yodomu.
水溜りを覗き込むみたいに、心のなかを覗き込めたらいいのに。そしたら、そのなかに溜まった砂や小石が何なのか分かるかもしれないのに。
朝、布団から離れるまでにものすごく時間がかかる。
アラームが鳴って、それを止めて、
今日という一日のスケジュールを頭のなかに思い描く。
仕事に出かける日の場合は、絶対に出かけなければならないのか考える。それは次の日でもいいのか、誰かと約束していたのか、会議はあるのか。
仕事に出かけない日の場合は、そーっと猫に抱きついてもう一度眠りに落ちる。
仕事に出かける日、かつ、それでも心も身体も動かない日には、お休みを取ってもいいのか駄目なのか更に思考する。起き上がれるのか、れないのか。それは何故なのか。
時々起きているのに起き上がらない私を、猫がじっと見てくる。(朝ごはんまだかな、の眼差し)
布団から起き上がれない場合には、より布団に包まって、外界と遮断するように砦を築く。そして、静かに泣く。
何で立ち上がれないんだろう、しんどいんだろう、こんな生活いつまで続くんだろう。そんなことを考えているうちに眠りに落ちる。
今はただ、出来るだけ眠りたい。
まどろみじゃなくて、
よどみのなかで、
小石を手探りで探す。
その小石を掻き出して
どこかへ放ってしまいたい気もするけれど
それも私の一部のようで
なんだか手放せないでいる。
私の気持ちに寄り添ってくれる文章に毎日毎日齧り付いて布団から起き上がれた、宙ぶらりんな私を慰めている。