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「大丈夫」って言われたいんだ

「ぼんやりと過ごす」が最近の目標なのだけれど、あまりにもぼんやりしすぎていて、呆れられることが多々ある。1時間かけて目的地に着いたのに、休業日だったり、あてもなく歩いてしまったりする。自分自身にそんなに期待をしていないから、そういう出来事もあって当然と思っているのだが、他者から見たらそれは違うらしい。「いつも言ってるけど、調べてから出かけなよ」と言われることもしばしば。


調べてから出かけることは確かに素晴らしいことだと思う。でも、そういう前準備が苦痛になる時だってあるんだ、と心の中で言い訳する。大切な用事や約束事の時は、前日から調べて30分前に着くくらいの気概なのだから、大目に見てほしい。
というか、何にもしたくないのだ。
ただ漫然と生きていたい気分の時だってあるだろう。
私は今そういう時期なのですよ、とひとりごちる。


ぼーっとしていても誰にも迷惑をかけないように向かった先は図書館だった。図書館では、静かに書棚に紛れている分には誰にも迷惑をかけないのではないかと。
久々に訪ねた近所の図書館は、キラキラしていた。イルミネーションとかそういうことではなく、私の心をくすぐるような本がたくさん並んでいた。何で今まで気付かなかったのか不思議で、涙すら出そうなほど。

タイトルを目でなぞっていくと、「大丈夫、あなたも…(略)」というタイトルの本を見つけて、思わず書棚から抜き出した。あぁ、大丈夫だよって他者から声かけされるのを私は求めているんだな。大丈夫って本当にパワーワードだなって。
よく私のばあちゃんが「だいじょーーぶ」と言っていたな、なんて思い出していた。

書棚で泣く女は大丈夫でもなんでもないような気もするけれど。自分自身に大丈夫コールを送っていけたらいいと思う。