側にかけてマーキングした形がまだはっきりわかる。
たぶんもうこの状態のままなんだろうなと思う。
放射線治療後の私の治療内容
放射線治療が終わった後、その前の4月に終えていた手術で全摘した左胸とリンパ節を検査したところ、再発リスクがまあまあ高いことがわかった。
そこで、当初から予定されていた10年のホルモン剤服用に加えて、1年の抗がん剤服用もすることになった。
その服用している薬についてはまた別の記事で改めて。
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