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日本画がこんなにかわいらしいなんて。「つながる琳派スピリット 神坂雪佳展」
「気になる美術展、まだあったはず…」
と確認して見ると、行きたかった美術展の一つがもうすぐ閉幕することに気がつきました。
最終日は間違いなく混みそうだから、行ける時に行っておかないと。
そこで、定時で退社できた日、仕事帰りにパナソニック汐留美術館の「つながる琳派スピリット 神坂雪佳展」へ。
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わたしは今回までこの神坂雪佳(かみさか・せっか)という画家を知らなかったのですが、明治から昭和にかけて(1866-1942年)京都を中心に活躍した図案化・
画家で、今年は没後80年の記念の年にあたります。
伝統的な日本画の技法も使い、枯れた雰囲気の作品もあるのですが、20世紀初頭にヨーロッパで最先端の美術工芸を視察したこともあり、びっくりするようなモダンなデザインも残しています。
彼は琳派の影響を強く受けており、琳派らしい杜若(かきつばた)の作品もあるのですが、杜若を描いた彼の「八つ橋」という作品は2001年、あのエルメスが発行する雑誌カタログ「LE MONDE D`HERMES(エルメスの世界)」の表紙に使用されたのです。
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この雑誌の表紙に日本人の制作した絵や図案が採用されたことは、これが初めてなのだとか。
それだけではなく、雑誌内でも彼についての特集が組まれていたそうです。
琳派といえば尾形光琳はもちろん、他にも有名な画家もいるのに彼の作品が取り上げられたということはそれだけ彼のデザインが高く評価された、ということなのでしょうね。
今回の展覧会のポスターなどに使われていた「狗児」という作品は1909-1910年に描かれたのですが、とても百年以上前の作品とは思えないくらいに斬新で、可愛らしくて、ユーモラス。
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また、彼のデザインを施した食器や美人画などもあり、一人の人がこんなにも様々な形で表現力を発揮しているということに驚きつつ拝見しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1670934967314-fIp0H2jGky.jpg?width=1200)
閉幕が18日に迫っているせいか、平日の夕方にも関わらず、
予想以上にお客様がいらっしゃいました。
年末の忙しい中、しみじみと楽しめて心がほっとする展覧会でした。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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