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叶え組とコーチング

理想の未来を思い描いてもらうことを、コーチングでは結構行う。
"田舎町で顔なじみの人と笑い合っていたい"とか、"仕事で成果を出して海外支社に赴任したい"とか、その内容や描き方は様々だけど、この先どうなっていたいかを鮮やかに彩る。

色々な制約を外したり自分で今は見えない少し先の未来を考えようとしてみることで、あまり"こうなりたい"が強くない人でも未来にわくわくできるようになることもよくある。
ただその一方で、未来を描くのが苦手な人もいる。
何があるかわからない未来を描くより、これまでの道筋を大切にして今できることを積み重ねていく、その方が考えやすいし性に合っているという叶え組の人たちだ。

これは3年前にリアルタイムで読んでいたものだけど今もすごく好きな考え方で、夢組と叶え組を、同じ人が時と場合によっては行き来することもある。
以前日経Womanに出ていた活躍する社員のインタビューの中で、大手不動産会社に勤めるその社員は、自分は与えられた仕事を全力でするまでだと話していた。
川下りキャリアとも言われるその姿勢は、とてもしなやかに美しく私に映った。

叶え組の人のコーチングをするとき、一緒に過去から宝物を見つける旅に切り替える。
未来を描くことがなかなか難しそうな印象を受けた時、過去から考えた方がやりやすいタイプなことが往々にしてあるから、本人に聞いた上でそうしている。
そうしてみると、これまでやってきたこと・感じたこと・心が動いた瞬間など、空白だったキャンパスはいつの間にかキラキラと色鮮やかになっている。

もちろん夢組の人とのやり取りの中で過去を探す旅に出ることもあるけれど、そこでは位置づけを少し変えている。
叶え組の人とは宝物を探す旅をするものの、夢組の人との過去への旅は、持ち物を点検する道のりに近いと思う。
でもたまには視点を逆転させてみることが、新しい気づきやアイデアをもたらすこともある。

叶え組であるからこそのよさや目が向くところ、だからこそ描けるイメージ。
そういうものを大切にしながら、結果としてより良い未来を創り上げていけるきっかけになれたら嬉しい。

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みみ
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