優遇されすぎていて、泣きそうになった。
昨夜の晩御飯どき、リエママ(ホストマザー)に【モノポリー】を知っているかと聞かれた。家やホテルを建てていくボードゲームで、
どうやら日本で言うところの、億万長者ゲームに少し似ているらしい。
ホスト宅の7歳児が日本帰省の際、人生ゲームにドハマリし、買って帰りたかったが、大き過ぎて持ち帰れなかったため、NYに戻り、モノポリーを購入したとのことだった。
人生ゲーム、億万長者ゲームは、日本の小学生の間でも不動の人気で、
私は仕事柄、数えきれない数の人生をおくり、幾つものビルを建ててきた。
晩ご飯後にモノポリーをやろうということになり、リエママと7歳児と私の3人でスタート。
大富豪に成り上がったり、貧乏のどん底に陥ったりを繰り返しながらゲームを進め、結果は私の惨敗。私はゲームの世界でもド貧乏だった。
大盛りあがりで2時間ほど楽しんだ。
翌朝、キッチンに行くと、リエママがお弁当のおにぎりを作ってくれ、
エリパパ(ホストファザー)がコーヒーを入れながら、オムレツとアボカドトーストを作ってくれた。
2歳児は朝から私によくなつき、何とも温かい雰囲気の朝だった。
実は昨日、リエママに、私があまりに優遇され過ぎているので、多くは払えないが、少しお金を取ってほしいとお願いしたが、やんわりと断られた。
申し訳無さすぎると訴えたのだが、最初の約束だからと、お金を取る気はなさそうだった。
困っていると、リエママから、お使いを頼んだときには私が払うという提案があった。一応それで妥協はしたのだが、お使いなど、月に1度あるかないか。
そんなやり取りからの、楽しく盛り上がったモノポリーからの、今朝の温かい雰囲気からの、懐いてくる2歳児の可愛さからので、あまりに幸せすぎて泣きそうになってしまった。
最近では、マンハッタンで色々あって家に帰ったり、あんなに嫌だった半地下部屋へ戻ると、ホッとするようになった。苦手な団欒にも、少しずつ少しずつ慣れてきた。
1ヶ月前は、文句タラタラの大バカ者だったのに。
そんな幸せな朝、これ以上ここにいたら、
本当に泣いてしまいそうだったので、慌てて家を出て学校に向かった。
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