【夫の妊活記録#6】妊娠ぶりにお寿司を食べに。そしてまた涙。母乳がでる悲しさ。
火葬後のひととき
火葬が終わり、少し落ち着いた私たちは、妻の必要書類を市役所に取りに行くついでに食事に出かけました。向かった先は、久しぶりのお寿司屋さんです。
妊娠中、妻は生魚を食べることをずっと我慢していました。今回は残念な結果となってしまいましたが、少しでも妻に喜んでもらいたくて、「100円寿司だよ」と言いながら、実際は「銚子丸」に連れて行きました。
帝王切開後、それほど日が経っていないので、役所では、妻は車椅子でゆっくりと移動しました。
予期せぬ涙
店内で食事を楽しんでいると、隣のテーブルに赤ちゃんを連れた家族が座っていました。赤ちゃんを抱っこする姿が妻の目に入り、その泣き声が聞こえてきました。
妻の入院時も、病院で赤ちゃんの泣き声が聞こえるたびに涙していたことを思い出し、嫌な予感がしました。そして案の定、気づけば妻の頬を涙が流れていました。
その後も家に帰ってテレビを見ていると、ベビーカーを押しているママが映るだけで目をそらす仕草を見せるようになりました。この状態では、テレビを見せない方がいいのか、外出を控えた方がいいのか、悩むことが増えました。
「産後うつ」のような状態になる人が多いという話を聞いていましたが、まさにその意味がわかりました。
(産後うつについては巻末に記載。)
夫としての支え
私も辛いですが、私たち夫婦がいつまでも泣いてばかりでは、娘もきっと悲しむと思います。だからこそ、精一杯妻を励まし続けました。これは夫婦にとって非常に辛い試練ですが、私たちも前を向いて進まなければなりません。
励ましの声に救われて
noteを書き始めてから、Instagramを通じてたくさんの友人から励ましの声をいただきました。それらのメッセージを通じて、他の多くの人たちも過去に辛い経験をしていたことを知りました。
自分たちだけが苦しいわけではないのだと気づき、みんながそれぞれに頑張っていることを知ることで、少し心が救われました。
新たな問題①:母乳と子宮収縮
新たな問題として、妻が天国にいる娘の写真を見るたびに母乳が出ることがわかりました。拭いても拭いても止まらず、母乳が出るたびに子宮が収縮して痛みを伴うようになりました。これはオキシトシンというものが影響しているようです。
病院では、母乳が出なくなる薬を処方していただきましたが、それでも妻にとっては辛い状況が続いています。
新たな問題②:足のむくみ
両足のむくみが異常です。
足のむくみの原因はホルモンバランスの変化のようです。出産後退院までずっと点滴をしていたということも理由のひとつです。
むくみを感じる方は、こちらを試してみてください。
むくみを和らげる方法
足を高くする
横になった状態で足を心臓よりも高い位置に置く。血液やリンパ液が戻りやすくなり、むくみが軽減します。
軽い運動やストレッチ
足首を回す、つま先を上下に動かすなど、足の筋肉を動かすことで血流が改善します。無理のない範囲でウォーキングを取り入れると効果的です。
リンパマッサージ
足先から膝、太ももへと向かって優しく撫でるようにマッサージをする。痛みがある場合は無理をせず、軽めに行います。
温める
足湯や温かいタオルを使って足を温めると、血流が促進され、むくみが和らぎます。特に冷えが原因の場合は効果的です。
塩分を控える
食事で塩分を減らし、カリウムを多く含む食品(バナナ、ほうれん草、さつまいもなど)を摂取すると、むくみ改善に役立ちます。
着圧ソックスの利用
弾性ストッキングや着圧ソックスは、足の血流を促進し、むくみを軽減します。医療用のものは医師や薬剤師に相談すると良いです。
未来へ向けて
今回の経験は、私たち夫婦にとって想像以上の試練となっています。しかし、娘が教えてくれた愛と絆を胸に、少しずつでも前に進んでいきたいと思っています。励ましてくださる皆さんへの感謝の気持ちを忘れず、これからも妻を支えていきます。
(産後うつについて↓)
赤ちゃんがなくなったママの産後うつについては、独自で調べてみたので参考になさってください。
産後うつ(天国にいった赤ちゃんがいるママ)の特徴
赤ちゃんの存在に関連するトリガー
他の赤ちゃんを見る、赤ちゃんの泣き声を聞くなどの状況で感情が激しく揺さぶられる。社会的な期待とプレッシャー
周囲からの「次があるよ」といった言葉が、逆にプレッシャーや孤独感を生む場合がある。記念品や遺物への執着
赤ちゃんの写真や手形、足形などを大切にしながらも、それを見ることで悲しみが再燃することがあえう。次の妊娠への恐怖
死産を経験した後の妊娠では、同じことが繰り返されるのではという強い不安を抱える場合がある。
産後うつの対処法
1. 周囲からの支援
パートナーや家族が母親の感情に寄り添い、悲しみを共有することが重要。
感情を押し込めることなく、泣いたり話したりする場を作る。
2. グリーフカウンセリング
死産後の母親に特化したカウンセリングやサポートグループに参加することで、孤独感が軽減される。
3. 医師への相談
うつ症状が続く場合は、産婦人科や精神科の医師に相談することをおすすめします。
抗うつ薬の使用や心理療法(認知行動療法など)が効果的な場合があります。(おすすめしない)
4. 自分のペースを大切にする
悲しみからの回復には時間がかかることを理解し、自分を責めずに少しずつ前進させる。
体調や気持ちに合わせて外出やリラックスする時間を作ってあげる。
周囲の皆さんへのメッセージ
死産を経験した母親は、身体的な回復以上に、心のケアが必要です。パートナーや家族、友人、医療従事者が母親を支えることで、産後うつを予防し、回復を助けることができます。
「泣くのは自然なこと」と理解し、感情を否定しない。
アドバイスをするよりも、ただ話を聞く姿勢を持つ。
過去の経験を軽々しく比較せず、相手の気持ちに寄り添う。