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なりたい自分で生きる。
僕はLGBTのTであるトランスジェンダー。女から男に戸籍を変えて生活している鈴木優希42歳。
生き方は自分の物。
この世に生まれて自分は自分しかない。親の為でも彼女の為でもない。
周りの誰かの為に自分を偽ってはいけない。
人生は一度きり。限りのある大切な時間。
僕は長い間ずっと親に性別違和で悩んでいる事を言えなかった。
そして言えなかった分、グレて親を家族を泣かせた。
わかって欲しいのにわかってくれない。心と体の性別が違うという自分に起きている大きすぎる事実を受け止められないモヤモヤと漠然とした不安からだった。
「なんで英理子はこんなに荒れているのか?」家族はわからずに悩んでいたとだいぶ後から聞くこととなる。
心と反対に無理して女の格好もしたし、男の人とも付き合ってみたりもした。
心に嘘をついている暇なんてない。
40歳を越して自分の人生を振り返る機会がよくある。
人生の先を考えたりもする。
その中で確かだったこと。
それは、心には嘘をつけないという圧倒的事実。
そして、悩んで過ぎたその時間は返ってこない。人生は有限だということ。
身体を変えることで望んだ心の性別と同じにしたい僕たちトランスジェンダーは、外見が変わる為、親にだって遅かれ早かれ伝える。伝えなければいけないことになる。
僕も長い間、悩み悩んだ末に、親に伝える決意をした。というか、もう自分に嘘をつくことが出来なくなった。心の限界を迎えた。
僕のカミングアウトは23歳の時
そこから本当の自分の人生が始まったような気がした。
もちろん伝えられる家族の気持ちも考えることは大切だし、伝えたから終わり、「理解してくれ」ではいけない。アフターケアは誰よりもしてあげて欲しい。
理解してくれることを信じるしかない。そして伝えていくしかない。上手くいかない時は「自分も辛いけど、きっと親も辛いんだ。」そう考えていこう。
自分主体で良い
でもここで大事なのは、自分主体でいいということ。
誰かの為に自分の心に蓋をしてはいけない。それはとてもつらい。
そして、その行動は追い込まれて辛くなった時に大切に思っていたはずのその人のせいにしてしまう。それはどちらにとっても良い事ではない。
自分の人生を生きる!自分らしく生きる。生き生きと生きることが周りに居てくれる人たち。そしてこの世に産んでくれた人が一番喜んでくれることなんじゃないかと思う。
誰かがどうして欲しいかではない。
「自分がどうしたいか?」
その時わかってくれなくても、自分の人生は続いていく。
歳を重ねていく中で性別違和だけではなく、人生の悩みにも直面していく。
今、言えなくて悩んでいたり、受け入れてもらえずに立ち止まっている当事者の方がいるならば、早く自分を生きて欲しい。
自分以上に大切なものはない。
自分が自分らしく生きることで人に感謝し、強くなり、大切なモノや人を守れる。
心と体があべこべで生まれてきたことで遠回りした僕たち。
一日も早く、なりたい自分になろう。
2022.7.19(火)LGBT社会人交流会「BRUSH UP」第10回無事終了。沢山のご参加ありがとうございました!