圧倒的に美人に見える交差点
駅から家への帰り道、圧倒的に美人に見える交差点がある。
一日の終わり、暗くなった夜道に光る街灯の近く。
閉まったお店の窓に映り込む自分の姿は、いつもちょっとだけ私に自信をくれる。
光のあたり具合とか、そもそも光が当たっていることとか。
ちょっと良く見える角度とか、暗がりの生み出す補正とか。
そんなことがきっといくつも重なって、そこの交差点ではいつだって、ほんの少し微笑んでしまうような自分が写っている。
他の人が前を向いて歩く中、私だけが交差点のその窓をこっそり覗き込む。
みんなの知らない、帰り道の小さなお愉しみ。
人から見たら違いなんてないかもしれない。
別に対して変わらない姿しか映っていないかもしれないし、そんなことで少し幸せになる私は物凄く馬鹿に見えるかもしれない。
だけど、それでも。
ちょっとした彩でこっそりちょっと幸せになれるなら、それを密かに大事にしていたい。
「私自身を幸せにできるのは 結局は私だけ」
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